Text : Hiromi MatsubaraVideo : Shotaro MiyajimaSupervised and Performanced : DJ KOMORI
2019.2.1
DJプレイをより魅力的するテクニック集
『HOW TO CDJ AND DJ MIXER』シリーズもいよいよ第3弾。今回は、すでにそれなりにDJプレイができる方も、思わず目から鱗な実践テクニック編に突入します。自分自身が存分に愛情を注げる楽曲を見つけて、変化する空間からインスピレーションを受けながら選択をしながら、それらを紡いでいくだけでも、もちろん十分に素晴らしく尊いことです。しかし、その縫い目の僅かな隙間にテクニックを織り込むことができたら、あなたの楽曲たちが元の姿よりもさらに魅力的になるかもしれません。CDJとDJミキサーには沢山のユニークな機能が備わっていて、しかも同時に使うことができるのだから、もっと手数を使ってトラックに愛情を注いでみるのも良いのではないでしょうか。
全部で14個のテクニックを監修していただいたのは、DJとして20年以上のキャリアを持ち、オンラインDJスクール『MIXFUN!』の創設者であり、これまでに国内外アーティストの楽曲プロデュースも数多手掛けているDJ KOMORI氏。筆者が各パートに解説を添えさせていただいてはいますが、“百聞は一見に如かず”とは正にこのことかと実感する、手順の分かり易い動画になっています。これまでの『HOW TO CDJ AND DJ MIXER』のVol.1とVol.2でご紹介した機能を踏まえたテクニック選定にもなっているので、このVol.3で分からない機能があれば末尾のバナーからVol.1とVol.2を振り返っていただくこともできます。全14テクニック、ぜひ沢山見て、目で盗んでください。
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Part1の「LOW CUT ECHO」のビート/パラメーターを「1/2」にし、SOUND COLOR FXの“FILTER”を加えて、上音の浮遊感をさらに強めているテクニック。SOUND COLOR FXの“PARAMETER”ツマミでエフェクトの量的パラメーターを上げると、トラックの高音成分をより強調することができます。ブレイク前の音が派手になる部分でも使い易いので、定番テクニックとしておさえておきましょう。
PART 03
FILTER + LOW CUT PING PONG
左右の出力に異なるタイム感のディレイがかかり、ステレオ感を演出することができるBEAT FXの“PING PONG”を、あらかじめビート/パラメーターを「1」にし、“FX FREQUENCY”の“LOW”をオフにして使っています。SOUND COLOR FXの“FILTER”を加えることで、ステレオ感にさらなる広がりを生むことができます。
PART 04
SPACE + ECHO
Part2でも使用した、ビート/パラメーターを「1/2」に設定した「LOW CUT ECHO」と、SOUND COLOR FXの“SPACE”を組み合わせたテクニック。“ECHO”のディレイ音に“SPACE”で残響効果を与えることで、トラックのピーク目前のビルドアップやブレイク部分をドラマティックに魅せることができます。BEAT FXの“PARAMETER”ツマミで量的パラメーターを上げることで、さらに高音成分を強調することができます。
Vol.2のPart 33でもご紹介した、SOUND COLOR FXの“NOISE”とBEAT FXの“TRANS”を組み合わせて、スクラッチのような音を作るテクニックです。今回の動画では“X-PAD”を使わず、拍倍率はあらかじめ「1/4」に設定したまま、SOUND COLOR FXツマミを動かすのに合わせて、BEAT FXのオンとオフを細かく押していく、DJプレイにより躍動感を持たせることができるテクニックです。
“SLIP”モードをオンにすると、液晶画面に設定できるループ拍が表示されます。任意のループ拍をタッチしている間だけループ状態になり、画面から手を離すと通常の再生に戻ります。タッチしている時にSOUND COLOR FXで“FILTER”を効かせることで、ブレイク感をマイルドにすることができます。“SLIP”モードの時だけ「1/3」と「3/4」というループ拍が使用できるので、トラックに合わせて有効活用してみてください。