international news _ 2007.06.20
イビサ・クラブクローズの波紋
Text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji
先日のニュースでもお伝えしたとおり、イビザ島にある３つの人気クラブ
Amnesia、Bora Bora、DC10 に一時営業停止命令が下された。なおこの３店舗は、過去2年間そして今シーズンのオープニング・パーティーにおいて、クラブ内でのドラック取締りを怠ったとして営業停止処分を受けたと見られている。この衝撃的なニュースを受け、Pacha
のブランド・ディレクター Danny Whittle は戸惑いを隠せない様子だ。
「警察はイビザのクラブにもう少し誠意を見せるべきじゃないかな。今回のニュースには正直かなり驚いてるよ。スペイン当局がどのような根拠で、３つのクラブを営業停止に追いやったか分からないからコメントするのは難しいけど、あの３店舗なしのイビザなんてありえないね」
「僕は Pacha で働いてるけど、イビザ全体のことも勿論考えてるよ。今回摘発にあった Amnesia、Bora Bora、DC10 はイビザに無くてはならない存在さ。Amnesa
は数々のビックネーム DJ を招聘してる世界有数のクラブだし、３店舗の営業停止期間が縮められることを、クラブ業界の人間はみんな心から願ってるよ。今後警察からセキュリティーの強化が求められるのであれば、それに従うしかないね。だから１日でも早く３店舗の営業停止処分を解いて欲しいよ」
サンアントニのクラブ Eden のレジデント・パーティー Judgment Sunday を主催する Judge Jules もこうコメントする。
「凄く残念なニュースだし、島全体にも影響を与えるだろうね。３店舗の停止処分の期間が少しでも短くなるよう祈ってるよ」
Amnesia と Bora Bora は１ヶ月間、そして DC10 は２ヶ月間の営業停止となっている。なお、Bora Bora のレジデント DJ Oliver
Lang は「今回の措置はイビザのナイトシーンに多大な影響を及ぼすだろう」と話している。
「今回の処分がイビザのクラブシーンにどれほどの影響を与えるか見当もつかないよ。クラブが閉店してしまったら、プロモーターを筆頭に、島に住む多くの人が職を失うことになるだろうね。Amnesia
のようなメガクラブに遊びに来る観光客たちは、クラブだけじゃなく、レストランやスーパー、ショップ、レンタカー、ホテルなど島のあらゆる場所でお金を落としてくれるんだ。クラバーがイビザ島全体に与える経済効果は計り知れないし、この島の経済を支えているクラブを営業停止に追い込むなんて馬鹿げてるよ。イビザ警察は、観光客が島に遊びに来る一番の目的がクラブだってことを理解するべきだね」
また、Danny Whittle はこうも語る。
「イビザのような場所で、警察とクラブがちゃんとコミュケーションを図っていないということ自体が驚きだよ。ニューヨークでは警察とクラブ関係者が月に一度ミーティングを行って、状況を改善しようとしてるのさ。そうすることによってお互い仕事がやりやすくなるんだ。ただクラブで成り立ってるイビザでは、話し合いは行われていないようだね。警察は、クラブ目当ての観光客がこの島にとってどれだけ重要かをまったく考慮せず、クラブの悪い部分にだけ注目してるのさ。出来てしまった溝を埋めるには、コミュニケーションをちゃんと取るしかないよ」
「DC10、Bora Bora、そして Amnesia には頑張って欲しいね。そして一日でも早く再オープンして、イビザが元通りになることを願うばかりさ」
なお、Amnesia の看板パーティーこと Cocoon Club は、Amnesia から道を隔てた Privillege に場所を移動し、６/１６にオープニング・パーティーを開催することを明らかにした。
Oliver Lanｇ のミックスCD “Bargrooves Ibiza Summer Collection” は、６/２５リリース。
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