international news _ 2007.03.02
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)
ジゴロ・レコードのボス DJ Hell が、時代遅れのスーパースター DJ を非難し、最近多くのビッグ・ネームが頻繁に利用しているという秘密の VIP 特典について明らかにした。
「HON Circle というものがあってね。これが単なるマイレージ・カードじゃないんだ。このカードがあれば、スーパー・ハイ・クラスの優遇が受けられるんだ」 One Week To Live に対し、DJ Hell はこう話した。
「黒の会員カードをもらうんだけど、それが魔法の鍵なんだ。まず、お迎えの車をポルシェとベンツから選ぶことが出来て、普通の人とチェック・インしなくていいんだ。 Richie (Hawtin) も Sven (Sven) も HON Circle のメンバーだよ。最近のイビザでのトレンドはプライベート・ジェットだけどね」
また彼は、DJのためにレコードを選ぶセレクターを抱えているトップ・クラスのDJ をあざ笑い、そんな DJ の多くは実際は不幸せであると話した。
「僕は彼らをモンスター DJ と呼んでいるんだ。彼らは常にマネージャーやボディーガード、PR を引き連れて歩いている…セキュリティーに囲まれてプライベート・ジェットに乗り込むなんてカッコ悪いよ」
イビザの常連 DJ Judge Jules は、HON Circle については「知らなかった」と応え、 Skrufff に 「ルフトハンザ航空によるドイツのみのサービスじゃないかな。イギリスでは絶対にないサービスだと思うよ」 と話した。
Pachaのチーフ Danny Whittle も Jules の意見を支持して話した。
「正直、聞いたことがないよ。Pacha の DJ でプライベート・ジェットを使ってるのは Erick Morillo だけなんだ。ただ、夏の間のフライト費用は僕らが全部負担してるよ。例え彼がPacha以外の場所でプレイしたとしてもね。ご想像の通り、ものすごい費用がかかってるよ。その上に、夏の間プライベート・ジェットを借りる費用だってかかるんだからね」
「Sven だってこれと同じような契約をしてると思うよ。最近のビッグ DJ のギャラを見てみると、単発ギグのためにクラブがプライベート・ジェットを飛ばすなんてとても考えられないからね」
一方で Dave Clarke は、’90年代後半に似たような航空会社のサービスがあったと聞いたことがあると話したものの 、「使ったことがないよ。俺はそんなにお高くないんだ」 と語った。
「現地に着くのに一番簡単な方法を取るだけさ。もし必要とあれば電車にだって乗るよ。でもたまにプロモーター側から緊急のブッキングが入ると、彼らが飛行機を調整する時もあるけどね。例えば3日間で3つギグをするとか。でも正直に言って、そうすると一つのギグで100% 出し切ることが難しくなっちゃうんだ。だからもうそういうブッキングは入れないよ」
「一部の DJ が VIP 特権に憧れるのは、彼らがいくらもがいても手にすることが出来ないからさ」トピックに興味があることを認めながら、Dave は続けた。
「今までいろんなライフ・スタイルを送ってきたよ。でもいくら僕にアーティスト的なエゴがあったとしても、クレイジーではなかったし、ドラッグやグルーピーに囲まれた生活は送っていなかった。多くのグルーピーに囲まれて、リムジンから出てくるエゴを丸出しにした DJ に限って、(ここではものすごく控えめに言っているつもりだけど)平凡なセットをプレイするものなのさ。ここ8年間ほどイビザはエゴで溢れてしまっていると思うんだ。プライベート・ジェットや申告もしていないようなお金が詰まったブリーフケースが、小さな地方の空港にやって来るんだ。そんなお金を誰が払ってるっていうんだい?もちろんクラバーさ」
「ビジネス・クラスで旅行したら、ギグに来てくれたクラバーの目を見て、安心できるかって?もちろんさ。でも、DJ Hell のような旅行の仕方をしていたらどうかな?絶対に出来ないね。誠実さはどこにあるんだい?彼らのほとんどは、ろくにレコードもヒットさせていないアーティストばかりなんだ。奴らは U2 には程遠いよ」
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インタビュー : DJ Hell Interview in Tokyo (2004/07/20)
リリース : DJ HELL / MISCH MASCH Vol. 3 (2006/12/04)
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