international news _ 2006.09.15
Text by Jonty Skrufff _ Translation by Terumi Tsuji
ミニマル・テックハウスの大ヒットアンセム’Rej’で知られるドイツのエレクトロニック・デュオ Ame。その片割れである Kristan Beyer は、実は殆どのミニマル・ミュージックが嫌いなようだ。
「ミニマルの中にもクールなトラックはあるけど、正直90%はゴミ箱行きさ。’Rej’は Louis Vega や Francois Kevorkian、Timmy Regisford といったアメリカのハウスDJだけじゃなく Richie Hawtin などのミニマルDJにも人気だけど、僕たちはミニマルな音を作るつもりは全くなかったんだ。だいたいミニマル自体、全然好きじゃないしね。」
さらにKristanはこう続ける。
「ミニマルが人気なのは今流行ってるドラックに1番合う音だからじゃないかな?ミニマルはドイツでは“ケタミン(ドラッグの一種)・ミュージック”って呼ばれてるくらいだからね。Sonar Kollektiv から EP をリリースをしたり、Jazzanova と仲が良いということからも分かってもらえると思うけど、僕たちは元々トラディッショナルなハウスやテクノを聴いて育ったんだ。ミニマル・ブームはもうそう長くないと思うな。ベルリンでさえ、みんなミニマルに飽きて来てるよ」
「友達の Steve Bug がいい例さ。彼が所属するミニマル・レーベル Perlon の連中も、正直ミニマルには飽き飽きしてるんだ。ミニマルの火付け役となったベルリンの人間がもうこの音に飽きて来てるってことは、あと数ヶ月も経てばミニマルに変わる新しい音が出てくる気がするよ。次に流行るのはハウスかもね」
またUKハウスの大御所 Basement Jaxx の Felix Buxton も「ミニマルに対して関心が薄れて来た」とロンドンのウィークリー・フリーペーパー One Week To Live 誌に語った。
「確かにクラブにはピッタリ来る音だと思うよ。ただミニマルで使われてるリフは昔のハウスと同じなんだ。ハウス・ミュージックの進化形として登場した割には面白みに欠けると思わないかい?」
Ame の‘Rej’は Defected Records から再リリースが決定しており、Pasta Boys と A Hundred Birds によるリミックスが収録される予定。
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