DATE : 26 November 2005 (Sat)
DJs : Roman Flugel, Dr. Shingo, New Deal, Torsten Feld
PHOTOGRAPHER : Mark Oxley Official Site
TEXT : Kei Tajima (HigherFrequency)
HigherFrequency が代官山のクラブ UNIT とコラボレートし、主催する新パーティーが、日本でも大きな人気を誇るテクノ・ユニット Alter Ego の Roman Flugel を招聘して開催された。ドイツのアンダーグラウンド・シーンから飛び出し、クロスオーバー的大ヒットとなった “Rocker” の大ヒットによって、一躍時の人となった Alter Ego のメンバーであり、ソロ名義でも 90年代の中盤からドイツの名門テクノ・レーベル Harthouse や、自身のレーベル Klang Elektronik などを中心にリリースを続け、最近では ”Geht's Noch?” 等のスマッシュ・ヒットを飛ばしている エレクトロ・ハウス・シーンの重要人物 Roman Flugel 。ジャズ・ヴィブラフォン奏者である Cristopher Dell との即興録音のコラボレートとなるアルバム "Superstructure" のリリース・ツアーの一環として行われた 約一年半ぶりとなる今回の来日公演は、テクノ〜エレクトロ・ハウス・ファンを中心に以前から大きな話題となっていた。 オープン早々、クールなエレクトロ・ハウスで開場後のフロアを温めてくれたのが、Torsten Feld。ストイックで無機質なビートにヴォーカルが重なるといった印象的なトラックや、美しいサウンド・スケープを持つ良質なエレクトロ・トラックで、次々とフロアに集まってくるクラウドの心を期待で満たしていった。続いて、満員状態となったフロアのクラウドをノック・アウトしてくれたのが Hitoshi Ohishi 率いる New Deal のライブ。アグレッシヴかつ繊細、グルーヴィーでミニマルなセット・スタイルには、正直、筆者自身も度肝を抜かれる思いだった。そんなNew Deal のセットを経て、ブースには Roman が登場。この時点でフロアもラウンジもいっぱいになった会場は、Roman のソリッドでグルーヴィーなミニマルの世界の深みに、ズブズブとはまっていくことに。ダークなサウンドを基調に、Matt Tolfrey & Craid Sylvester “The Horn” や、Alter Ego を含む自身のトラックなど旬なエレクトロ・トラックを連続してドロップするという、不規則でありながら、ツボを抑えたビートの嵐には、熱狂するクラウドが続出。満員のクラウドは、まるで Roman に操られるように踊り続けるのであった。このようにしてあっという間に過ぎた2時間に渡るセットの最後は、最近リリースされた Alter Ego の ”Transphormed” にも収録された Tiefschwarz feat. Chikinki- Wait And See (Alter Ego Remix) で占めくくられ、テクノ・マイスター Roman は、満足げな様子でフロアを後にするのであった。 そして、最後に登場したのは、HigherFrequency のコラムでもおなじみ、Dr.Shingo。いつもエンターテイナーとしての魅力全開のライブ・セットで楽しませてくれる彼だが、今回はDJとしてのプレイを披露してくれた。それまでの Roman のプレイを一旦クール・ダウンさせるかのような、ジャジーなテック・チューンで幕を上げた彼のセットは、時間を追うごとに徐々に彼の真骨頂でもある、ディスコ・テイスト溢れるハード・ドライビンなテクノ・トラックへと昇華。最後は、12月に長い歴史に幕を閉じることになった Maniac Love での彼のセットを彷彿とさせるような、ハッピーでエネルギーに満ち溢れた雰囲気で、多くのクラウドたちを完全燃焼させてくれたのであった。 | |
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リリース情報 : Alter Ego / Transphormed (2005/10/31)
Roman Flugel 来日記念 : ビデオ・フライヤー
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