Brian Enoが4年ぶりとなるアルバム『The Ship』を4月にリリースすることを発表
2016.2.25
言わずと知れた電子音楽家、Brian Enoが、グラミー賞にもノミネートされた前作『LUX』以来となる最新ソロアルバム『The Ship』を4月にリリースすることを発表した。
本作は、早くも、「Brian Enoの最高傑作であると同時に、過去の偉大な傑作たちのどれとも似つかない、Enoのクリエイティヴなキャリアにおける異なるサイクルの始まりを伝える意欲作となっている」との評判を得ている。また、Lou Reed作曲によるThe Velvet Undergroundの“I’m Set Free”をEnoがカバーしていることにも、大きな注目が集まるだろう。The Velvet Undergroundは、美術学生時代に行っていた初期の音楽的探究のインスピレーション源としてEnoが名前を挙げたバンドとしても知られている。
『The Ship』は、4月27日(水)に日本先行でリリースされる。ボーナストラック“Away”が追加収録される国内盤CDは、SHM-CDを採用し、Brian Enoによるアートプリント4枚が封入された特殊パッケージ仕様の初回生産限定コレクターズ・エディションと、通常盤の2フォーマットとなり、いずれもブックレットと解説書が封入される予定となっている。
今回の発表に合わせて、Brian Enoからのコメントも公開となっているので是非一読していただきたい。
人類というのは慢心と偏執的な恐怖心(パラノイア)との間を行きつ戻りつするものらしい:我々の増加し続けるパワーから生じるうぬぼれと、我々は常に、そしてますます脅威にさらされているというパラノイアとは対照的だ。得意の絶頂にありながら、我々は再びそこから立ち戻らなければならないと悟らされるわけだ…自分たちに値する以上の、あるいは擁護しきれないほど多大な力を手にしていることは我々も承知しているし、だからこそ不安になってしまう。どこかの誰か、そして何かが我々の手からすべてを奪い去ろうとしている:裕福な人々の抱く恐怖とはそういうものだ。パラノイアは防御姿勢に繫がるものだし、そうやって我々はみんな、遂にはタコツボにおのおの立てこもりながら泥地越しにお互いと向き合い対抗し合うことになる。
60年代後期に書かれたLou Reedの“I’m Set Free”は、書かれた当時以上に現在の方がより意義を持つように思える曲だ。ユヴァル・ノア・ハラーリ(イスラエル人歴史学者/著述家)が書いた本『SAPIENS:A Brief History of Humankind』を読んだことのある者なら誰しも、”新たな幻影を見つけるために私は自由になる(I’m set free to find a new illusion)” というあの曲の一節の持つ物静かな皮肉に思い当たるのではないかと思う…そしてそこにある、自らのストーリーから抜け出したからといって我々は何も<真実>――それがどんな真実であれ――に足を踏み入れるわけではなく、また別のストーリーの中に入っていくものなのだ、との言外の含みも理解することだろう。
ーBrian Eno
Brian Eno
『The Ship』
Release Date: 2016/4/27 (Wed)
Label: Warp / BEAT RECORDS
Tracklist:
1. The Ship (21”20)
2. Fickle Sun (i) (17”40)
3. Fickle Sun (ii) The Hour Is Thin (02”43)
4. Fickle Sun (iii) I’m Set Free (05”13)
5. Away (Bonus Track for Japan)
Formats:
[国内盤コレクターズ・エディション]
Cat no.: BRC-505CE
Price: ¥2,750 (+tax)
特殊豪華パッケージ、アートプリント4枚封入、8ページブックレット付、ボーナストラック1曲収録、SHM-CD仕様
[国内通常盤]
Cat no.: BRC-505
Price: ¥2,200 (+tax)
紙ジャケット仕様、8ページブックレット付、ボーナストラック1曲収録
Pre-order here:
[国内盤コレクターズ・エディション]
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[デジタル配信]
iTunes: http://apple.co/1QbS9XB
More info: http://www.beatink.com/Labels/Warp-Records/Brian-Eno/BRC-505