スタイル : プログレッシブ・ハウス、ブレイクス
出身地 : イギリス
関連レーベル : Renaissance, Hooj Choons
2005年 DJ Magazine Chart : 13位
2004年 DJ Magazine Chart : 15位
2005年 BPM Magazine Chart : 30位
オフィシャル・サイト : www.jameszabiela.co.uk
今を遡る事12年前の1992年、当時まだ12歳だったJames Zabielaは、レコード店のスタッフであった父親を通じて初めてアシッド・ハウスと呼ばれるサウンドに接することになる。当時は、様々な新しいサウンドが生み出され、一連のGuerillaレーベルの作品がリリースされるなど、まさにダンスミュージックにとって革新的な時代の真っ只中にあったと言えるのだが、Jamesはすぐにその魅力溢れるサウンドの虜となり、この事がその後の彼のキャリアを大きく決定付けていく事になる。15歳の頃には父親のレコードショップで働くようになったJamesは、程なくバイヤーとしてのポジションを獲得すると同時にDJとしてのキャリアもスタートさせ、やがてレコードショップでの仕事を通じて知り合ったプロモーター達からの紹介を受けて、幾つかの地元の有名なパーティーでもDJを務めるようになる。しかし、Jamesが興味を持っていたのは、当時一世風靡していたトランス系サウンドではなく、ブレイクビーツ寄りのサウンドを基本にしたバリエーションに富んだスタイルであり、やはりそのスタイルだけで地元のクラウド達を躍らせるのはなかなか難しいのが現実であった。そこで2000年、Jamesは活路を開くべくMuzik Magazine誌が主催するBedroom Bedlamコンテストへの参加を決意。そこで見事に優勝を飾り、その後のステップアップの為の大きなチャンスを獲得する事になるのである。
この成功をきっかけに大きな自信を付けたJamesは、自分のキャリアの為のプロモーションに真剣に取り組むようになり、多くのイベントに出かけて行っては自分のミックステープをDJに渡すと言う日々を送るようになる。そして、ロンドンで行われたBedrockのパーティーで、その後の彼のキャリアにとってキーパーソンとなるLee Burridgeに出会ったJamesは、すぐさまそのスキルと幅広いスタイルを認められ、当時LeeがBar AtlantisでDJ HyperやCraig Richardsらと共に開いていたブレイクスのパーティーにおいてDJとして起用されるというビッグチャンスを掴むのである。
その後、LaundryやMuzikといったクラブで数多くのプレイを経験しながら、Justin RobertsonやHyvbrid、Danny Tenaglia等とも共演を果たすまでに成長したJamesは、ついにLeeからあのSashaを紹介される事になる。ほどなく、Sashaのブッキング・エージェントであるExcessionからオファーを受けたJamesは、Steve LawlerやSander Kleinenbergなどと共にSashaのパーティーへの出演を果たし、東ヨーロッパやオーストラリア、南米、そしてアメリカなどへも遠征するようになる。そして2001年の夏、IbizaのクラブSpaceの12周年記念イベントと言う重要な場面において、Steve LawlerやEric Morilloと共にSashaの前座を務めるという大役を果たし、Jamesの存在は一躍脚光を浴びる事になるのである。
こうしてトップDJの仲間入りを見事に果たしたJamesは、Tribal SessionsやThe End, The Galleryといったクラブへの出演や、ルーマニアやブダペストでのレジデントなどへとその活動の幅を広げていき、その後2003年には初のオーストラリア・ツアーも敢行。シドニーのThe Arthouseで3,000人の熱狂的なクラウドを前に5時間に渡るセットを披露し絶大な評価を獲得する。また、hoojやGroovetechなどからリリースしたミックスCDを始めとして、Royksoppの"Remind Me"を始めとした幾つかのリミックスを手がけるなど、音楽制作面においても精力的な活動を展開するようになる。
2004年に入っても、The CrossでのRenaissanceパーティーやHeavenでのBedrockのパーティーなどへ参加も果たし、またHomelands、Glastonbury, Dance Valley、 Gatecrasher、Creamfieldなど、ヨーロッパの代表的なフェスティバルの殆どから声がかかるなど、ますますそのキャリアに磨きをかけつつある。7月には待望のRenaissanceからのミックスCDのリリースも決定しているJames Zabiela。まさに絶好のタイミングでの初来日と言う事が出来るだろう。(H.Nakamura : HigherFrequency)
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