The Lotus Eaters(Lucy & Rrose)の楽曲が、Benedict CumberbatchやMichael Shannonなど出演の映画『The Current War』の予告編メインテーマに
2019.6.27
2018年10月に〈Stroboscopic Artefacts〉からリリースされたLucyとRroseによるユニット、The Lotus Eatersの楽曲“Under The Benches”が、2019年10月公開の映画『The Current War』のメインテーマに起用されたことが明らかとなった。
映画『The Current War』は、1880年代後半のアメリカで繰り広げられた「電流戦争」── 直流送電派のEdison General Electric Co.のトーマス・エジソンと、交流送電派のジョージ・ウェスティングハウスやニコラ・テスラが、それぞれの電力の供給システムを競い、マンハッタンからアメリカ全土を電気で照らす権利を求めて争う姿と、その原因となったトーマス・エジソンとニコラ・テスラの確執を描いた伝記作品。
キャストには、トーマス・エジソンをBenedict Cumberbatch、ジョージ・ウェスティングハウスをMichael Shannon、ニコラ・テスラをNicholas Houltが演じ、他には『ファンタスティック・ビースト』シリーズでヒロインを務めるKatherine Waterston、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』や2010年代の映画『アベンジャーズ』シリーズなどでスパイダーマンを務めたTom Holland、ドラマ『MI-5 英国機密諜報部』で人気となったMatthew MacFadyenなどが出演。そして監督は、『Glee』シリーズの監督や『バベル』、『アルゴ』で第二班監督を務めた経験を持つAlfonso Gomez-Rejon、エグゼクティヴ・プロデューサーをMartin Scorseseが務めている。
同作は当初、2017年9月の『トロント国際映画祭(Toronto International Film Festival)』でワールドプレミアが実施され、10月に公開される予定だった。しかし、#MeTooのきっかけとなった、制作会社The Weinstein Companyの経営者であるHarvey Weinsteinのセクハラや性的暴行の告発記事が掲載されたことで、エグゼクティヴ・プロデューサーのクレジットからはHarvey Weinsteinの名が消され、米国の公開が撤回となった。その後、2018年3月にThe Weinstein Companyは経営難の深刻化で倒産し、破産申請を行うまでとなった。同社はLantern Entertainmentによって買収されたものの、『The Current War』は長らくお蔵入りとなっていた。
劇場公開版は、『トロント国際映画祭(Toronto International Film Festival)』で披露されたヴァージョンに5つのシーンを追加し、上映時間を10分短縮した再編版となっている。というのも、Alfonso Gomez-Rejon監督は、映画祭で披露されたのはThe Weinstein Companyによる強い圧力によってまとめられた不本意なヴァージョンであったことを明かしており、エグゼクティヴ・プロデューサーのMartin ScorseseとプロデューサーのTimur Bekmambetovたちの支援もあり、再編集が実現したという。
日本での公開はまだ未定であるが、豪華なキャスティングにも関わらず2年ものお蔵入りという憂き目を見て、長らくその動向に注目が集まり続けていた作品ということもあり、日本上陸にも期待したいところである。