スタイル : ブレイクス
出身地 : イギリス
関連レーベル : kilowatt
オフィシャル・サイト : www.djhyper.com
hyper こと Guy Hatfield は競争の激しいロンドンのシーンで、若くして大成した稀有なプロデューサ/DJ
の一人と言えるだろう。若かったと言っても突然ブレイクス・バブルに乗って現れた DJ などではなく '98年には Universal Music
傘下の Debutante というレーベルから Guy Hatfield 名義で、Bentley Rhythm Ace や Propellerheads
などを収めたビッグビート寄りのミックス CD をリリースしている。
2000年問題で全世界が肩透かしを食らったミレニアム直後に、Distinct'ive Breaks からリリースされた "Y3K - Deep
Progressive Breaks" や、その夏にリリースされた "Y3K - Sound Track For The Future"、同名のレーベルからの "Bedrock
Breaks" や "Bedrock Breaks 2 - Fractured" などのミックス・コンピレーションを通して、ダンス・ミュージック・シーンに「ネクスト・レベル」を提案、マイナーだったブレイクス・シーン全体の地位向上の一翼を担い、名声を手にしていった。彼は当時、若干20歳そこそこであったため、若手ナンバー・ワン
DJ として期待を一身に背負った。もし彼の Y3K がなかったら今の Y4K も無いのである。
あれから数年、ミックス・アルバム "WIRED" ('04年) や、デビュー・アーティスト・アルバム "We
Control" ('06年) のリリース、自らのレーベル kilowatt の運営や、アナログ盤のプロモーション会社 Waxworks
の設立、世界ツアーなど幾多の経験を経てその眼と耳にさらに磨きをかけ、ポジションを不動のものとしたと言えるだろう。
プロデューサーとしては、ソリッドなオリジナル・トラックを Acetate Ltd や Meat Katie のレーベル Whole9Yards、Hope
のサブ・レーベルである Four:Twenty などからリリース。ソリッドでタイトなグルーヴが彼のトレードマークだったが、現在は路線を一転してバンド活動に力を入れており、Leeroy
Thornhill (ex Prodigy) を迎えたバンドを率いて、ギターのディストーションも高らかに、とびきり跳ねた hyper 流骨太ロックンロールをゴージャスに奏でている。(Yoko
Doi : www.n-u-c-l-e-a-r.com)