NEWS

Phase Fataleが〈Hospital Productions〉からデビューアルバムを10月にリリース

2017.7.7

Regis、Silent Servant、James Ruskinが運営する〈Jealous God〉からの作品で一躍脚光を浴びたベルリン拠点の新鋭プロデューサー、Phase Fataleが〈Hospital Productions〉からデビューアルバムを10月にリリースすることを発表した。

元はNY出身で、現在はベルリン拠点に活動しているPhase FataleことHayden Payneは、10年近くのポストパンク/コールドウェーヴ系バンドの経歴を経て、2014年に現在のプロジェクトを始動した。ポストパンク精神を取り入れ、現代のテクノ〜電子音楽シーンの中でも特に即効的かつ積極的なエネルギーを生み出している。

深く、インダストリアルで、硬質なドラム・プログラミング、カットしたシンセサイザー、荒涼なサンプルで構築された音楽は、新たなアイデンティティと印象を与えている。Phase Fataleは2016年に〈Jealous God〉から2枚のEPを発表し、『Berlin Atonal』での〈Jealous God〉レーベルのショーケースでSilent Servantとのライヴ・コラボレーションを発表したことで一躍話題となり、2017年にはBerghainの〈Ostgut Ton〉のサブレーベル〈Unterton〉からのEP『Anubis』が続いた。ベルリンのクラブへの定期的な出演に合わせてリリースされた『Anubis』は、ポストインダストリアルのテクスチャーとテクノのリズムを組み合わせ、さらに自身の傾向を掘り下げる作品となった。

Vatican Shadowなどの名義で知られるDominick Fernowが主宰する〈Hospital Productions〉からリリースされるデビューアルバム『Redeemer』は、過去3年間にリリースされた〈Jealous God〉や〈Unterton〉のEPを通じて探求を深めてきた、彼の音の概念と独特の緊張感の延長にある作品だという。オープニングの“Spoken Ashes”からその独特の緊張感を発揮し、瞬く間に穏やかな静寂と不安定な閉ざされた空間への恐れとの間を揺るがす音像を育み、全編に渡って維持をしていくという。

タイトルの『Redeemer』（＝救い主、イエス・キリストに与えられた称号）に関しては、Hayden Payneは深く「ごく個人的なもの」と証言しているが、レーベルのプレスリリースでも「作品を聴けば明確な特徴とわかるが、（本人が言うように）単純な答えは存在していない」とされている。

今作以前からPayneと密接な関係で、今作にも深く協力しているJuan MendezことSilent Servantとは、アルバムに合わせて12インチEPをリリースする予定。こちらは、『Redeemer』に収録されている“Order of Severity”、“Operate Within”、“Spoken Ashes”の3曲を12インチのために共同で拡張した内容となっている。