HigherFrequency RELEASE

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Desyn Masiello / Balance 008

Desyn Masiello / Balance 008

発売日 : 2005/11/14
レーベル : EQ Recordings
カタログ : EQGCD012
フォーマット : 2 CD / Mix CD
発売国 : Australia
スタイル : Progressive, House

Phil K、James Holden 、Anthony Pappa 、Chris Fortier など、ジャンルを問わない本物志向のDJ をセレクトし、数多くあるコンピレーションの中でも際立ったセンスを放ち続けている、オーストラリアの名門レーベル EQ のコンピレーション・シリーズ、Balance の第8段が、現在プログレッシヴ・ハウス・シーンにおいて最もアツい視線を浴びているDJ、イギリスの Desyn Masiello をフィーチャーしてリリースされることとなった。

昨年の "Original Series _0.1" のリリースから現在までの活躍の目覚しさから、リリース前からその全貌に相当の注目が集まっていることだろう本作。そんなリスナーの期待に応えるように、ディスク1はいかにもDesyn らしいチョイスと言うべき、Will Saul によるテッキーなエレクトロ・トラック "Mbira" でスタートする。'80S風シンセの音が軽やかに宙を漂う New Ordinament の "Dusty Little Kid Presents: Jerry Cala"、 Clashing Egos Feat Jelle Paulusmaの "Love Sweet Love (Sterac Electronics Dub)" と前半から早くも Desyn 節全開なトラックが続くと、そこに Blue Monday のお決まりのビートをサンプリングした Williams の "Love Crisis" が滑り込み、続いて、Royksopp などとのコラボレーションで注目を浴びているホットなヴォーカリスト、Chelonis Jones による "One On One" がファンキーに響く。Babak Shayan の "Flowers" から次第にビートを早めていき、Rene Amesz の "Cabilla" や Mark Clement "The Tunnel (Francois K Visions Of Saturn Mix)" といった、ファンなら必ずやグッと来てしまうエレクトロのエッセンスを絶妙に融合させたプログレッシヴ・トラックの後には、Derek Howell リミックスによる Soulsearcher のクラシック・トラック "Can't Get Enough" が鳥肌が立つ程のグルーヴを演出する。盛り上がりが沸点を超えると、続いては Desyn 自身のユニットである The Idiots の "Teardrop" でエレクトロな方向へカーム・ダウン、ディープ・ハウス好きにも受け入れられそうなグルーヴ感とスケールを持つ Chris Lake の "Piano Tool" で締めくっている。

時間が経つほどにその輝きを増している Orbital による名トラック "Halcyon & On & On " で神秘的なスタートを切るディスク2は、浮遊感のあるRozzo の "Blue (Reloaded)" 、Moloko のファンキーなヴォーカル・トラック"Cannot Contain This"と続いていき、Dealer's Choice の "Bomb The Place" 、Wise の "Again (An2 Mix)"とスムースでありながら、グルーヴ感を持った展開がなされていく。Hong Kong Micros の "Time For Change (Start Your Revolution)" で徐々にテンションを上げていき、最高にファンキーな Coburn によるトラック、 We Interrupt This Program (Raul Rincon Mix) で、Desyn の真骨頂とも言うべきあの独特のグルーヴ感を生み出すと、今年のイビザでもヘビー・プレイされまくっていたキング・オブ・ディスコ= Joey Negro によるキラー・トラック "Make A Move On Me (Joey Negro Old School Dub)" が堂々入りこんでくる。トラックのゴージャスさとスケール感は言うまでもなく、終盤に相応しい最高の一体感が生み出された後は、日本人アーティスト Daisuke Matsusakaによる爽快感のあるプログレッシヴ・トラック "Asian Blue Rose" によって再びエレクトロな方法へ展開し、フリーキーな Ellen Allien の名トラック "Magma (The MFA Mix)" に続き、Karu による有機的でありながらダイナミックなトラック "Maraud Your Ears (Tim Paris We Almost Lost Detroit Mix)" がドロップされ、正味2時間にわたる、感動的な音の旅は終わりを迎えるのだ。

ジャンルの垣根を越えた選曲をしながらも、その類まれないセンスで全体を自分色に染め上げてしまい、シームレスなミックスを披露しているDesyn。以前にも増して幅広いトラック・チョイスから、彼がさらに DJ としての自信を増し、大きく成長したことを感じるのは筆者だけだろうか?ともかく、本作が噛めば噛むほど味の出る、名盤であることは間違いない。 (HigherFrequency; Kei Tajima)

収録曲

Disc 01
01. Will Saul / Mbria
02. New Ordinament / Dusty Little Kid Presents: Jerry Cala
03. Clashing Egos Feat Jelle Paulusma / Love Sweet Love (Sterac Electronics Dub)
04. Williams / Love Crisis
05. Chelonis Jones / One On One (DM Edit)
06. Babak Shayan / Flowers
07. Rene Amesz / Cabilla
08. Mark Clement / The Tunnel (Francois K Visions Of Saturn Mix)
09. The Visitor / Our Lips Are Sealed (Dub)
10. New Ordinament / Dusty Little Kid Presents: Dusty Kid Adventure
11. Soulsearcher / Cant Get Enough (Derek Howell Mix)
12. The Idiots / Teardrop
13. Chris Lake / Piano Tool

Disk 02
01. Orbital / Halcyon & On & On
02. Spirals / X
03. Rozzo / Blue (Reloaded)
04. Moloko / Cannot Contain This
05. Killing Joke / Love Like Blood
06. Dave DK / Crush The Bits
07. Dealer's Choice / Bomb The Place
08. Wise / Again (An2 Mix)
09. Hong Kong Micros / Time For Change (Start Your Revolution)
10. Coburn / We Interrupt This Program (Raul Rincon Mix)
11. Ramsay / Dirty Delicious (Dub)
12. Joey Negro / Make A Move On Me (Joey Negro Old School Dub)
13. Daisuke Matsusaka / Asian Blue Rose
14. Ellen Alien / Magma (The MFA Mix)
15. Karu / Maraud Your Ears (Tim Paris We Almost Lost Detroit Mix)


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