スタイル : ブレイクス
出身地 : イギリス
所有レーベル : Ninja Tune
オフィシャル・サイト : www.coldcut.net
元美術教師である Jonathan More と元コンピューター・プログラマーの Matt Black からなるベテラン・ユニット Coldcut は、イギリスにおけるサンプリング・ミュージックの第一人者であり、音楽と映像の高次元での融合をいち早く試みたことでも有名な、ダンス・ミュージック・シーンにおける真のパイオニアである。
ターンテーブル以外の楽器は一切使用せずに作ったという '87年リリースのデビュー曲 "Say Kids, What Time Is It?" は、イギリスで初のサンプリング・ミュージックとなり、彼らは早くも歴史にその名を刻むことになる。続いて同年にリリースされた Eric B & Rakim 'Plaid In Full (Seven Minutes Of Madsnes - Coldcut Remix)' は、ヒップ・ホップのリミックスにおける「古典」として今もなお語り継がれるほどの衝撃を世間に与えた。'90年には BPI Awards で Producer of The Year を獲得。Coldcut のオリジナリティ溢れるスタイルが、広く世間に認められたことが証明された瞬間であった。
'90年代に入ると自身のレーベル Ninja Tune を設立。その個性的なレーベル名は、彼らが来日したときに見つけた忍者の切り抜きの本から取ったものらしい。その本の中で見つけた、至るところに仕掛けが用意され自在に姿を消したり現したりすることが可能な忍者屋敷にインスパイアされた彼らは、メジャー・レーベルの論理とは距離を置いた本来のインディとしての姿を目指す自身のレーベルにその名を冠したのである。
今までに来日の回数も10回を超え、日本との関わり合いも深い彼ら。'04年には、Hexstatic 等の Ninja Tune 所属アーティストを引き連れてオーディオ&ヴィジュアル・パーティー Zen TV を ageHa にて開催し話題を呼んだ。TV という言葉で映像表現に重きを置いていることを主張し、また「一切の無駄を排すること」を目的とする禅の概念への共感も示したイベント・タイトルは、ストイックに自身のアーティスト性を追求し続ける彼ららしいものだと言えるだろう。
現在は、'02年度のDMCチャンピオン DJ Kentaro なども Ninja Tune に所属。他にもCornelius や Rei Harakami とコラボレーションを果たすなど、日本人アーティストとの交流も深い。
(Yoshiharu Kobayashi : HigherFrequency)
Coldcut : インタビュー
Coldcut E-mail Interview (2005/10/25)
Coldcut : ディスクレビュー
Coldcut / Sound Mirrors (2006/01/25)
Coldcut : 来日イベント情報