発売日 : 2005/08/25
レーベル : Fabric
カタログ : Fabric 46
フォーマット : Mix CD
発売国 : UK
スタイル : Breaks, House, Techno
昨年の2月にベスト・アルバムをリリースしたばかりである、Richard Fearless 率いる UK のレジェンド・ユニット Death In Vegas が、ロンドンの人気クラブ Fabric が放つコンピレーション・シリーズ Fabriclive のコンパイルを担当することとなった。
Death In Vegas と言えば、エレクトロやダブ、ロック、テクノといった幅の広い音楽性を持ち、ダンス・ミュージック・リスナーからロック・リスナーまでを魅了し続けているユニットだが、今回のミックス CDではエレクトロ〜クリック・ハウス系の楽曲を中心に、DJセットに近い雰囲気でまとめてきた様子。
Solvent によるフリーキーかつレトロなエレクトロ・トラック "Science with Synthesisers" でスタートを切ると、前半は、Death in Vegas "Zugaga" や Slacknoise Vs Plexus "Ana Tak 2" など、ソリッドでありながら緩やかなエレクトロ・トラックで構築されていく。しかし、Mossa によるアグレッシヴなベース・ラインとソリッドな高音が印象的なエレクトロ・トラック "Cheap Therapy" を機に、リスナーは次第にテッキーなトラックとグニョグニョ感溢れるアシッド・トラックが交差する世界へと導かれていくことに。Dinky による "Acid in My Fridge"、Mathew Jonson による"Marionette" と、シーンを代表するような名トラックが続き、後半に向ってさらにダークでテッキーなトラックが続くと、そこで突然 Death In Vegas の "Natja" が流れを遮ってしまう。オリエンタルな楽器音の下に、次第に Mathew Jonson "Typerope" の軽やかなビートが入りこみ雰囲気を盛り上げると、最後は John Dahlback によるダークなテクノ・トラック "Jenna" でフィニッシュ・アップするという流れだ。
エレクトロ系のトラックを中心にコンパイルしながらも、根本にある鋭利でデコボコしたアナーキーの精神はきちんと表面に表れている。本当の意味での「個性的」とは、こういうミックスを言うのではないかと思わせてくれるような作品だ。(Kei Tajima)
収録曲
01. Solvent / Science with Synthesisers
02. Death in Vegas / Zugaga
03. Slacknoise Vs Plexus / Ana Tak 2
04. Death in Vegas / Heil Xanax
05. Alex Smoke / Lost in Sound
06. Mossa / Cheap Therapy
07. Cybotron / Alleys of Your Mind
08. Solvent / Think Like Us [Ectomorph Mix]
09. Alex Corton / Phlogiston
10. Dinky / Acid in My Fridge
11. Mathew Jonson / Marionette
12. Alex Smoke / Neds
13. Wighnomy Brothers / Pele Bloss
14. Death in Vegas / Reigen [Acid Mix]
15. Analog Fingerprints / Accent
16. Blue Ketchuppp / Don’t Trust Your Computer
17. Death in Vegas / Natja [Scorpio Rising Mix]
18. Mathew Jonson / Typerope
19. John Dahlback / Jenna
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ディスクレビュー : Death In Vegas / Milk It (2005/02/23)
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