成田を出発してから約20時間。長いフライトと厳しい入国審査、マイアミを直撃した嵐による飛行機内での2時間の足止め…といった試練を乗り越え、晴れてマイアミに到着した HigherFrequency 一行が、カンファレンスの中心地とも言えるコリンズ・アヴェニューにある宿泊先に到着した時には、すでに時刻は11時近くを回っていた。
HigherFrequency がマイアミに到着した23日木曜日には、多数行われるクラブ・イベントの中でも熱い注目を集めていた Defected in the House @ Nikki Beach や、Remix Magazine 主催の Remix Hotel、James Holden 主宰による Border Community のレーベル・ナイトなど、マイアミ入り初日から「目白押し」といった感じではあったが、長いフライトで心も体も疲れきっていた HigherFrequency は、あらかじめ取材 OK の出ていた Defected と Border Community のイベントに向かうことに。
昨年はイギリスの国営放送 BBC 主催によるパーティーで大賑わいを見せた オーシャン・ドライヴにあるクラブ Nikki Beach だが、今年は近年のハウス・シーンで大きな力を揮っているイギリスの Defected が、レーベル・ナイトを行うこととなった。その日マイアミを直撃していた嵐のせいで、「激混み」という程の入りではなかったが、メイン・フロアで満員のクラウドを沸かす Claud Monett のアッパーなハウス・チューン に乗せて、会場には次から次へと観客が押し寄せてきているようだった。フロアから溢れるほどの人が集まる頃になると、イベントはピーク・タイムを迎えたが、流石は長いキャリアを持つ Claud だけに、パーティー・チューンからダークでセクシーなハウス・チューンまでを巧みに操り、ビーチ・サイド・パーティーならではのアット・ホームな雰囲気をクリエイトするのであった。開放的な雰囲気と美味しいお酒を堪能した HigherFrequency は、次なる目的地であり、Made Event presents Border Community showcase が行われているワシントン・アベニューの B.E.D へ向かう。
会場へ到着すると、すでにレーベルの長であり若きカリスマである James Holden がプレイ中であった。イベントも終盤に近付いていたので、クラウドの数も満員というわけではなかったが、何故か DJ ブースの前には男性陣がずらり。上半身裸で「James! James!」と連呼し、写真を撮りまくるなど、男塾さながらの光景が繰り広げられている。周りのクラウドは特に気にすることもなく、自らの世界に入って踊り続け、James の繰り広げるグリッチーでミニマルな世界に、熱血の男塾が踊り狂うという何とも興味深い状況のままイベントは続き、HigherFrequency は初日からかなりの衝撃を受けながら会場を後にするであった…。