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〈Stroboscopic Artefacts〉主宰のLucyが12/10にVENTに登場

2016.11.22

〈Stroboscopic Artefacts〉を主宰し、次世代ミニマル・シーンをトップにて牽引するカリスマプロデューサーLucyが、12月10日（土）に別次元のサウンドシステムを提案する話題のヴェニューVENTにてプレイする。

オーガナイズをするのは、数々の実力派アーティストをユーロ圏から招聘して来たDJ SAIMURAが主催するテクノパーティー『Motive』。DJ SAIMURA率いるテクノクルー「TECHVANE」のレジデント同士であるA.Mochiもライヴセットで登場する。

Lucyは現代における最も秀でた音楽の冒険家の一人だ。エレクトロニック音楽のミュージシャン、プロデューサー、DJとはこうあるべきだといった型にはまった先入観に囚われることなく、Lucyは深いパーソナルな部分と神秘的な部分を中和させ、テクノロジーと生物学を調和して他とは違う彼の特徴的な音楽を展開していった。そのような活動の中でLucyは次第に稀な存在になっていった。オーディエンスを喜ばせる能力の中で、客に対して彼らがあまり知らないような素材を紹介し彼らが心地よく感じる空間から押し出していくのだ。

2009年に〈Stroboscopic Artefacts〉を設立して以来、首尾一貫して好奇心をそそる作品を他のアーティストに提供してきた。彼らが美的感覚の高い感受性と高いレベルでコントロールされたクオリティを広くシェアしていってくれたのだ。注目に値する協力者で言えばLuke Slater、Speedy J、James Ruskin、Donato Dozzy、Ben Klock、Perc、Kangding RayやRroseなどが挙げられる。レーベルのフォーカスするリリースにおける主題自体が、自らの領域内で挑戦し続けることで、レーベルとしてのアウトプットの多様性になり特に人を引きつけるものになっていく。

ソロアーティストとしてはLucyのディスコグラフィの中でも高く評価された3部作（『Wordplay for Working Bees』、『Churches Schools and Guns』、そして新作『Self Mythology』）が際立っている。それぞれの作品が強烈なビームのようにLucyのテクニカルなスキルと探検的な道筋を照らし出している。Lucyの手がけた多くのEP、リミックス、コラボレーションも同様に重要なものだ。例えばSpeedy Jとともに手がけているプロダクションデュオのZeitgeberは催眠的な存在でもあり、他にもBen KlockやSilent ServantなどがLucyはコラボレーションにおいても有能だと証明している。BleepやWire Magazineなどのメディアにもエクスクルーシブな楽曲を提供したりBoiler Room、BBC Radio One、Resonance FMなどへの出演、Resident AdvisorやRinse FMのポッドキャストにもミックスを提供している。

ステージパフォーマーとしては地球上の多くの場所へ訪れ各地の名門クラブでその並外れた才能を披露してきた。Berghain、Fabric、Warehouse Projectや東京のUnit、ローマのGoa、イビザのDC-10などで数多くプレイしてきた。また『Sonar』、『Mutek』、『Dekmantel』、『Movement Detroit』、『Awakenings』などの大型フェスにも出演してきた。しかしながら彼の才能の中にある本当の強さはムードを巧妙に操り、それらを非テクノのサイケデリックな音楽や儀式的なものの持つより無秩序で探求的な精神と混ぜ合わせていくことだろう。高く評価されているベルリンで毎月行う『Sound Bath Meditation Sessions』ではゴングやベルのような伝統的な楽器も使うこともあり、彼の能力と情熱の最高の紹介例だろう。2012年の『Rossini Opera Festival』でのパフォーマンスでもそれを証明し、なんであろうと自然のものを手にLucyは常に煮えたぎるようなメッセージを伝えている。『Self Mythology』のリリースツアーではJon JacobsやIgnazio Mortellaroなどの才能あるアーティストをフィーチャーし、Lucyの探求する世界の内外とオーディエンスを調和させようとしている。

（Biography Text by Thomas Bey William Bailey）