WMC の中でも、最も大きなイベントといえば Ultra Festival である。WMC を締めくくる一大フェスティヴァルとして、各メディアやオーディエンスから大きな注目を受けるこのフェスティヴァルが、今年はコンファレンス・ウィークのちょうど真ん中となる25日(土)に行われ、HigherFrequencyもこの日は一日がかりでレポートを行った。
一人一人意見の違う理不尽なバウンサーに「こっちを通るな」、「プレスでもあっちを通れ」と踊らされ、プレス受付にたどり着けない!という、日本のフェスでは考えられない程の大混乱を極めていたエントランスをやっと通過し、フェスティヴァルに内に入場したのが午後4時。いかに日本のフェスティヴァルが素晴しくオーガナイズされているかを改めて実感しながら、エントランスからほど近いテクノ・ステージに向かうと、そこでは Adam Beyer がエッジの効いたテクノ・セットで昼間から相当な混雑を見せているフロアを沸かせていた。Ultra の会場には、大きなステージだけでも、このテクノ・ステージをはじめ、The Killers や Infusion が登場したライブ・テント、Carl Cox 主宰の Carl Cox and Friends テント、Armand Van Helden がトリを務めたハウス・テント、そして The Prodigy や Paul Oakenfold が出演したメイン・ステージが設置されており、会場は予想していたほどの大きさではなかったが、音がかぶらない程度にゆったりと仕切られていた。
HigherFrequency はアーティストがプロモーション前にやってきてインタビューを行ってくれるという(実際に会えたのは Junkie XL だけであったが…)プレス・テントとステージを行ったりきたりしていたが、「撮影 OK 」なリスト・バンドをつけているのに、あるテントでは撮影可能でも、あるテントでは「中に知り合いがいないと撮影エリアに入れない」といった気まぐれなバウンサーに翻弄され、あまり多くのショットが取れず、フラストレーションは最高値に。そんな HigherFrequency を前に、素晴しいセットを披露してくれたのが、Carl Cox & Friends テントの Josh Wink そして メイン・フロアに負けない集客で、アメリカでの人気を見せつけていた Carl Cox 、テクノ・ステージの DJ Hell、Richie Hawtin 、ライブ・ステージの The Killers など。The Prodigy のギグは大トリということもあり、相当の混雑を見せていたが、精神的にも肉体的にも大きなダメージを受けた HigherFrequency 一行は、ライブ中盤で会場を後にすることに。いろいろな意味で勉強になった一日を終え、翌日の朝に控えている Pawn Shop のアフター・アワーズ・パーティーに控えて充電するのであった…。