Daft PunkのThomas Bangalterが新曲“Sangria”をGaspar Noéの最新作『Climax』に提供
Photo : ©© COURAMIAUD – LAURENT LUFROY / FABIEN SARFATI
2018.9.6
アルゼンチン出身で、フランス映画界の鬼才とも称される映画監督・脚本家Gaspar Noé(ギャスパー・ノエ)による9月19日公開の最新作『Climax』に、Daft PunkのThomas Bangalterが新曲“Sangria”を提供している(日本での公開は未定)。
また、サウンドトラックにはThomas Bangalterが1995年にリリースした“What To Do”、Daft Punkの1997年リリース曲“Rollin’ & Scratchin’”が使用されているほか、そのほか使用楽曲のラインナップが、エレクトロ、インダストリアル、テクノ、ディスコなどエレクトロニックミュージック・ファン陶酔の選曲となっている。
まず〈Warp Records〉の90年代クラシックスであるAphex Twinの名曲“Windowlicker”やWild Planetの“Electron”。
シカゴハウス・クラシックからはLil Louisの“French Kiss”、デトロイトテクノ・クラシックからはJames PenningtonことSuburban Knightの〈Transmat〉からの作品“The Art Of Stalking”に、Dopplereffektの最初期名曲“Superior Race”と“Technic 1200”。
70年代ディスコからはGiorgio Moroderのクラシック“Utopia (Me Giorgio)”や、Cerroneの“Supernature”。
インダストリアルからは、Throbbing GristleとChris & Coseyで知られるChris Carterの“Solidit”と、Cosey Fanni Tuttiの“Mad”……などなど実に多彩な音楽と共に、映像はGaspar Noé節の狂気を突き進んでいく。
『Climax』の舞台となるのは、まさにサウンドトラックに使用されている楽曲の多くがリリースされた1990年代後半。森の中の閉鎖された古い全寮制の寄宿学校に、18歳から23歳という若い21人のダンサーが集まり、ダンスのリハーサルに励んでいたところ、最後の打ち上げでダンサー全員が飲んでいたサングリアに何者かがLSDを入れ、次第にダンサーたちがトランス状態に陥り、理性を失い、ひたすらに踊り狂いながら、あるダンサーは快楽を得て楽園を見ながらも、ほとんどのダンサーはバッドトリップ=地獄を見つめ、狂気的な光景が広がっていく……という内容だという。
『Climax』は、5月に行われた2018年カンヌ国際映画祭の「監督週間」で初上映され、最優秀賞「Noéthe Art Cinema Award」を受賞した作品。日本では公開が未定となっているものの、8月には制作/配給会社のA24が全米公開に向けてのトレーラー映像を公開した。