Fuji Rock 2005

Fujirock 2005

FUJI ROCK FESTIVAL 2005

FUJI ROCK FESTIVAL 2006 REPORT @ NAEBA / DAY 03

DATE : 30th July, 2006 (Sun)
PHOTOGRAPHER : Masanori Naruse / Yasuyuki Kasagi / 宇宙大使☆スター
TEXT : Kei Tajima (HigherFrequency)


あっという間に時は過ぎ去り、フジロックも今日で最終日。例年通り3日目特有のセンチメンタルな気分になってしまった筆者の感情とは裏腹に、外は「最終日を精一杯エンジョイしろ!」と言わんばかりに爽やかに晴れわたっていた。3日目のお目当ては深夜の Happy Mondays だったため、昼過ぎにホテル近辺で Transit Kings のインタビューを行った後は、かんかん照りの太陽に体力を消耗されないよう、散歩しがてら会場をブラブラ歩く。遅めの昼食後、オアシスの近くにさしかかると、British Council のテントの中で、Ride の Mark Gardener がアコースティック・ライヴを行っており、名曲 ‘Vapour Trail’ を聴くことが出来るという偶然の嬉しいハプニングを体験した後は、The Orb のAlex Peterson 率いる Transit Kings のギグを観に、White Stage に向かう。Alex とインタビューにも一緒に応えてくれた サウンド・エンジニアのDon Bekenの2人で行われたセットではアルバム “Living in a Giant Candle Winking at God” に収録されたジャンルレスでフェスティヴァル向きの楽曲を日没をバックに楽しむという、最高の時間を演出してくれた。あたりもすっかり暗くなり、メインの Green Stage では、最終日の大トリを飾る The Strokes がステージに出演する時間に。黄色い歓声と共に、バンドが登場すると先日リリースされたニュー・アルバム“First Impressions Of Earth” からのナンバー ‘Juicebox’ でスタートしたライヴは、ファースト・アルバム “Is this It” より ‘Someday’ や ‘Last Night’ といった名曲を織り交ぜながら、ムーディーな The Strokes らしい雰囲気たっぷりに進行していく。レスポンスのいい熱心なファンに感激したのか、途中ヴォーカルの Julian Casablancas が客席に降りて行き、会場が大パニックになってしまった上に、その後マイクの調子が悪くなってしまうなどのハプニングもあったが、アンコールは ‘Newyork City Cops’ や ‘Take it or leave it’ といった人気のナンバーをプレイし、華やかな舞台を飾ってくれた。

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FUJI ROCK FESTIVAL 2005
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続いて Green Stage では、昨年 Primal Scream が出演した Very Special Guest の枠に、筆者にとって今年のフジロックの目玉とも言える Happy Mondaysが登場。出演が発表された際は、「本当に来れるのか??」と本気で心配したものだったが(苦笑)、バック・メンバーに続いて Bez 、そして少し遅れて、まさにHappy Mondaysが栄華を極めていた頃の雰囲気そのままの Shaun が登場し、バンドが’Loose Fit’ を演奏し始めたときは、目頭が熱くなってしまった。そして、後方ではいてもたってもいられなくなった筆者は、ついついステージの一番前にまで走り寄り、泥酔したイギリス人集団と共に、’Kinky Afro’、’24 hour party people’、Happy Mondays 解散後に Shaun が結成した Black grape の’Reverend Black Grape’を大合唱。歌詞を忘れたのか適当な言葉でごまかしながらも、喉をガラガラにして歌う Shaun、またまだまだ現役と言わんばかりにステージ中を走りまくる Bez に煽られ、終盤にMondays クラシックストも言える ’Hallelujah’がプレイされる頃には、会場はすっかりアシッド・ハウス全盛期の Haciendaと化していた。ショー全体の時間は長いものではなかったが、ステージを後にするその瞬間まで飾ることのない素のままの姿で観客を楽しませてくれた Happy Mondays。そんな彼らの姿を見て、ノスタルジアに浸るファンが声を嗄らしながらアンコールを求めたが、やっぱり出てこないあたりが彼ららしいと思うのであった。

FUJI ROCK FESTIVAL 2005

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そんな Mondaysのショーで今年のフジロックの Green Stage でのショーは終了となったが、フジロッカーズの夜はまだまだ終わるはずもなく、この日の Red Marquee でも、珠玉のエレクトロニック系アーティストによるステージングが行われた。尖ったエレクトロ・サウンドをファンキーにミックスし、平凡なエレクトロ・セットとは一味も二味も違った上級のセットを披露してくれたJens Moelle & Ismail Tuefekci からなるユニット Digitalism のギグに続き、トリップ・ホップの代表格として知られるNightmares On Wax がセレクターやヴォーカルを引き連れてステージングを行う別プロジェクトNightmares On Wax Sound System がステージに現れると、Red Marquee はメロウかつスモーキーなレゲエ・サウンドで彩られる。ドラムやギターといった生バンドとエレクトロニックの融合を、パワフルかつパンキッシュな方法で披露し、多くのクラウドを熱狂させていた Metalchicks に続き、いよいよお待ちかねの Bez DJ set がスタート。先程はGreen Stage で軽やかな踊りを披露してくれたBezだが、そんな彼のDJ姿を見に前方に行くと、DJブースには、ドラマーのKav Whelan とギタリストの Gaz Whelanが。Bez はというと…その二人の真ん中で踊り狂っている(笑)。やはり最後まで Bez は踊っているだけなのであった…。選曲は、懐かしいロックのオン・パレード。UK ロック・ファンやマンチェスター・ファンには腰を振らずにはいられない名曲を、空が白むまでプレイし続け、フジロック最終日の宴を華やかに締めくくるのであった。

ここで、長いようで短かった筆者のフジロックもタイムアップ。年を重ねるごとに、フェスティヴァル・カラーや多様性、認知度を増していることを実感させてくれた今年のフジロック。今年は10年目という記念すべき境目を迎えたが、来年からは20年という新たなマイルストーンを目指し成長し続けて欲しいと願いながら、会場を後にするのであった。

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