『Leisure System』共同創設者のSam Barkerがソロデビューアルバム『Utility』を9月に〈Ostgut Ton〉からリリース
Photo : Uli Kaufmann
2019.7.24
Berghain/Panorama Barのレジデントで『Leisure System』の共同創設者であり、Barker & Baumeckerとしても知られているSam Barkerがソロデビューアルバム『Utility』を9月6日に〈Ostgut Ton〉からリリースする。
「快楽を求めることや痛みを避けようとすることはSam Barkerの音楽にぴったりだ」とレーベルから称されるプロデューサー/DJ、そしてBerghainのひとつの看板パーティー『Leisure System』のレジデント、Sam Barkerはダンスミュージックの公式における重要な変数を変えることの可能性を探求するために、この数年間を費やしてきた。nd_baumeckerとのユニットであるBarker & Baumeckerとして2010年から長らくリリースを続けてきた最中に一度だけ2012年に〈Leisure System〉からソロEPをリリースしていたが、それから6年の歳月を経て2018年に〈Ostgut Ton〉からデビューEP『Debiasing』をリリース。このEPこそ、レーベルが言い表すSam Barkerのサウンドを体現したもので、キックドラムを抜き去り、型にはまらないリズミックなコードタブ、メロディー、パーカッションが迸る卓越した内容の作品だった。
そして今回の『Utility』では、Sam Barkerは「音楽的な意思決定の過程の背景にある心理学と共に、“実験的なメロディー”とダンスフロアでの実用主義”に焦点を当てている」という。「その効用は、快楽と“至福の勾配”を定量化するためのモデルから、薬物とナノテクノロジーの倫理的使用を通じて、人だけでない知覚可能な存在の苦しみを無くすためのモデルまで、功利主義とトランスヒューマニストのあらゆるアイディアに対する、遊び心はあるが皮肉では無い音楽的アプローチである」とプレスリリースは付け加える。
本人の言葉を借りれば、「『Debiasing』の後、僕の音楽的な意思決定はたびたび無意識のうちに功利主義的であり、何らかの方法で快楽を最大化する本能に従っていることに気付いた。これを認めるのは時代遅れのようなものだけど、ジャンルと強い関連性を持つ要素を取り除くことで、自然な結果になった」ということだ。
そしてプレスリリースには、トランスヒューマニスト協会の共同創設者である哲学者、 David Pearceの一文が引用されている。
「私たちは皆、天の歓喜と苦痛の基軸に合わせて自分の人生を踊り去る」
“We all dance away our lives to the tune of the sovereign pleasure-pain axis.”
– David Pearce, “The Hedonistic Imperative”
Sam Barkerのソロデビューアルバム『Utility』の詳細は以下の通り。
Barker
『Utility』
Release date: 2019/9/6
Label: Ostgut Ton
Cat no.: ostgutcd46/lp32
Formats: 2 x12″ LP / Digital / digipak CD
Order here: https://sambarker.bandcamp.com/album/utility
Tracklist:
A1. Paradise Engineering
A2. Posmean
A3. Experience Machines
B1. Gradients Of Bliss
B2. Hedonic Treadmill
C1. Models Of Wellbeing
C2. Utility
D1. Wireheading
D2. Die-Hards Of The Darwinian Order