HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

TETRA LOGISTICS feat. EXTRAWELT and PITCH BLACK @ TRIANGLE, OSAKA

DATE : 12 October, 2008 (Sun)
LIVE : Extrawelt, Pitch Black
DJ : Naoya Sugimoto, Kunimitsu, Yasuhisa
LASER : PsypnoTek Project
PHOTOGRAPHER : High-Chee's (Sou&Sai)
TEXT : Terumi Tsuji


東京では Deisel の30周年記念パーティーやお台場での最後の渚などビック・イベントが目白押しだった10月の3連休。大阪でもスペシャルな一夜がアメリカ村にある Triangle にて開催された。今までにも Dominik Eulberg、Pig & Dan、Dinky、Alex Smoke などワールドクラスのテクノDJをゲストに迎えているテクノ・パーティー 「TetralogisticS」 の今回のゲストは Cocoon からのデビュー・アルバムがリリースになったばかりの Extrawelt、そしてニュージーランド出身のダブ・ユニット Pitch Black という豪華2本立て。この異色な組合せを一目見ようと、早い時間から大勢のテクノ・フリークが集まった。


ゲスト・アーティストが2組ともライブセットということもあり、3階メインフロアにライブ・ステージを、4階メザニンフロアにDJブースをセッティング。そこに巨大ミラーボールやレーザーまで投入され、醸し出す雰囲気からもスペシャル感がヒシヒシと伝わってくる。ハウシーな Yasuhisa、少しハードなテクノの Naoya Sugimoto に続き、東京の渚でのステージを終え、その足で大阪へ駆けつけてくれた Pitch Black の2人が1時頃ステージに登場。ダブをベースとした重厚&アシディーなメロディーは、ゴアトランス世代の著者の琴線に触れる懐かしいサウンド。 「人間のDNAにはトランスに反応する物質が含まれているはず」 という著者の考えを裏付けるかの如く、先ほどまでミニマル・テクノを楽しんでいた若者たちの体も自然に動いてる様子。トランスのみならず、ハウスやテクノ、ブレイクスなど様の様々な要素が組み合わされた 「エレクトロニック・ミュージック」 を堪能することが出来た。機材の調子が悪く、彼らの最大の魅力であるビジュアルとサウンドのシンクロは体験することは残念ながら出来なかったが、音だけでも十分満足出来るクオリティーの高いセットを披露してくれた。


そして3時半、Extrawelt の2人がステージに登場。彼らのライブを今か今かと待ちわびていたオーディエンスから自然と歓声が上がる。Kunimitsu のアップテンポなテクノから一変し、デビューアルバム "Schone Neue Extrawelt" の1曲目 'One Tree Hill' でライブがスタート。ダークで幻想的なトラックは、今から始まる Extrawelt のサウンド・ジャーニーをスタートするのにピッタリだ。地を這うような低音、高い天井から降り注ぐ高音、そして時折入るノイズサウンドが右へ左と駆け巡る。Extrawelt 独特のサウンドに早くもオーディエンスは陶酔状態。新曲が2、3曲続いた所で、早くも彼らの代表曲とも言える 'Titlehead' をドロップ。The White Strips の 'Seven Nation Army' のサビの部分をサンプリングするという粋なアレンジも入っており、フロアーは狂気爛漫。'Soopertrack' や 'Drehfehler' 等の初期のシングルを織り交ぜながら新曲を中心に Extrawelt ワールドを創り上げて行く。Extrawelt とはドイツ語で 「第2の世界」 という意味を持っており、他の世界に迷い込んでしまったかのような感覚に落ち入ってしまう。PsypnoTek Project の四方八方に広がるレーザーも合わさって、「音の世界」 と呼ぶに相応しい空間が出来上がった。'Fernweh' でライブは終了するはずだったが、オーディエンスの熱いラブコールにより、予定には入っていなかった '8000' をプレイ。朝の5時とは思えない盛り上がりを見せた。デビュー当時から彼らのライブを見続けている著者だが、今回ほど密度の高いライブを見るのは初めてだった。今後の彼らの活躍に増々期待したい。

 



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