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Playlist- Mika Vainio Tribute

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Playlist: “Mika Vainio Tribute” selected by Yousuke Yukimatsu & Haruka

  • 2019.10.18

極北の中の極北、電子音楽史に名を残すフィンランドの巨星 Mika Vainioのトリビュートイベントが、Ryoji Ikeda発案の元、WWW Xにて10月19日(土)に開催。

本公演の発案者で、2018年に〈noton〉より音源化/リリースされた『Live 2002』において、Mika Vainioとコラボレーションライヴも行った電子音楽家 Ryoji IkedaとAlva Noto aka Carsten Nicolaiによるユニット「cyclo.」が8年ぶりに東京でライヴを披露する。そして欧州やアジアで目覚ましい活躍を見せる2人のDJ、ベルリン新世代による実験電子音楽の祭典『Berlin Atonal』にも出演する行松陽介と、『Future Terror』のレジデント/オーガナイザーで〈Butter Sessions〉から初作を発表したHarukaは、各々の“Mika Vainioトリビュートセット”をプレイ。さらには、DOMMUNEの主宰で、現在美術家の宇川直宏が貴重な“モジュラー& DJセット”で出演する。

 

『WWW & WWW X Anniversaries “Mika Vainio Tribute”』に際して、行松陽介とHarukaがMika Vainioに想いを馳せてプレイリストを作成。実に様々な名義で、インダストリアル、パワー・エレクトロニクス、グリッチ、テクノ、ドローン、アンビエントなどの様式を超越し、電子音楽史にその名を刻むMika Vainioのワークスから選りすぐりの5曲を挙げていただいた。

 

 

Selected by 行松陽介(Yousuke Yukimatsu)

電子音楽や実験音楽、現代音楽などをまだあまり聴いていないウブだった頃に、真っ青なジャケットに白抜きで素っ気なく『vakio』と書かれたアルバムを再生して出て来た音に衝撃を受けたのが僕のPan Sonicとの出会いでした。1曲目の“ALKU”。シンプルなサイン波が左右に振れながら徐々に蠢いていく、それが物凄くかっこよかった。こんな音楽が有るのかという感じでした。1stアルバムはYouTubeに上がっていないので今回1曲目にかけます。

 

1. Pan Sonic – “Uranokemia”

「2nd EPから。初期からめちゃくちゃかっこいい。らしさ全開。」

 

 

2. Pan Sonic – “Pyokki Halko”

「3rdアルバム『A』の補完作?EP『B』から。スネアと裏打ちハットが効いていて踊りやすいですが、やっぱりちゃんと歪んだ音もバリバリ入って来ます。」

 

 

3. Pan Sonic – “Transmission”
「6枚目のアルバムから。これぞインダストリアルという感じで歪んだ音や爆発音のような音が迫って来ます。」

 

 

4. Ø – Medusa

「これなんかを聴くといかにMikaがSleeparchiveに影響を与えているのかが分かります。」

 

 

5. Ø – Hikari

「いかつい曲ばかりでなくこういった美しく静かな曲も制作していました。ハイが少しキツいですが。ジャケットも可愛らしい。 」

 

 

 

Selected by Haruka

初めてMika Vainioのレコードを購入したのは15年ほど前、京都のMeditationsだったと思う。品揃えは今とさほど変わらないが、当時は実験的なテクノも取り扱っていた。SleeparchiveやAdd Noise、Workshopの初期作などを知る機会にもなり、今日に通じる自分の好みはこの頃の同店のラインナップに大きく影響を受けている。Mika Vainioの音楽とはそのように出会った。すぐファンになり、様々に使い分けている名義/プロジェクトのレコードを集めた。中でも強く印象に残ったのは一部の曲で聞く事のできる、透き通った音色のサイン波だ。当時住んでいた山形の冬の真夜中の雰囲気によく合い、雪を眺めつつ何度もレコードに針を落とした事を覚えている。そんな出会いからおよそ10年後、『rural』で彼のライヴを観る機会に恵まれた。予定時刻より少し遅れて登場した彼は、登場を心待ちにしていた私達に特有の、クリアなシンセサイザーの音色をたっぷりと聞かせてくれた。雨上がりの湿度を含んだ高原の空気を静かに震わせたライヴは、その年の音楽体験のハイライトとして忘れられないものとなった。個人的な面識はなかったがMika Vainioにはチャーミングな一面もあったのではないかと想像している。極北と称される凍てついた電子音から微かに滲み出るユーモアを感じ取っていたからだ。彼の音楽は万人に受け入れられるものではないかもしれないが、電子音楽フリーク達の心に大きな爪跡を残し、これからも忘れ去られる事はないだろう。

 

1. Philus – Ionit

 

 

2. Philus – “Kuvio 3”

 

 

3. Ø – “Tulkinta 11”

 

 

4. Ø – “U-Bahn”

 

 

5. Pan Sonic – “Pyokki Halko”

 

 


 

WWW & WWW X Anniversaries “Mika Vainio Tribute”

10.19 Mika Vainio Tribute - Infinite - at WWW X

 

Date: 2019/10/19 (Sat)
Venue: WWW X

Open/Start: 24:00

ADV: ¥4300(税込 / オールスタンディング)

Door: ¥5000

 

Ticket outlets:
e+ / ローソンチケット / チケットぴあ / Resident Advisor

 

Line up:

cyclo.

Yousuke Yukimatsu

Haruka

Ukawa Naohiro (DOMMUNE)

 

More info: WWW X

https://www-shibuya.jp/schedule/011593.php

※20歳未満入場不可・入場時要顔写真付ID / ※You must be 20 or over with Photo ID to enter.

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