correspondent news _ 2008.02.07
Text by Toshi (RotundaSounds)
’08年の幕開け、LAには Sasha、John Digweed、Tiesto、と世界のトップと称されるDJが出揃った。
個人的には毎年恒例の Doc Martin の Sublevel NYEに行きたかったものの、今年は日本からは友人も駆けつけている。NYEカウントダウンを大きく迎えるには大きなところしかないでしょの一言。その瞬間、アリーナ行きが自然と決定。
ところでそのラインアップであるが、3つのメイン会場に Sasha & Digweed、Ferry Corsten、Lee Coombs、Junior Sanchez、AK1200、Diesel Boy、といった東西南北より、昨今のテクノ云々といったトレンドを度外視したNYE仕様のラインアップである。もっともNYEは音でなく雰囲気が大事!
その会場である Los Angeles Sports Stadium はその昔LAオリンピックの会場にもなったところである。それを知っていたので、どんなカウントダウンになるのだろうと既に心は踊りながら会場へと足を運んだ。車社会のロスでパーキングを探すのは至難の業。だが、遠方に見える会場をみると既にカウントダウン仕様のライトセットアップではないか。
さて、余談ではあるが、John Digweed は過去5年間連続カウントダウンをLAで迎えている。いままでは Giant、Avalon といったメガクラブやダウンタウン・ストリート・パーティーのステージといったところのパフォーマンスであったが、今年はそのスタイルを一転、Go Ventures という、通常は「クラブ」イベントをあまり行わない、プロモーターの下、相棒の Sasha との競演という彼の捻じ曲がったサウンドに匹敵するなんとも憎い演出となった。
そんなこんなで会場は既にカウントダウン騒ぎである。ロスは土地柄、人種も多様だが、今日はいつにも増してそう感じる。アメリカ人、ヨーロッパ人、アジア人、南米人。みんな求めてることはひとつ。NYE Together As OnE!
11:00PM メインステージのDJは Lee Coombs、会場は既に3万人近くに達している。
11:30PM 定刻通り、スーパースターの登場。
11:50PM ステージ近辺が騒がしい。
00:00AM 爆発。
LAの屋内パーティー至上初であろう、法律上最も認められていない屋内火薬という大仕掛け(当然許可申請済み)により、会場にいる50000人は数年先のカウントダウンを迎えることとなった。 Sasha & Digweed、共にそんなこと聞かされてなかったとも伺える様相で客は更にヒートアップ。
彼らのサウンド、そしていつもは渋すぎるあのパフォーマンスも今日は忘れようという様子。
SDサウンドはボルテージが上がり最高潮、トランスか!?と自分も困惑するほどのサウンド、何故ディグが拳を上げている!映画 Groove のあの一コマ、嘘ではなかった。ここは完全に LA New Years Countdown にふさわしい会場となった。
LAのダンスミュージックの勢いがひと時より落ち着いた感もあった’07年であったが、そんなの嘘だった。
この一夜、Sasha & Digweed と共にカウントダウンを迎え、このイベントがロサンゼルスのシーンに追い討ちをかけるものであったと感じた。この勢いは誰にも止められないのであろう。
辺りを見回すと、共にLAローカルでパーティーを打っている連中が勢ぞろいした。
Mongoose で狂気爛漫する客の雄叫びをBGMに、我がローカル連中と最愛のカウントダウンを迎えることができた。 そして今回、自分は改めて思うことがあった。ローカルシーンあってこそのグローバルシーン。そんなことを考えながら、世界を少しずつ震撼し続けるLAローカルシーンやパーティー、そして、西海岸のカルチャーと言える、炎天下の砂漠パーティーなんていうものを報告していきたい。
Toshi (RotundaSounds)
LA在住、東京にも支部を持つ日本人パーティークルー "Rotunda" の主催DJ。現地レギュラーパーティーや、数々の野外パーティーをオーガナイズする傍ら、
数々の International DJのサポートをつとめる、真のパーティーピープル。
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