HigterFrequency OVERSEAS NEWS

ENGLISH INTERNATIONAL NEWS

Trentemoller

international news _ 2006.11.07

問題発言トランス DJ の成功

Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com)_ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)

遠慮ナシの発言で知られるイギリスのトランス・スター Gareth Emery が、先日発表された DJ Mag の Top 100 で34位(Richie Hawtin の一位下、Nick Warren、Steve Lawler、Sven Vath、Pete Tong より上)につけ、ニュー・エントリーとしては3位に選ばれた。

DJ Mag は 「Gareth は ‘03年に発表した楽曲 ‘Mistral’ と、最近の “トランス・ミュージックの95%はクソだ” 発言で物議を醸し出したことで一躍有名になった」とし、先週行ったインタビューで Gareth 自身も雑誌のコメントに同意した。

「多くの人々はその発言を聞いて俺のことを酷評したよ。でもそれと同じくらいの数の人々が俺の意見に同意したんだ。だからそれが自分にとっていい影響だったのか悪い影響だったのかは分からないけど、当時を振り返るとあの発言をした後の数週間は、どこもかしこも俺の話題でいっぱいだった。だからそれが影響したのかもしれないね」

「結局、目標は果たされと思うんだ。あの発言によって、トランス・ミュージックのクオリティーに対する積極的な議論の場を作る機会になったし、数人のアーティストが現存のつまらないトランスとは違った何かをプロデュースするきっかけを作れたとしたら、シーンの繁栄に繋がるよね」

しかしながら、この大きな野心を持つ Gareth でさえも、時々 「分かりやすくて、少々コマーシャル」なトラックをプレイすることもあると言う。(「ちゃんとした DJ ならば、時々少しは妥協しなきゃならないことを心得てると思うよ」)しかし、彼の情熱はフロアをノン・ストップでロックし続けることに限ると語った。

「自分のスタイルを変えたり、嫌いなトラックをプレイするなんて考えられないよ。自分がここまで来れたのは、この音楽スタイルがあってこそなんだ。それを変えるなんて馬鹿げてるよ」

また彼は、多くの “大御所” DJ が次々とランキングから消えていることにも注目し、その傾向は今後も続いていくだろうと話した。

「ダンス・ミュージックが今までにないほど競争的になっていることは間違いないだろうね。“大御所”だからって成功できるとは限らないんだ」

「いくら素晴らしい過去があっても、不精になって今クラブに来ている人たちに興味のあるものに敏感でいなければ、今に音楽的にもカッティング・エッジでテクノロジーに詳しい若くてハングリーな DJ にその座を取って代わられてしまうんだ」

関連リンク