international news _ 2007.01.29
text by Jonty Skrufff (Skrufff.com) _ Translation by Terumi Tsuji
エレクトロクラッシュのパイオニア Larry Tee は Skrufff とのインタビューで、彼の最近の音楽スタイルについて語ると共に、 「ニューレイブもいいけれど、最近特に気になるのは‘マキシマル’」 だと話した。
「僕がファンキーなミニマル・テクノ/ハウスを聴いてるのを良く思ってない友達もいるけど、別にニュー・レイブやエレクトロ・ハウスに飽きた訳じゃないんだ。これからの時代に必要なのは両方を兼ね備えたマキシマルだね」
「マキシマルは、自分の得意なジャンルをプレイすればいいバレアリック・スタイルや、マンネリ化しつつあるクラブ・シーンに旋風を巻き起こしてくれるはずさ」と彼は語る。
「ハウスやプログレッシブ、そしてテクノといったように、1つのジャンルしかプレイ出来ないDJは、今のキッズを喜ばせるのに手こずってるよ。オレ自身もフロアーが爆発するようなキラーチューンや、流行りの早くてうるさい音、それにミニマルも大好きさ。あとは’90年代のようなハッピーでエネルギッシュなバイブがあれば最高だね。これらを全部引っ括めたのがマキシマルなのさ」
映画 『パーティー・モンスター』 で有名な ’90年代クラブ・キッズの中心メンバーだった Larry は、 Ru Paul の大ヒット・ナンバー ‘Supermodel’ を手掛けたことでメインストリームに進出し、その後エレクトロクラッシュの登場で一躍有名となった。今やエレクトロクラッシュ・シーンを代表するDJとなった彼だが、話題のニューレイブについてはこう語る。
「ニューレイブ・ブームの波にのまれちゃってるロック・バンドが多すぎるね。あと、ニューレイブは元々エレクトロクラッシュとの繋がりが深いジャンルだけど、そのうちエレクトロクラッシュが足かせとなる日が来る気がするんだ。今じゃ沢山のクールなサウンドが、 ‘エレクトロクラッシュ’ の一言で片付けられちゃってるのさ。確かにニューレイブとエレクトロクラッシュは共通点も多いけど、本来まったく違ったジャンルなんだ。ニューレイブはエレクトロクラッシュより、ロッキンでエレクトロニカ寄りだよ」
また彼はプロデューサー希望の若者に曲作りについてアドバイスする。
「最近はもっぱら Logic とプラグ・インを使って曲作りしてるよ。まずは曲のイメージを作って、その後にどんな音にしたいか考えるんだ。それ以外にも、他のアーティストのトラックで気に入ったものがあれは、曲の構成やビートのプログラミング方法、グルーブの作り方を分析したりすることもあるよ。そうすることで良いアイディアが浮かんだりするのさ」
「お気に入りの曲を真似するのもいいね。いくら似たような曲を作ろうとしたところで、オリジナルとソックリに出来上がることはまず有りえないよ。だから他人のナンバーを真似ることを恐れずに。かの Beatles でさえ、他人の曲をプレイすることからスタートして、その後自分たちのサウンドを創りあげていったのさ」
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