HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

DIESEL:U:MUSIC WORLD TOUR

DATE : [BERLIN] 3rd July, 2009 (Fri) / [NEW YORK] 30th July, 2009 (Thu),
[TOKYO] 7th August, 2009 (Fri) / [PARIS] 19th September, 2009 (Sat) / [LONDON] 1st October, 2009 (Thu)

LINEUP : The Terror Pigeon Dance Revolt!, HEARTSREVOLUTION, AMWE, 2 MANY DJ'S, Ghostland Observatory, DJKENTARO, Mattias Mimoun, Chateau Marmont, Breakbot, Gentlemen Drivers, The Big Pink, Young Fathers and more
PHOTO : [LONDON] KOTARO, Kiyotaka Hatanaka
[TOKYO] Photo by KOTARO Courtesy of Summer Sonic / (C) Summer Sonic 09 All Rights Reserved
TEXT : Tomo Tachikawa (Musicdays)





2009年の 「DIESEL:U:MUSIC」 は、INTERNATIONAL WINNER の2組である The Terror Pigeon Dance Revolt! と HEARTSREVOLUTION が世界12都市で開催される 「DIESEL:U:MUSIC」 のイベントをツアーできる権利を獲得。そのうち日本、パリ、ロンドンの3都市には JAPAN WINNER の AMWE も共に出演を果たした。


世界12都市をまわる DIESEL:U:MUSIC ワールド・ツアーの東京会場は、今年で10周年を迎えた国内最大の都市型フェスティバル 『SUMMER SONIC』 に 「DIESEL:U:MUSIC」 プロデュースのステージが登場。2MANY DJ’S、DJKENTARO 等と肩を並べて、ワールド・ツアー中の HEARTSREVOLUTION、The Terror Pigeon Dance Revolt!、さらに日本の 「DIESEL:U:MUSIC」 から選ばれた AMWE が共演を果たした。

2MANY DJ’S による音楽&映像が一体化した視覚的なDJプレイ、DJKENTARO のスクラッチを駆使した超絶ミックスに1万人のテンションは最高潮へ。そのままの流れで AMWE がステージに登場。夢の大舞台に初めて立ったとは思えないくらい堂々とした姿でライヴを披露。そしてフランスの KITSUNE も注目するエレクトロ・バンドHEARTSREVOLUTION は、シンセサイザーに生ドラムの迫力ある演奏に加えて、ルミカライトや風船をぶちまけて配るサービス旺盛なパフォーマンス。大所帯バンド The Terror Pigeon Dance Revolt! は、着ぐるみでステージを走りまわる楽しく心温まる素晴らしいステージを披露。どのアーティストも先鋭的なパフォーマンスで DIESEL:U:MUSIC ステージは大盛況のうちに幕を閉じた。


パリの観光名所として有名な凱旋門から徒歩10分の好立地にあるセレブに人気のラウンジ 「LE REGINE」 は、シャンゼリゼ大通りから一本中へ入った裏路地に店を構える。重厚な鉄の扉を抜けて、地下へ降りると、そこは鏡張りの天井に赤絨毯が敷かれ、歴史を感じさせるインテリアが所狭しと並べられた隠れ家のような店内だった。ここでツアー6都市目の 「DIESEL:U:MUSIC」 が開催された。「LE REGINE」 はパリでは誰もが知るラウンジなのだが、惜しまれながらも閉店するという。その最後を華やかに飾ったのが 「DIESEL:U:MUSIC」 だった。

 INTERNATIONAL SELECTION の The Terror Pigeon Dance Revolt! と HEARTSREVOLUTION、それにJAPAN WINNER の AMWE が 「DIESEL:U:MUSIC」 アーティストとして出演。ゲストには映像作家として知られエレクトロ界をも騒がせる Breakbot、そして2人組のDJデュオ Gentlemen Drivers 等が出演した。ちょっと手を伸ばせ手が届くほどステージとフロアの距離は近く、お客さんもアーティストも入り交じって狂喜乱舞。まるでホームパーティのような一夜が繰り広げられた。AMWE にとってはこれが初海外ということもあり実りのある公演だったに違いない。国は変わっても、お客さんからの熱い声援は変わることなく彼女の耳に届いたことだろう。


世界12都市を巡る 「DIESEL:U:MUSIC」 ツアーもいよいよ大詰めへ。ツアー8都市目のロンドンでは市内中心部にある大学が会場に。普段は学生たちが集うこの場所を、なんと一夜限りのライヴハウスへと作り変えてしまう大掛かりな演出に誰もが度肝を抜かれた。エントランス付近にはレッドカーペットが敷かれ、いくつものカメラがフラッシュを光らせて来賓客を迎える。なかに入ると、学生たちの集まる講堂であろう会場に、特設のステージと大型LEDスクリーンが設置され、天井には会場中を唸らせるスピーカーがつり下げられていた。ステージ脇には数々のメディアのカメラが並び、カルチャーの最先端をいくロンドンの人々がいかにこのイベントを注目しているかが伺える。

 オープンは夕方の6時。その直後から人々の行列は続き、1,500人は収容可能な会場はすぐ満員となった。DJによるウォームアップが終わり、会場内の雰囲気も良くなってきた頃、LEDスクリーンに AMWE の文字が大きく浮かび上がり、スモークによる幻想的な演出のなか AMWE が登場。ディストーションをかけたような歪んだサウンドと強靭なキックが鳴り響くと歓声が沸き起こった。約20分のパフォーマンスだったが、間違いなく AMWE はロンドンのリスナーたちにも大きな印象を残したことだろう。その証拠にライブ直後の楽屋へ、この日ゲスト出演していた Young Fathers - 日本でも大人気のテクノ・デュオ、Simian Mobile Disco のアルバムにフィーチャリング・ボーカルとして参加 - のマネージャーが訪れて彼女のパフォーマンスを絶賛。連絡を取り合うことを約束していった。

INTERNATIONAL SELECTION の The Terror Pigeon Dance Revolt! は、恒例の着ぐるみでステージや会場を駆け回り、ついには壁へよじ登って運営サイドも呆れ果てた様子。「DIESEL:U:MUSIC」 らしい破天荒なパフォーマンスに会場の盛り上りは最高潮へ。HEARTSREVOLUTION も負けじとシャウトするパンク精神むき出しのパフォーマンスを披露。ゲストにはサマソニにも出演経験を持つ The Big Pink、そして前述の Young Fathers 等が登場。プロらしい貫禄あるステージで観衆を魅了した。

 



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