HigherFrequency  DJインタビュー

ENGLISH INTERVIEW

Satoshi Tomiie


HigherFrequency渾身の特別企画『COUNTDOWN TO F07 "DREAM"』。ついにその開催まであと2日となり、この2004年を代表する夢の共演に我々の胸は高まるばかりだが、そんな中、一昨日の18日に台湾公演を終えたばかりのサトシトミイエ氏がHigherFrequencyとのEmailインタビューに答えてくれた。今夜11月20日には大阪Saza-eでプレイする予定のトミイエ氏。一方、東京ではJohn DigweedのageHaでのプレイ…いよいよ夢の瞬間へのカウントダウンも加速してきたようだ!!

> Interview : Kei Tajima (HigherFrequency) _ Introduction : H.Nakamura (HigherFrequency)

HigherFrequency (HRFQ) : 今年も世界のあらゆる場所でプレイをされてきたと思いますが、大体何カ国くらいでプレイされたか覚えていらっしゃいますか?

Satoshi Tomiie : ちょっと今数えてみましたが今年に限って言えば、約30カ国、といったところでしょうか。もちろん、何度も訪れている国がいくつかあるので、延べにするともう少しになりますが。

HRFQ : ニューヨークに居る時間とギグで世界を旅している時間と、比率的にはどんな感じでしたか?

Satoshi Tomiie : 基本的には平日ニューヨーク、週末旅行(出張?)という感じですが、それに加えて数週間続くいわゆる「ツアー」が年に何度かあるのと夏の期間は出っぱなしであることが毎年続いています。

HRFQ : 最近多くのDJが東ヨーロッパと南米のシーンがホットだ、というのを耳にする機会が多いのですが、トミイエさんのご感想はいかがですか?

Satoshi Tomiie : 僕もそう思います。マーケットが新しいせいか人々の入れ込みようも半端でなく、特にブエノスアイレスはここ数年自分的ベストです。

HRFQ : ニューヨークでは、政治家たちの票稼ぎ的なニュアンスもあって、クラブというものに対する風当たりと規制が強くなっていると聞きますが、やはりニューヨークのシーンはある種の受難の時期を迎えているのでしょうか?

Satoshi Tomiie : それでもクラブにはたくさんの人が来ているし、Crobar, Spirit, Exit, Roxy, Avalonなど大規模クラブが週末ごと満員という状況であるにもかかわらず栄枯盛衰は必定と言うか、かつでのダイナミズムは感じられなくなっていると思います。ニューヨークが随分前からの「クラブ文化先進国」であるが故の停滞の時期なのでは?とも思っています。イギリスがここ数年停滞期に入っている感じですし、それで今東欧南米の新市場が注目されているのではないでしょうか。ちょっと分析し過ぎ?

HRFQ : ところで、今回のF07当日はトミイエさんのお誕生日でもあるということで、おめでとうございます。やはり誕生日は日本で過ごされたいと?

Satoshi Tomiie : そうですね、、やっぱり生まれた土地だし。

HRFQ : 今回はJohn Digweedとの夢の競演ということで楽しみにしている日本のファンも多いと思いますが、実際今までに同じパーティーで競演されたことは何回くらいあるのでしょうか?

Satoshi Tomiie : 思いつく限りで数回だと思います。ロンドンのFabric,彼のパーティーBedrock, あとはフェスティバル数回ぐらいでしょうか。

HRFQ : トミイエさんにとって、John Digweedという人はどんな存在なのですか?

Satoshi Tomiie : 恩人っすね(笑)前に出したファーストアルバム"Full Lick"からの数曲を気に入ってかけてくれてそれが僕のファン層を広げてくれたし(というか、気に入ってくれるとは思わずビックリ)"Up In Flames"のリミックスは最高だったし、SAW.RECORDINGSをスタートした時にちょうどリリースされた彼のGUアルバムに"Love In Traffic"とともにレーベルから2曲も使ってくれてなんともこれ以上ないスタートを切れたといったところで、いや〜人との出会いは大切ってことですね〜。

HRFQ : 今回のセットはどんな形になりそうですか?噂では、Johnのバック・トゥ・バックもあるとか?

Satoshi Tomiie : それはふたを開けてのお楽しみ、ということで!

HRFQ : 最近では持ち歩くレコードの数が減っているDJが増えていますが、やはりトミイエさんもCDR中心のセットになってきているのでしょうか?

Satoshi Tomiie : 旅が多いので、チェックインの時に預けたレコードが届かない!というリスクを軽減するためにもCDRにレコードから録音したりしています。それから、知り合いのプロデューサーたちからインターネット経由で送られてくる音源はやはりCDRでプレイするしかな いですからね。でも音のクオリティーはやはりVinylが最高だと思います。

HRFQ : ファイナル・スクラッチとかAbletonのLiveをセットに組み込まれたりされていますか?もしそうであれば、どういった使い方をされているのでしょうか?

Satoshi Tomiie : いえ、まだセットに使ったりはしていません。Liveはスタジオでは大活躍ですが。

HRFQ : SAW.Recordingsについてですが、来年にはアルバム"Dub's, Edits & Whisky-Coke"もリリースするようですね。その他のリリースがあれば教えてください。

Satoshi Tomiie : "Dub's, Edits & Whisky-Coke"はChabのファーストアルバムですが、メチャメチャいい内容のアルバムに仕上がったので楽しみにしていて下さい。全曲シングル候補、捨て曲ナシです。我ながらこれをサインできた幸運を祝福!といった感じです。その他には自分のコンピレーションを来年の4月に予定しています。これはGUのNubreed以来のコンピで目下トラックリスティングを作っているところです。クラブでの自分のセットを反映したものになる予定ですが、夏前にもう一枚、違った切り口でのリリースも考えています。さらに"Undulation 2"の予定もあります。

HRFQ : 現在のお気に入りのトラック5曲を挙げて頂いて良いですか?

Satoshi Tomiie : Pete Heller "Timewarp" (Phela)
Martin H "It Ain't Easy" (Invent)
Joey Negro Presents Akabu "Dont Hold Back" [Skylark Dub] (NRK)
Miss Kittin "Requiem For A Hit" [Abe Duque] (Novamute)
Chab "Closer To Me" (SAW)

HRFQ : JohnのレーベルBedrockでは、mp3で音源を売る動きが見られますが、Saw Recordingでもこういった動きは今後考えられますか?

間もなく準備完了します。ま、時代の流れでしょうか。

HRFQ : 残念ながらトミイエさんのように、世界レベルで活躍している日本人DJはそれほど多くはいません。将来的に世界で活躍したいと思っている若いクリエイターたちに何かアドバイスをいただけますか?

Satoshi Tomiie : 自分の好きなことを長く続けることがポイント。結局継続といい音楽そのものが一番ものを言います。昼間の仕事を続けながらDJをしている人も死ぬほど沢山いるので、DJだけで生活が出来なくても継続してやっていくことがパワーになります。継続された経験ってやっぱり説得力を持つものだと思いません?

HRFQ : イエローでトミイエさんを待ち受けているファンに一言お願いします。

Satoshi Tomiie : 今回はスペシャルなパーティーになってうれしく思います。ジョン、木村コウ君を始めTANZAWA君、マイクのプレイも期待大なので長い時間最高の音楽を楽しんでもらえると思うので前の日はよく休んでパワーをためてイエローで弾けて下さい!

End of the interview

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