DATE : 22 December 2005 (Thu)
DJs : Richie
Hawtin, Magda
PHOTOGRAPHER : Mark Oxley Official Site
TEXT : Kei Tajima (HigherFrequency)
最先端のテクノロジーや革新的なサウンドをいち早く自らのスタイルに導入し、常にシーンの未来を切り開いてきたパイオニアと言えば、Richie Hawtin である。そのインテリジェントな出で立ちとカリスマ性で特に日本で大きな人気を誇っている彼が、合計100以上にわたるトラックをソフトウェアを使って分解し、そこからサンプルやループなどを抽出してトラックを再構築し、一つのミックス・アルバムを完成させるというコンセプトを持つ “DE9” シリーズの第3作目である “DE9: Transitions” をリリース。その発売を記念したワールド・ツアーの一環として、来日ギグを行った。 日本に来日する数多くのトップDJの中でも、毎回と言って良い程確実にフロアを超満員にしている Richie Hawtin。今回もツアー・パートナーである Magda がスピンを始めて間もない頃から、Womb のフロアは異様なほどの混雑をみせていた。先日のAir でのセットとは一味違った、ディープでグルーヴ感のあるテクノ〜エレクトロ・セットを披露した Magda に続き、いよいよ Richie が登場すると、フロアは立っているのも苦しいほどの混雑ぶりに。そんな状態でも必死になって音に聴き入るクラウドに応えるかのように、Richie はお得意のサディスティックでディープなセットをスピンし始める。”DE9:Transitions” のメイン・トラックとも言うべき “The Tunnel” などをプレイ。グリッチーなミニマル・ハウスで気持ち良く聴かせたかと思えば、ストイックなミニマル・テクノ〜ハード・テクノ系のトラックでスパイスを効かせるといった、いかにも彼らしいセットを披露してくれた。セットも終盤に近付くと、攻撃的なサウンドとそれに歓喜するクラウドのテンションもさらにヒート・アップ。Plastikman 名義でリリースした “Plastique” 等のヒット・トラックも飛び出すなど、フィナーレへ向かってフロアはもはや収集がつかないほどの盛り上がりをみせていくのであった。 | |
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リリース情報 : Richie Hawtin / De9: Transitions (2005/11/01)
インタビュー : Richie Hawtin in Tokyo (2004/06/25)
関連リンク
Plastikman Official Site
Richie Hawtin Official Site
Womb Official Site