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〈KORG〉が新開発の6オペレーターの音源を備えた“オルタード”FMシンセサイザー「opsix」を発売

  • 2020.12.3

株式会社KORGが、驚異的なアクセシビリティを体現するオペレーターミキサーと、FM音源の領域を大幅に超えたフレキシブルなサウンドエンジンでデジタル・シンセの持つポテンシャルを最大限まで拡げる6オペレーターの“オルタード”FMシンセサイザー「opsix」を発売することを発表した。

 

クラシックなデジタル・シンセサイザーに光を当てて、新世代のフィールドへと引き上げる試みは、wavestateのウェーヴ・シーケンスから、opsixのFM音源へと展開。opsixは、代表的なクラシックFMシンセサイザーと同じ6オペレーターのFM音源構造を持ちながら、決して再現ではなく、原点から未来を映す、大胆なリイマジンを行った新開発の6オペレーターの音源を備えた新しいデジタル・シンセサイザーとなっている。

 

 

多彩なウェーヴフォーム、FMにとらわれないオペレーターモード、サブトラクティブ・シンセシスを融合したフィルター。難解であるはずのFMシンセに、直感性の種を植え、さらに創造性を花開かせるシンセサイザー。それはFMでありながら、シンプルなアナログのようであり、さらに複雑なモジュラーのようでもある。この時代にハードウェアのデジタル・シンセサイザーを使う意義は、決してソフトウェアでは得られない操作感の追求と言える。

 

opsixのパネル左側に配置された6組のノブとスライダー、すなわち“オペレーターミキサー”はその象徴のひとつである。キャリアかモジュレーターか。アルゴリズムによって変化するオペレーターの役割と関係性をすぐさま明確に導く、2色のLED照明を備えたノブ/スライダー。それはキャリアならピッチ/音量を、モジュレーターなら音色の明るさ/倍音の強さを、ダイレクトに調整することができる。まさにミキサー、またはドローバーのように音を足し引きすることで、予測不可能なFMのサウンドコントロールを、指で支配できるものへと一変させる。

 

opsix_operator

 

6組のオペレーターミキサーの他には、パネル右側にいくつかのエンコーダーを備えるのみ。そのうち6つの“DATA ENTRY エンコーダー”で、一切のミニマイズやサマライズのないフル・エディットを行うことができる。膨大なページ遷移、全体像の見えづらさで、一見すると、従来のFMシンセのように難しい印象を受けるが、中央の大型OLEDに映る6つのグラフィカルなパラメーターとエンコーダーとのコンビで、迷わずエディットを進められることできるようになっている。全ての起点となる“HOME/ALGO ページ”には、アルゴリズム、EG、エフェクトという主要なパラメーターがあらかじめ集まっている。“オペレーターミキサー”と“DATA ENTRY エンコーダー”に触れることで全てをスタートさせることができる。

 

opsix_data entry

 

サイン波のみでなく多種多様なリストに拡大されたウェーヴフォームは、より複雑な倍音を含むサウンドの追求や、フィルターによるシンプルなサブトラクティブ・シンセとしても機能。

 

またopsixがFMシンセと言い切るのが適当でない点として、オペレーター・モードが挙げられる。FM以外の変調で音作り可能なオペレーター・モードでは、トラディショナルなFM音源から遥かに逸脱したサウンドを生成することができ、“FM”、“Ring Modulation”、“Filter”、“Filter FM”、“Wave Folder”の5つのオペレーター・モードの組み合わせと、多彩な波形のセレクトが、格段に広い音作りのレンジを提示してくれる。

 

そしてopsixには、クラシックFMシンセの範疇には収まらない40種類ものプリセット・アルゴリズムが揃っている傍で、それでは物足りない硬派なサウンドデザイナーのためにイチから自由に組み立てられるユーザー・アルゴリズム機能も備えている。

 

opsix_effect

 

そして後段の“PROCESSORS”がopsixのシンセシスをさらに強化する。オペレーターとは独立した3つのEGと3つのLFOを備えるMODセクション、そして多彩なルーティングを設定できる12系統ものバーチャル・パッチ。サウンドのうねりや激しい動きを、膨大なモジュレーションが意のままに作り出してくれる。

 

FILTERセクションでは、FMとは対称的な、アナログ・シンセサイザー・ライクな減算合成方式の音作りをフォロー。過激なMS-20のローパス/ハイパス・フィルターや、強力でありながら柔らかさも兼ね備えたPolysixローパス・フィルターでヴィンテージな雰囲気を加えたり、レゾナンス付きの2ポール、4ポールのローパス、ハイパス、バンドパス、バンドリジェクト・フィルターをフルに取り揃えたコレクションから欲しいフィルターを選択することができる。

 

opsixのエフェクトは、そのままレコーディングに使える高品位エフェクト群となっている。コンプレッサーやEQ、コーラス、フランジャー、フェイザー、ステレオ・ディレイなどのスタンダードなエフェクトから、ロータリー・スピーカーやグレイン・シフターなど特徴的なエフェクト、さらに美しいサウンド・スケープを生み出すシマー・リバーブなど、全30種類の中から3系統までを同時に使用することができる。

 

opsix

 

パネル右下に配された緑に輝く16のボタンはFMシンセをイメージするカラーであり、万能な16ステップ・シーケンサーでもある。1ステップに6音までRECできるポリフォニック・ノート・シーケンサーは、ベロシティやゲートタイム、そして再生タイミングをノートごとにエディット可能となっており、一般的な16ステップでは作れない長尺のフレーズや、タイミングを微妙にずらしたストラムやロールなどの表現もすることができる。また最大6つまでパラメーターの動きを記憶できるモーション・シーケンサーは、フレーズの中でスムーズに動くサウンドの変化にも、ステップごとに劇的に変化するリズムの構築にも対応。

 

opzix_initalize

 

さらに意外な発見を望む人には、“ランダム機能”が最適である。「ダイス(サイコロ)」のアイコンが入ったボタンを押すと、ランダマイゼーション機能により新たなサウンドを生成。ランダムはサウンド全体だけでなく、オペレーターやアルゴリズム、あるいはシーケンスというように、一部だけをランダムにすることも可能となっている。ランダムで生成したサウンドを使うだけでなく、さらなる音作りの出発点として利用するなど、使い方は自由自在。使い勝手に優れた37鍵のキーボード・シンセでありながら、グルーヴ・マシンに匹敵するシーケンサーを備えたopsix。ひとたびPLAY ボタンを押せば、その内に秘めた強大なパワーに痺れることは間違いない。

 

opsix

 

またopsixには、曲を作るだけでなくAIによるマスタリングができる「Ozone Elements」、キーボード演奏の上達に役立つ「Skoove」、 DAWソフト「Reason Lite」に加え、コルグやその他ブランドのソフトウェア・シンセまで、多数の音楽ソフトウェアを多数バンドル。つまり、SQ-64を手に入れることによって、音楽をレベルアップさせる様々なツールを手に入れることができる。

 

製品のさらなる詳細は以下のリンクからご覧いただきたい。

https://www.korg.com/jp/products/synthesizers/opsix/

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