international news_2004.10.08
巨大クラブSpaceで踊りつかれたクラウドたちにとって、絶好の避難場所としての役割を担ってきたイビサのビーチサイド・バーBora Bora。今やイビサの名所の一つとして、常にその名を挙げられるまでになったこの店が、数週間前に島の警察と当局によって一時的にクローズするよう命じられ、その後の調査を経て、最終的に閉店へと追い込まれてしまったというショッキングなニュースが入ってきた。
イビサ当局によると、今回の閉店の正式な理由は、警察と近隣住民による騒音に対する苦情を勘案したものとのことであるが、このバーは1997年から約7年間にも渡って同じスタイルで営業を続けてきており、また、ほんの数百メートルしか離れていないところに、更に強力なサウンドシステムを持ったSpaceがあることからも、この突然の閉店命令に関しては、様々な憶測が飛び交っているようだ。
確かに、イビサ島自体、ダンスミュージックに関する観光客から莫大な収入を得ているという事実を考えると、当局がこのようなアクションを取ったことは俄かに信じがたい部分もある。しかし、Bora BoraのレジデントDJ Geeは、今回の閉店に関しては少し違った意見を持っているようだ。Bora Boraのウエブサイトに掲載された彼のコメントを読むと…
「この文章が、今回の事態に対して責任がある連中をこれ以上不必要に助長させないことを願っている。Bora BoraやDC10のテラス、Sa Trinxa、KM5、Kumharas、Benirrasなどの店が、自分達の優勢が挑戦を受けたと感じている連中にとって、これほどの驚異になっていたと考えると、非常に悲しく、また信じられない気分で一杯だ。これらの店は単なるパーティーの域を超えた存在で、この島の伝統であったとも言える。そして、そのお陰でクラブにもお金を落としてくれる人たちが大勢この島を訪れることにもなったのだ。もし、ここにクラブしかなかったなら、島の精神はきっと失われてしまっていただろう。(中略)
この島は昨日今日に始まった場所じゃない。しかも、Bora Boraの周りを取り囲んでいる全てのホテルやバーは、同じ団体によって所有されているし、周囲のマンションには、何が起こるのか分かっている人達が大勢滞在していた。そう考えると、夜中を過ぎても音楽をかけているPashaのテラスと、Spaceの2つのテラスを除いて、その他の全てのテラスが音楽もかけていないのにクローズされたのはとても不思議でならない」
…なるべく直訳を心がけたが、遠まわしな言い方の中にも、なにやら色んな意味が込められている気もして、ひょっとしたら…?とつい勘繰ってしまうのだが、とにかくこの突然のクローズ、不自然というべき点が多いようだ。ただ、本当の理由はともあれ、イビサのファンにとっては残念なニュースとなったのは間違いないだろう。
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