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Tzusing、Nkisi、GAIKAが9月にWWWのアニバーサリーの一環として開催されるシリーズパーティー『Local World』に登場

2019.8.26

世界各地で沸き起こる“第3の力”をテーマとしたWWWのシリーズパーティー『Local World』が、9月20日（金）にWWW XとWWWおよび同パーティーのアニバサーリーパーティーとして開催される。

ラインナップには、ハードに燃え盛る中国地下は上海より先鋭的プロデューサー/DJのTzusing、コンゴ生まれでベルギー・ハードコア/ガバ育ちのルーツを持つアフリカン・レイヴなロンドンの新鋭プロデューサー/DJのNkisi、同じくロンドンのゴス・ダンスホールなどで話題となったディストピアン・ラッパー/シンガーのGAIKA、日本からはアヴァンギャルドから己の身体をテクノロジーによって音や光に拡張する現代美術家/ホーメイ歌手であるFuyuki Yamakawaをゲストに迎え、ローカルからはWWWβのコア・メンバーとしてお馴染みのYousuke Yukimatsu、Mars89、Mari Sakurai、speedy lee genesisが一同に揃う。

マレーシアで生まれ、少年期をシンガポールと台湾の工業地帯で過ごし、シカゴで勉学に励み、現在は上海と台北を拠点とするTzusing。その個人的、社会的、そして国民的アイデンティティのマルチ・カルチュラルな転位によって彼の音楽観が存在し、権力、強迫観念、セクシュアリティ、アイデンティティとその消滅をテーマしながらその周りを回っている。2011年に上海のShelter（WWWと交換プログラムを行う上海ALLの前身）にてパーティー『Stockholm Syndrome』を始動し、プロモーターとして海外アーティストを招聘する一方で、DJやプロデュースも行い、2014年に〈L.I.E.S.〉より発表されたデビューEP『A NAME OUT OF PLACE PT.I』を皮切りに、〈PUBLIC POSSESSION〉や〈BORN FREE〉、〈Cititrax〉といったレーベルからも作品をリリースし頭角を表す。

2017年には、香港の小説家・金庸の武俠小説『秘曲笑傲江湖』の登場人物で、自ら去勢して男とも女ともつかぬ怪人となったという武芸の達人「東方不敗」をタイトルに冠したデビューアルバムを〈L.I.E.S.〉よりリリースし、インダストリアル/EBM/ダークウェイブ・リヴァイバルの結節点と言えるような独特のポジションに位置するその楽曲は、ボディー・ミュージックの持つ硬質で重厚なサウンド・プロダクションと中国の民族楽器など東洋趣味全開のサンプリング・センスが邂逅し、ディアスポラが国境を越えて変異するような強烈な存在感を放つ代表作となった。その後も定期的にリリースを重ね、UAE・ドバイの〈Bedouin〉よりEP『一瞬千撃』、最新作はM.E.S.H.とのスプリット・シングルを〈PAN〉よりリリースした。

DJでは最新のテクノ、インダストリアル・エレクトロニクス、非西洋のダンス・ミュージック、コンテンポラリーなクラブミュージック、そしてアジアのポップスまでも落とし込む”ポストクラブ”なスタイルを確立し、欧州のビック・フェスティバルへも出演を果たし活躍の場を広げている。

コンゴ、ベルギーにルーツを持つロンドン拠点のDJ/プロデューサー、Nkisiのガバ、ドゥームコア、アフリカのクラブ・ミュージック、SF、1970年代のイタリアのホラー映画が音のスパイラルとなって創り出す独特のエネルギーは、ロンドンのアンダーグラウンド・シーンで確立された。彼女の音楽と芸術のプロジェクトは親密な関係にあり、作品の中に様々なインスピレーションが積み重ねられ、それぞれが曖昧なスレッドの中で調和されるように注意深く意識して生み出されるNkisiのプロダクションには、これらの影響が深く反映され、執拗で刺激的なサウンドを提供している。2018年には、〈Arcola〉からリリースされたEP『The Dark Orchestra』と一連の自主リリースに続いて、待望のフルレングスのアルバム『7 Directions』がLee Gamble主宰レーベル〈UIQ〉からリリースし、独自の熱狂的なエネルギーを濃縮した内容となっている。バントゥー・コンゴのアフリカ宇宙論、特にコンゴの学者Dr Kimbwandende Kia Bunseki Fu-Kiauの教えに深く根差したこのアルバムは、感動を与えるだけではなく、パーカッションのパターンを駆使した新しい旅へと導いている。また彼女は、音楽でステートメントを発表するだけでなく、育成、鼓舞、慰め、そして活性など、創造への追求のために進化する不確かな可能性の無限へと向かっている。

GAIKAは、サウスロンドンのブリクストンを拠点に、グライム、ガラージ、ダンスホール、ヒップホップ、R&Bなどを取り入れた先鋭的なサウンドを描くプロデューサー/ヴォーカリストであり、ヴィジュアルアーティストとしても活動している。2015年に自身のSoundCloud上で発表したミックステープ『MACHINE』が熱心なヒップホップ/グライムのリスナーから好評を集めると、Kahnが手掛けたKelelaのリミックス“All The Way Down (Kahn Remix) ”にヴォーカルで参加したことも相まって、ミックステープ収録曲から発表した自身も編集を務める“Bodhy Knows At 90”のビデオが数々のメディアにピックアップされ、一気に知名度を広げる。

2016年には、昨今のグライムやダンスホールのムーヴメントを牽引するUS拠点レーベル〈Mixpak〉から2作目のミックステープ『SECURITY』をリリース。また同年の8月には〈Warp〉との契約とデビューシングル“3D”を、10月にはJam Cityがプロデューサーで参加したEP『SPAGHETTO』と立て続けに作品を発表し、さらにその間にはDarkstarの最新EPや、Dean Bluntが主導するBabyfather、NYCのクィア・ラッパーMykki Blancoとのコラボレーションを果たすなど矢継ぎ早にリリースし、『Unsound』に出演を果たした。2017年には『Sonar』や『Field Day』、『Convergence』、『Rewire』などの世界の著名フェスティバルでのパフォーマンスを披露し、来日も果たした。2018年には、待望のフルアルバム『Basic Volume』を、2019年もアルバム『Heaters 4 The 2 Seaters』をリリースし、歴史から浮かび上がる現代の社会問題も織り交ぜたディストピアを描いている。

そして日本のアヴァンギャルド・シーンからは、南シベリアの伝統歌唱「ホーメイ」を得意とし、己の身体をテクノロジーによって音や光に拡張する現代美術家/ホーメイ歌手の山川冬樹が出演する。『Venice Biennale』を始めとするアート・フェスティバル、『Fujirock』などの音楽フェスティバル、国内外のノイズ/即興音楽シーンなど、ジャンルを横断しながら、これまでに15ヶ国でパフォーマンスを行っている。Tzusing、Nkisi、GAIKAとの邂逅は必見だ。

https://www.youtube.com/watch?v=KVC0-Uuc6XY

さらに国内から、WWWβにてレジデントパーティーを開催してきたコア・メンバー、行松陽介（『TRNS-』）、Mars89（『南蛮渡来』）、Mari Sakurai（『KRUE』）、speedy lee geneis（『Neoplaisa』）の4人が一同に揃う。

イベントの詳細は以下の通り。

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