DATE : 22nd November, 2004 (Mon)
PHOTOGRAPHER : Mark Oxley (HigherFrequency) Official Site
TEXT : Kei Tajima (HigherFrequency)
3日間に及んで行われた今回のJohn Digweed来日ギグも、いよいよF07 : "DREAM"の開催によって幕を閉じることになる。3日間追っかけファン同然にJohnに密着取材を行ってきたHRFQにとっては、2004年きってのビック・イベントにかける大きな期待と、少しの寂しさが入り交ざった複雑な心境でこの日を迎えたが、ファッション・ブランドDIESELのサポートのもと、Futiqueオール・スターに加えて、SATOSHI TOMIIE、そしてJOHN DIGWEEDが出演する今回のイベント、こちら側も気合を入れて会場入りした。 | |
ロング・セットを期待して遅い会場入り予定のクラウドが多かったのか、意外にスペースのある会場で、DJ Mike Mckennaの気持ちのいいウォーム・アップ・セットに体を揺らしていると、DJはKo Kimuraにバトン・タッチ。すると、彼らしいアグレッシヴなセット・スタイルに合わせてクラウドもぞろぞろと入場し、本日のもう一人の主役を待ち受けるのに十分なほどのクラウドがフロアに集まると、ブースにはSATOSHI TOMIIEが登場。まずChable and Bonnici の"Ride(King Unique Remix)"が流され、歓声と共にフロアが縦に激しく揺れると、立て続けにCharlatansの"The Only One I Know"のRemixが飛び出し、思わぬロック系のトラックにクラウドも熱狂する。前半はそのままアップ・リフティングなトラックが連続し、Groove Armadaの"I See You Baby"のRemixなど、キャッチーな曲も飛び出しながら、後半に向かって徐々にハウシーで、ディープなプログレッシヴ・ハウスへとシフトしていく。良質のサウンド・システムから響き出す4つ打ちの太いビートに合わせて、Chabの"Closer To Me"がしっとりと流れると、U.N.K.L.Eの"Reign"がドロップされ、Ian Brownのヴォーカルが感動的なほどにフロアに響き渡っていった。 | |
そしていよいよJohnがブースに姿を現すると、ここから怒涛のプログレッシヴ・ハウス・セットがスタート。セット前半は、今回のツアーではヘビー・ローテンションだったInfusionの"Better World"のRemixなど、ブレイクス系トラックをミックスしながら、クラウドをどんどん深い空間に誘っていき、いよいよセットが後半に差し掛かる頃には、アグレッシヴでありながら、トランシーで美しい音の世界を完璧に表現してしまっていた。ダークなビートに合わせて黙々と踊り続けるクラウドに、時折落とされる浮遊感のある高音と美しいメロディー……一年間待ち続けた、John Digweedの音である。欲を言えば、昨年のようにこのレベルに到達するまでの、Johnのフル・プロセスを堪能したかったという気持ちもあったが、フロアに充満する最高の空気を体中で感じながら、しばし踊り続けていると、TomiieがDJブースに戻り、半ば諦めかけていた待望のバック・トゥー・バックがスタート!まずJohnの歌モノ系トラックからスタートし、Tomiieがそれに応え、絶妙のコンビネーションが生まれる。最後までこの瞬間を待ってフロアに残ったクラウドにのみ、贈られる楽曲の数々。体の疲れは限界に達しながらも、気持ちだけは不思議なくらいに満たされていた。そして、体中に染み渡るような感動をもつSantosの"Sabot"の哀愁漂うメロディーと共に、イベントはフィナーレに向かい、HRFQもJohnへの感謝の気持ちを胸に、クラウドの笑顔が印象的なフロアを後にするのであった。 | |
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関連リンク
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Futique Management Official Site