「Disc Shop Zero」のオーナー、飯島直樹(Naoki E-Jima)氏が2020年2月12日未明に逝去
Photo : from Kahn's Instagram
2020.2.12
ブリストルサウンドやUKベースミュージックを始め、UKの音楽と文化を日本に伝える架け橋となってきたレコードショップ「Disc Shop Zero」のオーナー、飯島直樹氏が2020年2月12日に逝去。この訃報は、氏が主宰/運営してきたパーティー『BS0』のTwitterアカウントで発表された。
先程深夜一時頃、BS0/Disc Shop Zero飯島さんは旅立ちました。これまで温かく見守ってくださった皆様、誠にありがとうございました。今後、ご家族へのサポートになるようなプロジェクトも進行中ですので、引き続き宜しくお願いします。#BS0 #DiscShopZero
— BS0 Tokyo (@_B_S_0_) February 11, 2020
飯島直樹氏は、1993年に江古田でオープンし、2002年に現在の店舗を構える下北沢へと移転した老舗のレコードショップ「Disc Shop Zero」のオーナー。同店舗を通じて、レゲエ/ダブ、ジャングル、ドラムンベース、レイヴ、ブレークス、ガラージ、2ステップ、デブステップ、トリップホップ、サイケデリック、パンクなどの多様な音楽様式、またその根底に在るDIYやパンクの精神と文化まで含めた、UK・ブリストルの音楽シーンを長年に渡って日本に伝え続けてきた先駆である。また、1995年からは、後にG.RINAやミナクマリを輩出したレーベル〈ANGEL’S EGG〉を主宰/運営し、昨今で挙げると『BS0』の主宰など、自身のショップで取り扱うアーティストの来日パーティー及びツアーのオーガナイザー/プロモーターとしても精力的に活動。また90年代からフリーペーパー『GRASSROOTS』を発行するなど、バイヤーの視点に基づいたジャーナリスト/ライターとしての一面も大きく、音楽誌『ele-king』への寄稿や、ベースミュージック系リリースの日本盤ライナーノーツを手掛けるなど、現場主義に徹してきた氏ならではの言葉で“ブリストルサウンド”を伝え広めてきた。
カルチャーメディア『Mastered』には、氏が来歴を振り返る貴重なインタヴューが掲載されている(※2014年掲載)。
https://mastered.jp/exclusive/mix-archives/ema36-naoki-e-jima/
また飯島氏と旧知の仲であるRob Smith a.k.a RSDを中心にブリストルのアーティストたちが「Raising Funds For Naoki DSZ」を設立。ページでは、飯島氏の家族を支援するための音楽リリースやスペシャルなアイテムの販売、支援プロジェクトのアナウンスが行われるほか、現在、トリビュート・コンピレーション・アルバムの制作も行っているという。
生前、闘病のため一時閉店を余儀なくされた飯島氏をサポートするために設立された「BS0」のBandcampページではHenry & LouisとRSDの貴重な音源が販売中。こちらも売り上げは全て飯島氏の家族へ寄付される。