毎年、数多くの快楽主義の若者達が押し寄せるIbiza島。様々なクラブ、バー、そしてレストランが並び立つこの島で、その生き残りをかけた競争は、年々シビアさを増していると言われている。そんな中、一人でも多くの人に自分達の店に足を運んでもらおうと、Ibizaの主だったクラブは、専門のプロモーション・チームを雇い、彼らを夜な夜な街に送り出してはお店の宣伝にしのぎを削っている。このプロモーションの仕事、スーパースターDJの華やかな生活とは全くかけ離れたハードで難しい仕事であり、長時間におよぶその仕事内容は、Ibizaの魅惑的で洗練されたイメージとは程遠いものであると言われている。HigherFrequencyでは、現在Edenのプロモーションチームの一員として働いている Jonnieというエセックス出身の若者にインタビューを行い、その仕事ぶりについて話を聞いた。
> interview & photo : matt cheetham (HigherFrequency) / translation : h.nakamura (HigherFrequency)
HRFQ : どうしてIbizaに来て働こうと思ったのですか?
Jonnie : この島をもう一度見てみたかったし、ガールフレンドともっと一緒の時間を過ごしたかったからかな。それにDJとしての活動にも集中したかったし。今、Edenのセカンド・ルームや他の幾つかのパーティーでDJもやっているんだ。
HRFQ : どうやってこの仕事を見つけたんですか?
Jonnie : 今年のシーズンが始まったばかりの頃にIbizaに到着したんだけど、その時にウエストエンドにあるThe Shipというバーに出かけてみたんだ。ここは地元の人に人気のある店で、毎年シーズンの初めには、仕事やらホテルやらの情報がたくさん掲載されている大きな掲示板が置いてあると聞いていたからね。そこでこの仕事を見つけたんだ。
HRFQ : イギリスでは何をしていたんですか?
Jonnie : 主にはクラブプロモーション。地元のエセックスでパーティーをいくつか開催していたよ。
HRFQ : Ibizaで働くことの良さって何ですか?
Jonnie : 間違いなく天気だね。ここでの生活はかなりイージーだし、本当にリラックスした毎日が過ごせるんだ。
HRFQ : 逆にIbizaで働く事の大変さって何ですか?
Jonnie : 物事がきちんとオーガナイズされていないって事。スペイン人のゆったりした性格が、時々物事を難しくしてしまっている面があるね。あと、仕事をしている以上、あまりパーティーに遊びに行く事が出来ないって事かな。
HRFQ : 来年もまたIbizaに来てみたいですか?
Jonnie : いや、もう来ないと思う。ここで働いても殆どお金にならないし、自分の食い扶持をかせぐのがやっと、と言った感じだからね。それに、最近ではIbizaも随分と変わってしまって、クールな人たちも余り来ていないし・・・。みんなちょっと貪欲になり過ぎて、クラブもお金儲けに走りすぎているんだと思う。だって、殆どのパーティーが入場料を35ユーロ(約3,500円)も取っているし、それでに入ると今度はドリンクが1杯8、9ユーロもするわけでしょ。こういった法外な事を辞めない限り、みんな来なくなってしまうのは間違いないと思うよ。
HRFQ : 今年の残りのシーズンはどのようにして過ごすつもりですか?
Jonnie : このEdenの仕事はもう少しで辞めようと思っているんだ。代わりにSpaceでイベントのポスターを貼ったりの仕事をする事にしている。給料は一緒だけど、週3日の仕事だし、今よりもっとIbizaの夏を楽しむ事も出来るからね!
End of the interview
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