HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

OVUM presents JOSH WINK @ WOMB, TOKYO

DATE : 11 October, 2008 (Sat)
DJ : Josh Wink (Ovum, Philadelphia/USA)
1F DJ : Yuki+Mizo, Omoro Innovators, Kikiorix, Hideyuki Ozaki
PHOTOGRAPHER : Mark Oxley
TEXT : Masanori Matsuo (HigherFrequency)



’90年代初頭から 'Higher State Of Consciousness' をはじめとする数々のクラブ・アンセムをリリースし、DJとしてもジャンルを超越したプレイで世界中のクラウドを虜にし続けている Josh Wink。プロデュース、DJともに独自のアシッド・サウンドを織り交ぜることでも有名で、 "アシッド=Josh Wink" といったある種の代名詞にもなっているほどの重鎮が夏の Metamorphose 以来、再び日本へやってきた。筆者自身 Josh Wink および Ovum Recordings の存在は、クラブ・ミュージックを聴きだしたころからのカリスマだっただけに今回の来日公演でも相当なる期待を寄せフロアへと走っていった。


Ovum Recordings の新曲 Steve Lawler 'Femme Fatale' をはじめとするディープなテック・ハウス・トラックでウォーム・アップさせた Josh Wink。その後は本日アップのインタビューでも話していたようにクラウドのエナジーからテクノな雰囲気を感じ取ったのか、BPMをグイグイと上げつつストレートなテクノ・サウンドへと流れ、凄まじい盛り上がりを作っていた。その最中なのだが、とにかくミックスがすごい…!MCの叫びをライブでサンプラーにかけ、エフェクターとそのボイス・ネタを絡めまくったり、オリジナルで暗黒のブレイクを5分近く作ったりと原曲をほとんど無視した強烈な「遊び」が満載で、久々に「DJを聴いてる」というシンプルで楽しい感覚を思い出させてくれた。

そういった感じで一端のピークを作った後は、ベテランならではの歴史の授業(?)がスタート。 Technasia の初期作 'Future Track' をはじめ、’93年のデトロイト・テクノ・アンセム The Martian 'Star dancer'、男の笑い声をループさせた自身作の変体アシッド・ハウス 'Don't Laugh' (’95) など、’90年代のアンセムを1時間近くも連発。オタクな筆者にとってはこういったクラシックをWOMBのシステムで聴き直せたことで楽しめたのだが、ヤングなクラウド的にはナシだったのか、休憩に入る人もちらほらと…。後半は再度最新のテクノ・サウンドを展開し、舞い戻ってきた大勢のクラウドと共に盛大なフィナーレへ。 Metamorphose と同じく名曲 'Higher State Of Consciousness' でばっちりと締めくくるのであった。

 



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