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Neneh CherryがFour Tetをプロデューサーに迎えた4年振り5枚目となるアルバム『Broken Politics』を10月にリリース

2018.9.3

Neneh Cherryが、Four TetことKieran Hebdenをプロデューサーに迎えた4年振り5枚目となる最新アルバム『Broken Politics』を10月19日に〈Smalltown Supersound〉（国内盤は〈Trafiic〉）からリリースする。

『Broken Politics』には、アルバム・プロデューサーのFour TetことKieran Hebdenのほかに、先行公開されたトラック“Kong”には盟友のMassive Attackの3Dが参加。“Kong”はすでに米メディアの『Pitchfork』にて「Best New Track」を獲得しており、「波乱に満ちた時代に向け、強さの中に秘められた寛容さを表した作品」と高い評価を受けている。

また、『CLASH Magazine』からは「“Kong”は間違いなく最高の作品」、『VOGUE』からは「あれから20年以上経っても、未だチェリーは人々を魅了し続けている」と高い評価と期待が寄せられており、Neneh Cherry自身も『Broken Politics』について「今回は今まで私が長年やってきたなかでベストの部類に入るんじゃないかしら」とコメントを寄せている。

“Kong”は、フランス北部のカレー（Calais）における、アフリカや中東から移民が集う難民キャンプ（通称：ジャングル）の緊迫した状況から発生する“無知”が元になって作られた楽曲だそうで、「カレーの街には親がまだ街に到着していなかったり、そもそも親のいない子供達が溢れている。彼らはイギリスに移住しようとして、そのサポートを必要としてるんだけど、全くそれが起こる気配さえもない。思うに難民たちは他の土地に行くにしても自分の愛着のある身の回りのものとは別れたくないでしょう。私はその風景を描こうと思って、自分もそのストーリの中に身をおいてみたの。そしてこの歌は、今いる場所を離れたくないと思っている誰か、そこに私を投影して書いたものなの」とNeneh Cherryは明かしている。

Neneh Cherryは、80年代のポストパンク・シーン伝説のバンド、Rip, Rig & Panic、Adrian Sherwoodがプロデューサーを務めたNew Age Steppers、Flat Up CPのヴォーカリストとして活躍。ソロ転向後は数々のヒットソングを生みだしながら、Massive Attackの『Blue Lines』、GorillazやPeter Gabriel、Trickyなどの作品への参加を果たし、ジャンルを超えた音楽のパイオニアであるというシンボリックな女性アーティストとしての活動を続けてきた。

『Broken Politics』は、Neneh Cherryが、長年のパートナーで、Morgan-McVeyの片割れのCameron McVeyと共作した曲を、プロデューサーのFour TetことKieran Hebdenが仕上げていった作品だそうで、「前回のアルバム（『Blank Project』）は怒りや力強さに溢れていて、一方今回のアルバムはより静かで練り込んで作った作品だと思うわ」と語っている。また今回の制作には、Neneh Cherryの父親であり、歴史的ジャズ・ミュージシャンのDon Cherryなどが立ち上げたスタジオが使用されたという。

さらにアルバムについて、「私が好きなのは個人的な視点から曲を書くことなんだけど、私たちが生きているこの時代には自分の本当の声を探している人々が周りにいっぱい溢れている。そして人々は聞き間違いや誤解そして幻滅に悩まされながら周りから取り残されている。それに対して私は何ができる？多分“政治”っていうのは寝室もしくは自分の家の中から始まっているもので、“行動”や“責任”というものの一つの形だと思うの。このアルバムはそのようなことに関するもの全て、心が張り裂けそうだったりがっかりしたり悲しいと感じることはあっても、耐えることを知っている。これは自由な思想や精神を無くさないための戦いね」と語っている。

Neneh Cherryの4年振り5枚目となる最新アルバム『Broken Politics』の詳細は以下の通り。

Neneh Cherry

『Broken Politics』

Broken Politics