INTERVIEW
Nina Kraviz
Photo : Yosuke Demukai (AVGVST)Hair&Make-up : Takahiro HashimotoInterview&Text : Kana MiyazawaTranslate : Asako KatoSpecial Thanks : HITOMI Productions, Inc., うさぎ おうどん, きばいやんせ, BANANA
2014.7.8
世の中の真の神秘は目に見えるものだと思うわ。
内面から溢れ出る"美"も外に現れているから
オーバーサイジングな Tシャツにレザースカート、BLK のワントーンコーデで DJ ブースに現れた彼女に一斉に向けられたカメラの数はまさに”スター”そのものだった。 今、これほどまでに世界中から羨望の眼差しを向けられているアーティストは、Nina Kraviz 以外いないのではないだろうか? 待望のニュー EP「Mr.Jones」の日本限定版 CD のリリースに合わせて来日した Nina。かなりの過密スケジュールの中、貴重なインタビューを敢行した。 ”その美しさとオーラはどこから来るのか?”ファンの1人として、同じ女性として、一番聴きたかったことだ。しかし、数時間に渡るインタビューとシューティングを終える頃には、全く別の”NIna Kraviz”が目の前にいた。彼女にとって、”美”とは誰もが思う表面的なパブリックイメージとは全く違う、もっと奥の奥から溢れ出る自然的なものであり、NIna Kraviz という全てからアウトプットされたもの、それが真の”美”であると感じた。突然訪れる爆発的な人気というのは一過性のものであることが多い。彼女はそれを片隅で諭しながらも自身のフィルターに入れることはなく、もっと先の大きなビジョンを見据えているのだろう。
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――今、最もブッキングが難しい人気 DJ の1人として、世界中からラブコールが絶えない ... READ MORE
祖父はメトロポリタン・オペラ・ハウスで初の黒人バリトン歌手となったRobert McFerrin、そして父親は誰もが一度は耳にしたことがあるだろう“Don’t Worry, Be Happy”などのヒットで知られる名ジャズ・シンガーのBobby McFerrin――〈Brainfeeder〉が新たに送り出す才能Taylor McFerrinは、まさに名門音楽一家の血筋を引いたサラブレットだ。 これまでにRobert Glasper ExperimentやJosé Jamesなどと共演を果たし、いわゆる新世代ジャズ・アーティストたちと緩やかに共振する活動を繰り広げてきたTaylorだが、満を持して発表された1stアルバム『Early Riser』では、幼い頃から聴いていたというヒップホップ/ソウルが軸となっている。サイケデリックかつ浮遊感のあるサウンドが特徴で、全体的にチルアウト気味のリラックスしたムードながらも、その音世界はしっかりと耳を楽しませてくれるものだ。本人は、自分自身にとってジャズの影響は大きくないと語っているが、Robert Glasperや〈Brainfeeder〉が誇る天才ベーシストのThundercatが参加した“Already There”や、Bobbyとの親子共演が実現した“Invisible / Visible”などには、やはりジャズ/フュージョンの影響は色濃く、それが本作の魅力を高めるのに大きな役割を果たしているのは間違いない。 5月23日(金)にage ... READ MORE
日本のクラブシーンにも馴染みの深いTechnasiaが主宰するレーベル〈Sino〉からデビュー、その後、破竹の勢いで〈Tronic〉、〈Intec〉、〈Bedrock〉といった有名レーベルからリリースを重ねるスペインの注目アクトDosem。そのリリース元レーベルの顔ぶれからも想像がつくかと思うが、彼自身が「SOUL TECHNO」や「HI-TECH FUNK」と称する、従来の枠にとらわれない独自スタイルの楽曲で、幅広いジャンルのDJとオーディエンスからの支持を得ているアーティストだ。
これまでも何度か来日し、日本のオーディエンスを涌かせてきた彼が今回、11月9日(土)に川崎 CLUB CITTA'での新鋭パーティー『CARAVAN』の招聘で来日する。DJ EMMAとの初共演も注目されるDosemにこれまでの活躍の背景や、制作環境などについて話を聞いた。
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ーーアーティスト活動を始めるまでの音楽的なバックグラウンドを教えてください。
Dosem:子供の頃から音楽を習っていたけど、大人になってからは独学で学んだんだ。音楽は、理論をただ学ぶだけじゃなくて、自分の耳を使って学んでいくことが大切だと思うよ。
ーー今回は『CARAVAN』に招聘されての来日ですが、来日が決まるまでの ... READ MORE
昨年リリースした3rdアルバム『TURBO TOWN』、そしてその後に開催された新木場Studio Coastでの単独ライヴで、80KIDZはこれまでの活動のひとつの到達点を迎えた。では、そこから彼らはどこへ向かうのか? もちろん、その明確な答えを求めるには時期尚早。なので、このインタヴューでは80KIDZの今年上半期の活動を振り返りながら、現在の2人の音楽的なモードや意識の在り方を探ることにした。配信限定のダンストラックEPシリーズである『8O(ハチ・マル)』シリーズの始動、人気モデルUnaの楽曲プロデュース、そして8月16日(金)には代官山UNITでCDデビュー5周年を記念した9時間のロングセットを披露するパーティーが開催されるなど、2013年も様々な挑戦を続けている彼ら。果たしてその現在地 は?
ーー今回のインタヴューは上半期の活動を振り返るのが主なテーマなんだけど、その話に入る前に、まずは昨年リリースした3rdアルバム『TURBO TOWN』を今振り返ってどう思うか、教えてください。
JUN:あれはロックにアプローチしたっていう見え方の作品だよね。僕としてもロックがやりたい時期だったからそれでいいんだけど、クラブとのリンクが薄かったか ら、ツアーで周ってみると(DJでは)かけづらいところもあった。だから、今年はクラブ側にシフトしたっていう感じかな、結果的に。
Ali&:作ってる時からそうなる ... READ MORE
『SonarSound Tokyo 2013』の開催目前に、日本初披露となるソロライヴや、30年以上のキャリアで初のソロアルバム 『Edgeland』 の概要をHigherFrequencyに語ってくれたKarl Hyde。その記事でも予告していた通り、来日時に対面で行ったインタヴュー第2弾を今回はお届けしよう。今回の対話は、アルバムの具体的なインスピレーションや、Underworldの活動との意識の違い、そしてUnderworldに対する彼の想いが一層明確に伝わってくるものになっているはずだ。このテキストを読んで、壮大なダンストラックで大会場を揺るがすUnderworldとはまた違う、『Edgeland』の繊細で美しい世界観の理解を更に深めてもらえればと思う。 ーー『SonarSound Tokyo』でのライヴを観ましたが、何よりステージ上のあなた達がとても楽しそうでしたね。 Karl Hyde:僕はこのバンドと一緒にやるのが大好きなんだ。なにしろ、メンバーはみんな本当に良い人達だからね。よくみんな笑うし、雰囲気も凄く良い。もちろんミュージシャンとしても素晴らしいから、演奏を楽しんでいるよ。 ーーあなたがバンドでやること自体、かなり久しぶりですよね? Karl Hyde:うん。Brian EnoのPure Sceniusっていうプロジェクトでたくさんの人と一緒に演奏するっていうことはしたんだけど、ちゃんとしたバンド ... READ MORE
チルウェイヴ以降のインディ・ミュージックとJames Blake的なポスト・ダブステップ、そしてインディ/アンビエントR&Bの三者は今やダイナミックに撹拌され、その磁場から新しい才能が次々と登場しつつある。〈R&S〉が送り出す若き3人組Vondelparkはまさにその潮流から誕生した期待の新鋭だし、イギリス人で初めて〈Brainfeeder〉と契約を交わしたこのLapaluxことStuart Howardも、やはりこの流れにおける注目すべきアーティストの一人に数えられるだろう。 ノスタルジーとシック(Chic、上品な)という言葉を掛け合わせた『Nostalchic』なる造語がタイトルに冠された彼のデビュー・アルバムは、端的に言えば、チルウェイヴ的な恍惚と倦怠にまみれた新世代的な R&B/ビート・ミュージック。しかも、そのリズムは不規則に揺らぎ、上モノは大胆に混ぜ返され、酩酊感を持ったサイケデリアが醸成されている。アルバムの最初と最後にカセットテープのチリチリという音が使われていることに象徴的なように、どこか懐かしく暖かみもあって、刺激的なサウンドとは裏腹に心地よい安心感を覚えるところもあるだろう。やや大げさに言えば、Flying LotusとD'Angelo、James BlakeとWashed Outの間にあるどこか――そんな気分にさせられる魅力的な作品だ。 [youtube id="jkWWJ9W5300" mode="normal ... READ MORE
言わずと知れたUnderworldのフロントマン、Karl Hydeが初のソロアルバム『Edgeland』をリリースする。Brian Eno主導のプロジェクト、Pure Sceniusを通して知り合ったLeo Abrahamsとの共同作業で生まれた本作は、いつものUnderworldとは打って変わって、アコースティック楽器の伴奏を主体としたメロディアスで心地良いヴォーカル曲集だ。その作品の内容については来日時にじっくりと話を訊くとして、今回はアルバムのアウトラインと、開催まで1ヶ月を切った『SonarSound Tokyo 2013』でのライヴ・パフォーマンスに絞って質問をぶつけてみた。これを読みながら、日本では4月10日に発売となる『Edgeland』と、『SonarSound Tokyo 2013』で世界初披露されるソロ名義でのライヴへの期待を高めておいてもらいたい。 ーーまずは、このタイミングでソロアルバムを作ってみようと思った理由を教えてください。 Karl Hyde:理由はいくつかあったと思う。これまでは踏み切る自信も無かったし、Underworldの活動で常に忙しかったし。Rick (Smith)も僕も、全てをUnderworldに注いできたからね。でもこの2年間、劇場、映画、オリンピックといった他の分野にも活動の場を広げてきた。原宿でやった個展もそうだし、Brian Enoのプロジェクトに携わったのもそう。だから、2人の活動を続けなが ... READ MORE
壁一面に張られた深紅のカーテンを背に、50年代にタイムスリップしたかのように立派な口髭を蓄えたヴィクトリア調ファッションの男が佇んでいる。その一見して只者ではない風貌の DJ が二台のターンテーブルを操って描き出すのは、ディスコ、ダブ、バレアリック、ポスト・パンク、ハウスなどが bpm 120 以下でドロリと溶け合った、果てしなく幻惑的で深いグルーヴが渦巻く世界だ。4時間にも渡った彼の DJ プレイは、その流れに身を任せていると俄かには気付かないほど自然に熱を帯びていく。そして終わりも近い朝方になると、緻密に組み立てられた彼のセットはまるで魔法のようにフロアへと絶頂の瞬間を呼び込むのだ。そう、今年7月、代官山 UNIT のアニヴァーサリー・パーティーで Andrew Weatherall が披露したロング・セットは、掛け値なしに素晴らしいものだった。
長年に渡って英国のアンダーグラウンド・シーンで尊敬を集め続けている Weatherall だが、このような DJ スタイルが顕著になったのは、ここ数年のことだ。本人が 「ヒプノ・ビート(催眠的なビート)」 と命名しているこのサウンドは、イースト・ロンドンの小さなクラブで Sean Johnston と開催しているパーティー、A Love From Outer Space にて2年ほど前から展開。そして、今年このパーティーでの一夜を表現した3枚組の素晴らしいミックス・アルバム 『Masterpiece』 を送り出した ... READ MORE
HigherFrequencyの読者には今更説明する必要もないだろうが、Prins Thomasと言えば、Lindstrømと並ぶノルウェーが生んだコズミック・ディスコ/ニューディスコの王様だ。シーンの金字塔と呼べる、Lindstrøm & Prins Thomas名義で送り出された2枚のアルバムはあまりに有名だが、それ以外にも2010年にはクラウトロック寄りのヒプノティックなサウンドを展開した初のソロアルバム『Prins Thomas』を送り出し、昨年からは大所帯バンドのPrins Thomas Orkesterとしてもライヴを始めるなど、その活動は相変わらず多忙を極めている。 そんな彼が、いよいよ開催まで1カ月を切った『Rainbow Disco Club』で久々の来日を果たす。止むを得ず中止となった昨年の同フェスにも出演が決まっていたThomas だけに、今回の出演はまさに念願と言っても良いだろう。以下にお届けする彼の最新語録を読みながら、ぜひ当日への期待を高めておいてもらいたい。 ーーまずは近況から教えてもらえますか? Prins Thomas:家族と一緒にイースター・ホリデイを過ごしていて、スタジオ作業からちょっと離れてるところさ。今スタジオでは自分の曲の作業をしてるんだ。ちょうど2ndソロアルバムを仕上げたばかりなんだけど、まだやることはたくさんあってね。Idjut Boys、Appleblim、Jose Padill ... READ MORE
INTERVIEW
DJ Harvey
Interview : Yu OnodaPhoto : DeeptuberSpecial Thanks : HITOMI Productions
2011.12.9
全国12都市、計1万人以上を集めた昨年の来日に続き、2011年は前年を上回る全16都市のジャパン・ツアーを大成功のうちに終えたDJ Harvey。『Tonka Soundsystem』や『Moist』、レジデントを務めたMinistry of Sound、そして、ニュー・ハウスへと続く UK ハウスのオリジネーターにして、イタロ・ディスコ、コズミックを含むレフトフィールドなディスコやバレアリック・リヴァイヴァルの先駆者である彼は、2001年にロンドンからロサンゼルスに移住。以来10年に渡って、アメリカ国内のみでプレイし続けたことで一人歩きした神話や伝説、その裏側に存在するリアルなストーリーをターンテーブル越しに伝えるべく、日本、ヨーロッパ各国をツアーで周った。制作面では、サイケデリック・ロックに傾倒したMap of Africaに続く、フロア・フレンドリーなプロジェクト、Locussolusのアルバムリリースやリミックスワークを精力的に行ってきたHarveyの2011年。その締めくくりは12月31日の東京はディファ有明で行われるカウントダウンパーティー『FREAKS NYE 2011-2012』だ。この夜、オープンからラストまでたった一人の超ロングセットを披露する彼が、日本でのビッグ・パーティーを控え、今年を締めくくる独占インタヴューに応えてくれた。 ーー2010年を超える全国16都市を回った今年のジャパンツアーはHarveyのキャリアでも相当に濃厚な日々だ ... READ MORE
















