先月バルセロナでBjörkのBiophiliaのライヴの映画が上映されてたんで観に行ってきました。日本でももう何カ所かで上映されているようですが、11月13日に渋谷のClub Quatroでまだ上映があるようなので、あまりネタバレにならない程度にどんなだったか書きたいと思います。

 

科学と音楽の邂逅を目論んだ本作の見どころはテスラコイルのシンセ(iPadで制御してる)だとか、ベース音を奏でる振り子とか、このプロジェクトのために作られたオリジナルな楽器。またBiophiliaのプロジェクトのために作られたiPadアプリも映像として使われていたり、あと生物愛をテーマにしているだけあって美しい自然の映像が随所に挟まれていて素直に感動です。映像としてきれいなんですが、Björkが映像のイカと絡むシーンは久しぶりにドキドキしました、浮世絵みたいで。Björkも50歳近くなのにね。

 

その他に彼女のライヴとしては珍しいなと思ったのはパーカッション+ドラムの男の人を目立たせていたところ。ソロを与えたりするところは少し意外でした。結構大きな音で上映されて気づいたのですが、彼女のこのアルバム、現代音楽的なんですね。もうリリースして3年経ってるのですが、改めて聞くと、ボーカルの旋律は割とシンプルなコード進行(教育プログラムのためにそうしたそうです)なのに、伴奏というかバックトラックが時々ものすごい不協和音とか現代音楽の実験作品で聴いたことがあるような感じの音のコレクションといった趣。録音よりライヴで見た方が異様さが際立って、そっちのファンしか喜べないというかなんというか・・・、そんなオケに歌を乗せて世にリリースしちゃうのがBjörkなんだわー、とポカーンと口を空けて観てました。

 

ずっと科学尽くしなのですが、アンコールは関係なく、先日亡くなったLFOのMark Bellが作ったトラックDeclare Independence(収録時はまだ存命中)でした。Markの凶暴なバックトラックが素晴らしいMarkとBjörkで拵えたパンクソングですが、やっぱり彼女も特別に気に入っている曲なんでしょうね。この政治的なメッセージの入った独立宣言の歌がバルセロナにあまりにはまりすぎでしたが、会場の盛り上がりは割と普通で、もはや独立運動の熱気はこちらでは日常になった感。ちなみにBjorkは2012年にこのツアーでバルセロナに来る予定だったのですが、健康上の問題でキャンセル。僕もようやく映像で見れて胸熱という感じはありましたが、やっぱり生でバルセロナで観たかったなDeclare Independence。

 

バルセロナでは普通のインディーズ系の映画館で上映されていたのですが、熱いBjörkのファンが多く、ほとんどコンサート状態。サビを一緒に歌ったり拍手したり。Club Quatroも映画館じゃなくてライヴハウスなので、もしかすると映像ライヴみたいになるのかな。DVDも近日中に出るようですが、劇場でも是非見てください。