DATE : 17th June, 2005 (Fri)
DJs : Optimo, kenji Takimi
PHOTOGRAPHER : Mark Oxley / Official Site
TEXT : H.Nakamura (HigherFrequency)
スコットランドのグラスゴーといえば、レーベルでいうと Soma Recordings、アーティストでいうとデトロイトからの移住組の Claude Young など、音楽的に層の厚いイギリスにおいても、特にストイックにクラブ・ミュージックを追及するアーティストが多いことで知られている街だが、その中でも最近メキメキと頭角を現し、イギリス北部のクラブ・シーンを語る上で外せない存在になっているのが、今回 Yellow の人気イベント SPICE ! - PLUS- に出演した Optimo の二人。03年に Ivan Smaghhe の参加でも知られる Tigersushi のミックスCDシリーズ "How To Kill The DJ" のコンパイラーとして抜擢され、地元グラスゴーで毎週千人以上を集めるレジデント・パーティーを開催するなど、目下ヨーロッパで人気沸騰中のアーティストだ。 Pink Floyd の名アルバム"Dark Side Of The Moon" の中でフィーチャーされていたあの「ヘリコプター・サウンド」にエフェクト処理をした SE に続き、いかにも Optimo らしい緩めの BPM で走る硬質なテック・ハウスがスタート。重たいビートと矩形波系の極太ベース・ラインが豪快に響く、ド迫力系サウンドがスピーカーから飛び出してくる。セットアップ的には、ターンテーブルを中心に、Pioneer のデジタル・ミキサー DJM1000、それに Powerbook という構成。時折、Ableton Live を仕込んだ Mac から生成されるエフェクトやループをトラックにオーバーラップさせながら、 JD Twitch と JG Wilkes が2〜30分の感覚で数曲ずつ交代でプレイをしていくスタイルだ。特に前半戦のテンションはものすごく高く、エレクトロ・ハウスやテック・ハウス、ディスコ・ダブといったスタイルを縦横無尽に駆け巡るまさに圧巻の内容。そこへ途中から 808 State などを始めとしたクラッシック・トラックが、最新トラックの狭間にビシバシとドロップされ、更に後半にかけてはフリーキーな曲を挟みつつ、徐々にディープな世界へと突入していく…。一見無秩序な選曲であるかのように見えて、それでいてシームレスな流れが出来上がってしまうところは「さすが」であり、彼らの人気の高さを納得させられる内容であったと言えよう。 | |
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