DATE : 04 May, 2006 (Thur)
DJs : Ellen Allien, Dr.Shingo / Live : Tomas Andersson, Modeselektor, Hitoshi Ohishi
PHOTOGRAPHER : Ryota Kawai
TEXT : Yoshiharu Kobayashi (HigherFrequency)
昨年11月に Alter Ego の Roman Flugel を招聘して開催された HigherFrequency と代官山のクラブ Unit のコラボレーション・イベント第二弾が、Ellen Allien 率いるドイツはベルリンのレーベル Bpitch Control の面々を招き、GW の真っ只中である5月4日に開催された。 かなり早い時間から賑わいを見せていたフロアを最初に興奮の坩堝へと導いていったのは、Bpitch Control らしからぬヒップホップ風の出で立ちで登場した Gernot Bronsert と Sebastian Szary の2人によるデュオ Modeselektor だった。レーベルからの一番手だったということもあり、ステージに出てきた瞬間は観客も様子見といったところだったが、一旦ライブが始まると、あっという間にフロアは歓喜の笑顔と嬌声で包まれたのである。彼らの音楽のベースにあるのは、そのファッションから連想されるとおりヒップホップだ。しかし、そんなヒップホップのビートの上を、エレクトロ、パンク、テクノ、そしてラガ調のラップが縦横無尽に駆け巡る豪快なサウンドは、聴く側が持つジャンルという固定観念を吹き飛ばし、最後にはアンコールが巻き起こるほどの楽しい感動をクラウドの脳裏に残していったのであった。 | |
続いて登場したレーベル・オーナーの Ellen Allien は、得意のタイトなエレクトロ・セットを披露。ダークで洗練されたトラックを次々と投入してクラウドを引き付けつつ、後半はソリッドなヴォーカル・トラックを惜しみなく注ぎ込んでいくという展開でフロアの空気を自在に操る。そんな彼女の姿には、そこにいた誰もがレーベル・オーナーとしての貫禄を感じ取ったことだろう。 そんな中、 DJ ブースの前に現れた Tomas Andersson のライブは、更なる興奮を求めるクラウドの熱い期待に応える刺激的なものだった。絶え間なく続くエレクトロなシンセのフリーキーな曲線運動と規則正しいディスコ・ビートの絶妙なマッチングが聴く者の神経を刺激し、次々と新しい興奮をもたらしていく。昨年、彼のトラックである 'Washing Up' がシーンを越えたアンセムとなる爆発的なヒットを記録したが、それも飽くまでセットの中の一曲として消化したライブで、 Bpitch Control の期待の新鋭としての実力を余すことなく証明して見せたのである。 そんな Bpitch Control 陣の後を引き継いで最後に登場したのは、HigherFrequency レジデンツやコラムでもおなじみの Dr. Shingo だ。前回の Roman Flugel の際にも見事にトリを務めた彼であるが、今回も緊張感漲るエッジの立ったエレクトロ・セットで Bpitch Control のメンバーを目当てで来たであろう人々を引き付けて離さず、最後の最後までフロアを湧かし続けたのであった。 | |
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