international news _ 2006.05.24
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Kei Tajima (HigherFrequency)
Defected Records のボス Simon Dunmore が、イビザ・シーズンをテーマにしたコンピレーション・シリーズ "Defected In The House Eivissa 2006" の詳細を明らかにすると共に、最近、レーベルでは積極的に富裕なアダルト層をターゲットにしていることを明らかにした。
「一般的に Defected の作品は年齢層やや高めの、洗練された人々向けなんだ。ハウス・ミュージックやディスコに関しては、昔からそういった層に向けて作られてきたはずだよ」
「あの伝説的な Studio 54 だってそうさ。写真を見れば、クラブの中には子供なんていなかった。いるのはモデルやアーティスト、各界で成功している人ばかりで、年齢層も少し高かったんだ」
「イビザの Pacha は Studio 54 と同等のクラブと言えるよね。あそこには Elle McPherson やグランプリのドライバー、裕福な人々に取り入ろうとしているパパラッチがたくさんいる。アルバムにもそんな雰囲気が表れてるんだ」
Simon のこのような決断は、デトロイト・テクノのパイオニア Jeff Mills の見解と一致した。二年前、ダンス・ミュージックの芸術的な面を評価しない若いクラバーより、アダルト層をターゲットにした音楽をリリースするようテクノ・レーベルに呼びかけていたのだ。
「アダルト層の方が、芸術性の高い作品を理解するのが早いと思うよ。DJ として、年齢層の高いクラウドの前でプレイするときは、もっとジャンル的に広い、革新的なセットが出来るんだ。古いクラシックスから始まって、広い音楽ジャンルに展開する…という感じでね」
「最近のシーンの状況を知りたければ、エレクトロニック・ミュージックをスタートさせた世代に着目するのが賢明なんじゃないかな。彼らこそ、シーンのことを一番理解している世代だと思うし、エレクトロニック・ミュージックと共に成長して、シーンをつくったんだ。過去に一度でもエレクトロニック・ミュージックに興味があったなら、今でも少しは興味があるはずだよ」
「ダンス・ミュージックは若い世代向けという業界全般の考えには、問題があると思うな」
"Defected In The House: Eivissa 2006" は7月6日に発売
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