DATE : 27th May, 2005 (Fri)
PHOTOGRAPHER : Masanori Naruse, H.Mochizuki
TEXT : Kei Tajima
2006年 FIFA ドイツ・ワールドカップへ向けて、今年は日本でもドイツとの文化交流を図ったイベントが多数行われていくのだが、その中でもファッションやアート、ダンス・ミュージックといった両国のカッティング・エッジな分野を融合するというイベント "Artistage" が 新木場の STUDIO COAST にて行われた。ドイツの中でも象徴的な文化を持つミュンヘン・ケルン、ベルリン、フランクフルト・デュッセルドルフをテーマに計3回開催されるこのイベント、第一回目となった今回は、Fischerspooner や Miss Kitten など、今をときめくエレクトロ系アーティストを数多く発掘してきたドイツを代表するDJ/プロデューサーであり、名門レーベル International deejay gigoloを主宰する DJ Hell、そして同レーベルから Savas Pascalidis が来日、(当初来日が予定されていた Richard Bartz については、残念ながら今回はキャンセルとなってしまった)大沢伸一(Mondo Grosso)をはじめとする日本人アーティストと共演を果たした。 | |
イベント当日、会場にはドイツと日本の国旗が混ざり合ったデザインの旗などが掲げられ、着物を着た日本人女性が HARIBO(ドイツの有名なグミ)を配るなど、普段以上にインターナショナルな空気が流れる。メインとなるステージではすでに大沢伸一がフロアのクラウドを前に、アッパーなセットを披露しているところだった。少々会場入りが遅れてしまった HigherFrequency は、ドリンクを堪能しながら、あちこちでドイツ語が飛び交うバー・エリアや、ドイツ系フードの出店が充実していたフード・エリア、ベルリンのOscar Melzerのセットによって満員となっていたウォーター・バーなどを回り、ドイツらしい雰囲気を満喫。そうするうちに、メイン・フロアには DJ Hell が登場したようだ。黒のTシャツにネクタイというスマートな出で立ちでステージに現れた彼は、一瞬にして筆者の観光ムードを変化させてしまうような、怒涛のエレクトロ・セットをスタートした。セット前半は、ソリッドなテクノ・チューンをプレイするなど、硬派でディープな演出をしながらも、中盤へ向かうと共にHELLお得意のファンキー&セクシーな方向へ。名曲 Green Velve tの "La La Land" のミックスなども飛び出しフロアを熱狂させると、後半へ向けてフロアのテンションも上昇するばかり。その後HELLは、アッパーなエレクトロ・チューンの嵐でフロアを最後まで盛り上げ、アンコールを1曲プレイ。それでもフロアを去ろうせず、再びアンコールを求めるクラウドを前に、さらにクールなエレクトロ・チューンを2曲プレイ、おまけにステージ前まで歩み寄り、クラウドにシャンパンをサービスするなど、初めから最後までジゴロ愛に溢れるセットを見せてくれた。さすがはドイツを代表するアーティスト、彼のジェントルマンなプレイによって日本のクラウドがドイツへの高感度をアップさせたのは言うまでもないだろう。 | |
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インタビュー : DJ Hell Interview in Tokyo (2004/07/20)
関連リンク
DJ Hell Official Site
Artistage Official Site
ageHa @ studio coast Official Site