EomacとAradによるデュオ、Lakkerが最新アルバム『Época』を3月15日に〈R&S〉からリリース
2019.3.4
ソロでの活躍も目覚ましいEomacとAradからなるアイルランド発のユニット、Lakkerが最新アルバム『Época』を3月15日に〈R&S〉からリリースする。
『Época』は、ロウな電子楽器、John Cageの『Prepared Piano』からの鮮烈なインスピレーション、ワールドミュージックに新風を吹き込み続ける〈Sublime Frequencies〉からの民族的なメロディー、ウガンダのカンパラ拠点の〈Nyege Nyege Tapes〉からの生々しいリズムを組み合わせた、衝撃的な作品となっている。
Lakkerが〈R&S〉からリリースするのは、オランダのメディアの7割集約されているというオランダ視聴覚研究所(Netherlands Institute for Sound & Vision)に残るテレビ番組とラジオ番組のアーカイヴをフィールドレコーディングして制作した、2016年発表のミニアルバム『Struggle & Emerge』以来、約3年ぶり。前作からの3年間、EomacとAradはそれぞれのソロプロジェクトに注力しており、共にUAE発の先鋭レーベル〈Bedouin〉とその傘下の〈Bastakiya Tapes〉からEPをリリースしているほか、Eomacはライヴ&ハードウェア感のあるエクスペリメンタル・テクノのレーベル〈Eotrax〉を始動させ、2017年にはLakkerのEP『Eris Harmonia』を発表しているほか、Eomac個人としてはPaula Temple、Sean Carpio、Demian Licht、Kamikaze Space Programmeそれぞれとのコラボを『ETXC』シリーズとして発表。2018年には4作目のソロLP『Reconnect』と、さらには別名義EeOoでもLP『Owning the Past』をリリースと、精力的な活動を見せていた。
それぞれのソロ活動を経てスタジオに戻った2人は、これまでよりもさらに緊密な制作を進めることができたといい、EomacことIan McDonnellは「これまでのレコードは個別にトラックの制作に時間がかかりましたが、『Época』の楽曲はほぼ完全に2人でスタジオで書きました。それは遥かに楽しく、有機的かつ民主的に感じました」と、AradことDara Smithは「僕たちはプッシュしたり、プレッシャーをかけたりするのではなく、物事が起こるままに任せました」と説明している。
さらにプレスリリースでは、『Época』に関して、「Lakkerのトラックの自然な進化と、荒く緩やかなサウンドプロダクションは、2人が関心を持っている二つの異なるアイディアに類似している。ひとつは、アンビエントや自然界の音、特に民族音楽やクラシックなどの古い録音が固有しているバックグラウンドのノイズにおける“時間と場所の感覚”。もうひとつは、自然界においても人間社会においての、群衆のダイナミクスと群れのパターンとざわめきへの関心だという。文化や政治の変化を通じて、世界全体に影響を与える動き」と説明されている。
またデュオは『Época』について以下のように説明している。
「僕たちは不安定な時代を生きています。ミュージシャンとして、それが僕たちの作品に反映されるのを避けることは不可能です。『Época』は、今の時代の雰囲気と、私たちの世界を形作っている外部の政治的および文化的な出来事に対する僕たちの個人的な反応です。どこかポジティヴで希望的で、どこか落胆し怒っており、そしてどこか思慮深く内省的です。」
Lakkerの最新アルバム『Época』の詳細は以下の通り。
Lakker
『Época』
Release date: 2019/3/15
Label: R&S
Cat no.: RS1903
Format: 12” / Digital
Tracklist:
1. Shoulder To The Bat
2. 100 Bar
3. Nest
4. A Juggling Of Numbers
5. Clavier
6. Dropped Shoulders
7. A Whisper In Your Ear
8. Body From The Water
9. Murmuration
10. Discourage It All