HigherFrequency ハイヤーフリケンシー

INTERVIEW

Opal Sunn

  • Text & Interview : Hiromi Matsubara

  • 2018.1.25

  • CDJ-2000NXS2 DJM-900NXS2

遠く離れた惑星から、ダンスフロアへ

"春の温かさが満開になる幾分か前、まだ遠く冷たい太陽が Planet Sundaeに明日への影を示す頃、そして Al Kassianの "Diamonds of Jupiter"が依然として惑星の軌道上を進むその時、我々は2017年の行き先を遠く離れた星座に定めた。 私たちは Opal SunnのデビューダブルEPの1作目を親愛なるあなた方に紹介出来る事を誇りに思います。Hiroaki OBAと Al Kassianのこの作品は2015年から2016年にベルリンで録音され、日々の激しい光とダンスフロアでの突風との境目を率直に目指したものです。" ーー『 Ⅰ (Part 1) 』プレスリリースより   〈Planet Sundae〉からのプレスリリースに記載されている作品紹介は、ポエム調の超短編物語のように読むことができて面白い。〈Planet Sundae〉のカタログナンバー1、Al KassianのEP『Diamonds on Jupiter』のを読むと、これがOpal Sunnに限ったプロモーションスタイルではなさそうなことがわかる。そして、アーティスト本人ではない第三者の目線から語られていく、地球上には存在しないであろう情景描写と、それに伴う思惑や決断については、レーベルがカタログを重ねる毎に展開していく連続性を感じることができる。しかし、英語の原文でもその和訳でも、何を言い表しているのか解らない部分はとにかく解らない。と言うか、ほとんどがよく解らない。意 ... READ MORE

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INTERVIEW

Noga Erez

  • Text & Interview : Aoi Kurihara

  • 2017.9.13

  • CDJ-2000NXS2 DJM-900NXS2

あなたは銃を打ちながら踊れる?

Can you dance while you shoot?(あなたは銃を打ちながら踊れる?)   暴力が日常の世界で生きるからこそ紡ぎ出せる言葉だろう。この衝撃的なリリックと不穏なエレクトロ・ビートが織りなす“Dance While You Shoot”で鮮烈なデビューを果たしたイスラエルの新鋭ミュージシャン、Noga Erez(ノガ・エレズ)が、ドイツの名門レーベル〈City Slang〉からデビューアルバム『Off The Radar』を2017年6月にリリースした。   https://www.youtube.com/watch?v=yz6I6zZP7OI   Noga Erezは、湾岸戦争の起こった1990年が幕を開ける4日前に、イスラエルのカイザリアという地中海に面した小さい町で生まれた。彼女は軍で出会ったという両親──伝記作家の母親と、電気通信会社で働く父親を持っていたが、彼女の生まれ育ったエリア自体は、大規模な街のテルアビブやハイファから離れていたこともあり、比較的、政治色は強くない土地だった。しかし、彼女が生まれ育ち、生き続けている世界には、例えばパレスチナ問題によって自爆テロや反乱が実際に起きたりと、戦争や殺人が日常にあり、暴力が常に横行しているのである。彼女の最も新しい記憶では、2014年に、彼女が現在拠点としているテルアビブにロケット弾が墜落したそうだ。また、イスラエルには世界で唯一女性に対しても2年の兵役制度があ ... READ MORE

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INTERVIEW

SEKITOVA and Friends talk about “Our Party”

  • Text & Interview : Kenjiro HiraiEdit : Hiromi Matsubara

  • 2017.8.4

  • CDJ-2000NXS2 DJM-900NXS2

若者たちが考えるパーティー進化論

今回、SEKITOVAが自身の地元である大阪はアメリカ村(通称:アメ村)のクラブ、Jouleにて主催するパーティー『TESLA』についての話を訊いた。『TESLA』は2016年9月に初開催され、これまでに石野卓球、Shinichi Osawa、DJ EMMAらを招いて回を重ねてきた。8月5日(土)に開催される第4回は、SEKITOVAと同世代であり、近い舞台で相まみえてきたLicaxxxを迎えた二人会となる。   SEKITOVAは現在22歳。若手のDJではあるが、彼はキャリアの初期から『Big Beach Festival’13』や、2014年までageHaにて100回開催された『CLASH』のメインステージなど数々のビッグパーティーに出演し、活躍を続けてきた。2012年にデビューアルバム『premature moon and the shooting star』を自主レーベルからリリースした直後から、凄まじい速度感でスターダムを上がってきた2017年現在、『TESLA』は彼が現時点までのキャリアの中で経験してきた数々を総括し、アウトプットする側面を持っている。このアウトプットについてSEKITOVAは「自分がもらったものをシーンや街に還元したい」と語り、大阪、引いては日本、さらには世界のシーンを俯瞰した上で『TESLA』をどのように機能させるのか、ということについて思考を巡らせている。大阪で育ち、今も大阪で暮らすSEKITOVAは、何を思いパーティーを始めたのだ ... READ MORE

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INTERVIEW

Evan Baggs

  • Interview : RIKU SUGIMOTOText & Edit : Hiromi MatsubaraSpecial thanks : KABUTO (DAZE OF PHAZE / LAIR)

  • 2017.4.14

  • CDJ-2000NXS2 DJM-900NXS2

ただ耳を傾け、感じ、観察して流れに任せる

持ち手札が多く、それも日々熱心に入れ替えているDJには大きな期待を抱くことができる。それでいてSound Cloudで聴けるポッドキャストが軒並み素晴らしいと、もはや週末が異様に楽しみになってくる。Evan Baggsが残しているポッドキャスト/DJミックスは決して多くはないが、そのうちのいくつかを聴けば、トラックが秘める音のDNAの糸を手繰り寄せて再び編み込むようなミックスを随所で発見することができる。ベルリンを拠点にするアメリカ人DJらしく── NY仕込みのガラージ、そこから一歩退いて見ればディープハウス、2000年代NYで発祥したアンダーグラウンド・ハウス、そしてヨーロピアンでミニマルなハウスに到達すれば、たちまちミニマルテクノが絡み始める。その奥底ではエレクトロ・スタイルも、ロウな質感も、文脈/背景同様に存在価値を発揮している。Evan Baggsにとっては音楽も有機体なのだ。 『DAZE OF PHAZE』の初回に出演したAndrew James Gustavのインタヴューを掲載した際の冒頭文で、『DAZE OF PHAZE』のコンセプトである「完全現場主義」へと話を繋げる形で、「飛躍している理由やプレイの良し悪しは、一概にはオンラインに転がっている情報だけでは判断できない」と僕は述べていたようだが……、期待を募らせることは悪いことではないはずだ。仮に裏切られたとしても。欧米を忙しく飛び回って様々なDJと共演し、Joy OrbisonとRyan ElliottとのB2 ... READ MORE

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INTERVIEW

瀧見憲司

  • Text, Interview & Photo : Hiromi MatsubaraSpecial thanks : HITOMI Productions, Inc.

  • 2016.10.12

  • CDJ-2000NXS2 DJM-900NXS2

パーティーの内側と外側で vol.2

朝井リョウ原作の映画『何者』がもうじき封切りされる。あの「自分が何者であるか」や「何者になりたいのか」といった迷宮的葛藤と、一方での「自分は何者でもない」という実際それほど深くもないけど「痛い」みたいな溝を、リアリティをもって執拗かつ鋭く突く描写が、佐藤健や二階堂ふみの演技を通じて、原作を読んでいない層にも浸透するのかと考えると、良くも悪くも胸騒ぎがする。上の世代の人たちがいまの20代前半〜半ばの人をどう見ているのかも少し気になるが、20代前半〜半ばの人が同世代やこの後の社会をどう見ているか、どのぐらいの規模で見ているかの方が僕は遥かに気になる。『何者』が舞台とする就職活動ってやつは、なぜか往々にして、根本的な「自分らしい生き方」を盲目にしているんじゃないか。そうじゃない人も、もちろん知っているけどね。   「どうなりたいの?」や「何がしたいの?」は、「どういう仕事に就きたいの」とイコールではない。現代の社会で生活していくことを少し度外視しているとも思うが、すでにフォーマットの決まっている職業に就かなくても収入を得たり生活を成立させる方法は大いにある。しかしそういう意味では、「DJ」は昨今、職業としての現実味や社会性を徐々に帯びてきているようにも思う。DJとしての生き方/在り方や表現の仕方、そこから派生する新たな活動を考えることも、いまの社会の一部分としてのエンターテイメントにおいては十分なリアリティを持っている。それはアーティストでも、いかにして好きなことを続ける ... READ MORE

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Pioneer DJ

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