HigherFrequency ハイヤーフリケンシー

Erika de Casier

INTERVIEW

Budding Groove: Erika de Casier

  • Interview : Kenjiro Hirai (WWW), Ayako Sanjo (WWW)Translation : Ayako Sanjo (WWW)Text & Edit : Hiromi Matsubara

  • 2019.9.20

  • 2/1 追加
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温かな感情を突き動かすフロウとハーモニー

つくづく音楽は身体と記憶に蓄積するものだなと思う。新旧を問わずに、面白くて聴き心地の良い音楽を何年も掘り下げ続けていると、新譜を聴く時にもノスタルジーが脳裏に付き纏い、たまに嫌でも目の前に立ちはだかることがある。Erika de Casierの関わっている多くのプロダクションなんて正にそれだ。リファレンスをくすぐられて、してやられた様な気分になるのに少し苦笑いしてしまう。でも別に悪いことではない。音楽遍歴が自分の中で巡り巡って豊かになっていることを実感できる瞬間でもある。音によく耳を澄ませば、新たな発見があることもある。 映画『Midnight in Paris』にてMichael Sheenが演じていた鬱陶しく蘊蓄を垂れる男、Paul Batesが痛烈に言い放つ、「懐古主義(ノスタルジー)は拒絶だよ。苦悩する現代へのね」「その誤った考えは、いわゆる“黄金時代思考”だ。昔は今より優れた時代だったという誤った認識だ。現代に対処できない夢見がちなタイプの人間の欠陥だな」という台詞にも一理はあって、要は、昔を懐かしんでばかりの化石みたいな大人になってしまうことは何としても避けたいのだ。進歩的な蓄積を続けるためにも。そして、自分にとって圧倒的に新しい音楽は感覚を磨いてゆく。Erika de Casierの『Essentials』を少しでも新鮮な感覚で聴くことのできる貴方がそこにいるのであれば、それは素晴らしいことだし、少し羨ましい気持ちにもなる。   それでもErika ... READ MORE

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Will Saul

INTERVIEW

Label Owners: Will Saul – “Aus Music”

  • Text & Interview : Datwun (House Not House)Edit & Text : Hiromi Matsubara

  • 2019.9.11

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ポストダブステップ以降のUKハウス大本山

ポストダブステップは、厳密に捉えればジャンルではなく時勢だった。2000年代初期にロンドンで形成された、身を包み込むかの如く深く重い音楽はもとい、その作法や様式美、コミュニティなどがトランスナショナルな存在になった次の瞬間には、より広義的に共通認識を可能にした“ベースミュージック”として、凝り固まったテクノやハウスを底から飲み込んでいった。その様は、ダブステップのプロデューサーたちがテクノやハウスへと“回帰した”と言うよりは、“分岐した”と言えるものだった。音楽そのものが進化したのではなく、変異していたのだが、急進的な趨向があってとにかく面白かった(むしろ、いま聴いても面白い)。Kode9やShackleton、あるいはJames BlakeやMount Kimbieなどのタイムラインが分かり易くその有様を物語っているし、ポストダブステップを出処にして、今や世界的に支持されるプロデューサー/DJとなったJoy Orbison、Scuba a.k.a SCB、Martyn、Pearson Sound a.k.a Ramadanman、Pangaeaなどが未だボーダーレスに在り処を移し続けていることが何よりの証明であるように思う。   そんなポストダブステップが出処になったプロデューサーたちがその当時に、ベースミュージック経由のハウス・トラックを挙ってリリースしていた大本山こそが〈Aus Music〉だ。ポストダブステップ期においても初めからハウスマナーを有していたMi ... READ MORE

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Will Saul

INTERVIEW

Label Owners: Will Saul – “Aus Music”

  • Text & Interview : Datwun (House Not House)Edit : Hiromi Matsubara

  • 2019.9.11

  • 2/1 追加
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One of the UK house headquarters after Post-Dubstep era

On Friday 13th September, the Tokyo-based record label and events crew House Not House are bringing AUS music label head, DJ KICKS curator, and overall legendary producer and DJ, Will Saul to Omotesando Vent. In the lead up to the party, HNH co-founder Dom “Datwun” spoke to Will about AUS, the state of music in the internet age, the trials and tribulations of A&R work and more!     ーー First of all, I just wanna say, thank you so much for taking the time to talk to us, I know you must be really busy.   Will Saul: No No, I really appreciate you guys wanting to interview me in the first place, so don’t worry about that! ... READ MORE

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Delta Funktionen

INTERVIEW

Between the Studio and Booth: Delta Funktionen

  • Text & Interview : mu”he (FUSION)Edit : Hiromi Matsubara (HigherFrequency)

  • 2019.6.26

  • 2/1 追加
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“DJ、プロデューサー、レーベルオーナー”の三角関係

北は大西洋の縁海にあたる北海が広がり、西はアイセル湖に面する、オランダの北部に位置する国内最大の州、フリースラント(Friesland)。その州都であるレーワルデンは工業的にも文化的にも盛んで、歴史を感じさせる街並みには趣があり、“水の国”とも呼ばれるオランダらしく、街中には運河が走る。Delta FunktionenことNiels Luinenburgは、そんな静穏で豊かな土地で生まれ育ち、レーワルデンのレコードショップで働いていた時にオランダの名門レーベル〈Delsin〉傘下の〈Ann Aimee〉からのデビューを果たしてから、10年以上に渡って多彩な活動を見せ、最先端のテクノヘッズから熱い支持を受け続けている。   Luinenburgはデビュー以来、プロデューサーとしてEPとアルバムのリリースをコンスタントに続けてきた。と同時に、DJとしては、アムステルダムのTrouwとShelterでのレジデントを経て、今やベルリンのTresorで自身のレジデントパーティーを持ちながら、Fabric、Concrete、Shelter、Elsewhereなど世界中の名門クラブからのラヴコールに応えるべく各地を駆け巡っている。そして2014年からは、地元のプロデューサーを紹介するためのレーベル〈Radio Matrix〉を主宰/運営しており、A&Rとレーベルオーナーとしての頭脳も働かせながら、忙しい日々を過ごしている。 そしてその多面性は、“エレクトロ・サウンド”と ... READ MORE

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Delta Funktionen

INTERVIEW

Between the Studio and Booth: Delta Funktionen

  • Text & Interview : mu”he (FUSION)Edit : Hiromi Matsubara (HigherFrequency)

  • 2019.6.26

  • 2/1 追加
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Triangular relationship of "DJ, Producer and Label Owner"

First of all, we would like to know how you got into music. You have been known as a producer and DJ for more than 10 years. How did you first start, DJing or producing?   Delta Funktionen: I started as a producer, but at the same time I was sometimes mixing on the computer with software that was available. Nothing special though and it was just for recording some of my favorite tracks. The real DJing started off after my first release I'd say. But somehow I was always busy with creating a story with a mix, that is something I developed and put a lot of time in when I was younger. And it has always been about the transitions, which rec ... READ MORE

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Melting Point

INTERVIEW

Face to the World Situation: Melting Point

  • 2/1 追加
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ダンスフロアで問題への無関心を溶かす

2018年、Ben UFOによるSNSのポストによってダンスミュージック・シーンで起こった社会的運動として記憶に新しい「#DJsForPalestine」。イスラエル政府がパレスチナを不法に占領/占拠し、同年7月にイスラエル国会で可決された「ユダヤ人国家法」によってパレスチナ人の人権を侵害しようとする動きを受けて、世界的に活躍するアーティストたちが次々と、そのハッシュタグと共に自身のアーティストとしてのパレスチナとイスラエルの政治状況に対するスタンスをインターネットで共有した。それは、イスラエルで行われるDJギグをキャンセルし、イスラエルとの文化的関わりを拒否しようとする動きであり、ダンスミュージックにおけるBDS運動(※ ボイコット・投資引き上げ・制裁をすることで非暴力的な圧力をかける運動)のトピックについての論争を生んだ。そして同年9月には、ベルリンのクラブ ://about blankが、「#DJsForPalestine」に参加したベルリンのプロモーター・パーティー『Room 4 Resistance』とレーベル〈cómeme〉による同クラブにて開催予定であったパーティーをキャンセルし、クラブとプロモーターのそれぞれが政治的スタンスに関するステイトメントを出すに至った。   そんな2018年を締めくくり、そして2019年の幕開けを迎える夜に、アメリカはニューヨークでも同様に、ダンスミュージック・シーンでの政治的メッセージを含む動きが見られた。その一晩で、パー ... READ MORE

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Simple Symmetry

INTERVIEW

Budding Groove: Simple Symmetry

  • Text & Interview : Shigeru Tamaru (Huit Etoiles), FLEDtokyo (Tu.uT.Tu. / Test Press Tuesday)

  • 2019.4.19

  • 2/1 追加
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モスクワから湧き立つ現実逃避への情熱

僕たち『Huit Etoiles』は、世界的には人気のあるニューディスコ(Nu Disco)を、海外と遜色無く東京クラブシーンに根付かせるために5年前から活動を始めました。当時はリエディットが人気がありましたが、段々とその中心が変わりつつあるのを、レコードであったり、アーティストであったり、自分達が海外へ行って経験する事で少しずつ感じ取り、アウトプットしてきました。 いま自分たちが居る場所は“モダンエスニック”と言われていたり、“オルタナティヴ・ハウス”と言われていたりしますが、Red AxesやMoscomanに代表される音楽に魅力を感じています(オルタナティヴ・ハウスも、ニューディスコ同様に非常に幅広く、曖昧な言葉ではあります)。 今回、4月20日(土)にVENTで開催するパーティーは『Huit Etoiles』の5周年という事で、その中でもいま一番、自分たちにとって非常に魅力的であり、世界的には人気がありながら、日本未踏のアーティスを紹介したいと思い、ロシア発のライジングスターデュオである、Simple Symmetryをブッキングしました。   彼らはインタヴュー本文中にあるように、前述のMoscomanのレーベル〈Disco Halal〉からのリリースをキッカケとして人気が出たのですが、その中でも僕たちのお気に入りは沢山あって、2017年リリースの『Plane Goes East』というEPに収録されている“Voodoo Your Ex”であったり、イスラ ... READ MORE

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Jaxx Madicine

INTERVIEW

Budding Groove: Jaxx Madicine

  • Text & Interview : Midori AoyamaTranslation : Ayami KageyamaPhoto : Ki Yuu

  • 2019.3.7

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ミラノが生んだ奇跡のトリオ

イタリアはロンバルディア州の州都ミラノ。“ファッションの聖地”として世界中から多くのファッショニスタやデザイナー、そしてアートや文化の感度が高い人が集まるヨーロッパの主要都市。しかし、音楽となるとどうだろうか? かつて“イタロ・ハウス / ディスコ”という形で誘惑的なイタリアの音楽が日本にも入ってきたが、ことシーンで言うならば、イタリア、そしてミラノのダンスミュージック・シーンは今だに謎に包まれている印象だ。   しかし、近年は「Tunnel」、「Volt Club」、そして「Santeria」など海外から数々のトップアーティストを招聘するクラブやライヴハウスが増え、NTSやRed Light Radioに続くように、ここミラノでもローカルラジオ「Radio Raheem」が誕生。ミラノの外でも過去にSoichi Teradaがプレイした『Fat Fat Fat Festival』がヨーロッパの主要フェスに名を連ね、昨年はナポリ出身のデュオ、Nu Guienaがアルバムでスマッシュヒットを飛ばすなど、ミラノに限らずイタリア全土が熱を帯びている。   2017年の夏。僕はJaxx Madicineに会いにミラノを訪れた。ミラノに向かう前、ロンドンでとあるDJに「ミラノに一体何があるんだい?」と言われたのも印象的だった。そう、ヨーロッパのダンスミュージックシーンから見てもここは“何も無かった街”なのだ。だが、ローカルな雰囲気が漂う古い町並みに、ゴミだらけの ... READ MORE

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legowelt

INTERVIEW

Between the Studio and Booth: Legowelt

  • Text & Interview : Hiromi MatsubaraPhoto : Atsushi Harada PhotographySpecial Thanks : KEWL

  • 2018.12.19

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唯一無二のメタフィジカル・ミュージシャン

Legoweltというのは、Danny Wolfersによる監督の元で創造される、ウェストコーストじみたレトロフューチャーな世界の主人公だ。 10代でエレクトロニックミュージックにのめり込んでから現在に至るまでのWolfersを最も体現している化身とも言えるだろう。持ち味は、生々しい質感のアシッドを使い熟しながら、デトロイトとシカゴを往来して、テクノからエレクトロ、レフトフィールド・ハウスへと探求を突き詰めてきたことである。   その一方で、Wolfersは20年近いキャリアの中で幾度も強烈なオルター・エゴを生み出しては、Legoweltから漏出してしまった自らを投影してきた。2016年に〈Dekmantel〉からその姿を現したことも記憶に新しいOccult Orientated Crimeや、ポーランドのコラージュアーティストと同名のFranz Falckenhaus、ダウンテンポやニューエイジ混じりのSaab KnutsonやNomad Ninjaにおいては、Legoweltの未来を模索するWolfersの気紛れな感情のアップダウンをドローンやアンビエントのスタイルによって映し出している。Calimex Mental Implant Corp.やUfocusにおいては抒情的なメロディーワークをプロト・イタロハウス/ディスコ的な電子音楽の中で昇華した、少しばかり陽気なWolfersを垣間見ることができる。Danny Wolfersという名義に至っては、レトロフュ ... READ MORE

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Ross From Friends

INTERVIEW

Ross From Friends

  • Text, Interview & Photo : Hiromi MatsubaraTranslate : Arisa Shirota

  • 2018.11.16

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僕たちが憧れている“レイヴ”ってなんだっけ?

2018年現在、ローファイ・ハウス/テクノはあっと言う間に“ポスト”のタームに入ってしまった。フロアで聴いていれば気持ち良いけど、あの頃のようなリヴァイバルの大波が押し寄せてくる胸の高鳴りも新鮮味さえも、もはや無いに等しい。分かっていたことだけど、ローファイであることは単にアーティストの制作環境であって、聴く側からしてみれば“アナログ機材が好きで使ってるんだな”というひとつの在り方の認識になっている。ただ、シンセ、ドラムマシン、サンプラー、異なるベクトルで存在する制限下の極限を突き詰めた上で、かけ算を試し続けているLegoweltやSteve Summers、Palmbomen IIのようなアーティストは圧倒的に素晴らしい。この5月に来日して何ヶ所かでアナログ機材のみのライヴセットを披露していた、〈L.I.E.S.〉からのリリースで知られる、NGLYのパフォーマンス中の手捌きないし指捌きは傑出していて感動的ですらあった。   思い返せば、ローファイ・ムーヴメントの源流である〈L.I.E.S.〉や、一端を担っていた〈The Trilogy Tapes〉の話題で各所が完全に盛り上がっていたのは大体5〜6年前だった。気が付けば、いつの間にか話題の中心は〈Lobster Theremin〉や〈Shall Not Fade〉、Mall Grab、DJ Boringの“Winona”と移っていき、そこにはRoss From Friendsもいた。 リリースされたのはまだ2年前 ... READ MORE

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Pioneer DJ

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