Fuji Rock 2005

Fujirock 2005

FUJI ROCK FESTIVAL 2005

FUJI ROCK FESTIVAL 2005 REPORT @ NAEBA / DAY 02

DATE : 30th July, 2005 (Sat)
PHOTOGRAPHER : Masanori Naruse
TEXT : Kei Tajima



疲労のせいかぐっすりと眠ってしまい、遅いスタートを切った筆者を迎えてくれたのは、Green Stage のBeck。大きな歓声と共に Beck が登場すると、アルバム "Odelay" から名曲 "Devils Haircut" や、言わずと知れたアルバム "Mellow Gold"からの代表曲 "Loser"、アルバム"Midnite Vultures" から "Sex Laws"など、各アルバムから名曲をプレイ、ベックの横で Happy Mondays の Bez ばりな踊りを見せるホット・パンツのお兄さんの弾けぶりが気になったものの、ここでセットは一度アコースティックな方向へ。アルバム "Mutations" から "Nobody's Fault But My Own" 、映画 Eternal Sunshine の主題歌となった "Everybody's Gotta Learn Something" などをプレイすると、歌う Beck をよそに、バック・バンドが急にステージ上で食卓を囲み始める。「何が始まるのやら?」と思っていると、次のトラックではバック・バンドがグラスや食器を使って Beck のアコースティック・ギターを合わせて演奏を始めた。この驚きのハプニングにはオーディエンスも大歓声を起こし、大いに盛り上がると、大ヒット・トラック"Where It's At?"がプレイされ、終盤に向かって最高の空間がクリエイトされていった。

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Red Marqueee において幻想的なショーを披露し、美しいトラック "Hole" などを披露してくれた Mercury Rev のショーが終盤に近づくと共に、会場は再び強い雨そして雷に見舞われてしまう。そんな大雨の中、お得意のカット・アップでゴキゲンなセットを披露してくれたのが Fatboy Slim こと Norman Cook。グラストンベリー・フェスティヴァルとフジロックのみで行われた、音とヴィジュアルのリンクをコンセプトとした今回のセットでは、会場内で限定一万人に配られたスペシャル・メガネをかけているラッキーなオーディエンスもちらほら。残念ながら筆者はメガネをゲットすることは出来なかったのだが、名曲 "Praise You" をはじめとする自身の楽曲からダンス・クラシックスと新旧ミックスされたトラックの数々と、音とシンクロしたヴィビュアルには、大御所 DJ /プロデューサーの実力を見せ付けられてしまった。途中、ブースからステージに降り、左右に言ったり来たりしながら拡声器を手に何か叫んでいるお茶目な Norman の姿も印象深く、そんな彼のサービス心あふれるステージングによって、大雨の中彼を見守るオーディエンス全員の顔には、満面のスマイル・マークが貼り付けられてしまったようだった。

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深夜の Red Marquee では、HRFQ もインタビューを行った Cagedbaby のステージングがスタート。ニュー・アルバム "We'll See You Now" からのヒット・トラック "16Lovers" 等を披露し、Pet Shop Boys をはじめとする'80Sテイストを持ったアーティストを連想させるステージングには、多くのオーディエンスが魅了されていた。テクノという枠にとらわれないエクレクティックなセット内容で盛り上げてくれた Vitalic に続き、ブースにはハウス/テクノ界の大御所 Laurent Garnier が登場。前半は Booka Shade "Mandarine Girl" をはじめとするエレクトロ・セットでクールに盛り上げた Laurent だが、時間が経過すると共に、パーティー・ヴァイブ溢れる選曲を展開していく。Blur "Song2" や Nirvana "Lithium" のリミックスでロック・クラウドにアピールし、その後は怒涛のドラムンベース・セットに突入。気持ちよく響くベース音に身を任せながら、Laurent の DJ としての幅の広さに感心していると、セットは再びテッキーな方向へ移動。Gabriel & Dresden "Arcadia" や、OCTAVE ONE "Blackwater" などがドロップされ、いよいよラストへと向かうと、Laurent による「Do you like Rock Music??」というかけ声に続き、アンコールにてNirvana の "Smells Like Teen Sprit"のリミックスがフロア中に響く。フェスティヴァルらしい選曲に熱狂したクラウドの歓声と共に、二日目の夜は明けていくのだった。

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