HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

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SOUTHPORT WEEKEND 45 @ PONTINS HOLIDAY CENTRE, LONDON

DATE : 6, 7, 8 November 2009
LINE UP : Frankie Knuckles, Kenny Dope, Gilles Peterson, Jazzanova (LIVE), Dennis Ferrer, Tony Humphries, Kerri Chandler, Mr Scruff, Jazzie B, Henrik Schwarz (LIVE), Quentin Harris, Frankie Feliciano, DJ Spinna, Recloose, Dam Funk, Marcellus Pittman, Mad Mats, Floating Points, Norman Jay, Nicky Siano, Snowboy, Simon Mansell, and more

Photo & Text by Takahiro Nakayama


イギリスで最も長い歴史を持つダンスミュージックの祭典である SOUTHPORT WEEKENDER。
毎年1年に2回のペースで春と秋に開催され、今回で45回目となる。 このフェスティバルは、JAZZ, FUNK, SOUL などを基調とした古き良き HOUSE MUSIC の大御所達が世界中から集結する。

また、SOUTHPORT WEEKENDER のもう一つの大きな特徴は、宿泊施設付きのインドア・フェスティバルということである。日本では宿泊施設付きのフェスティバルというのはあまり聞き慣れないかもしれないが、イギリスでは All Tomorrows Party や Bloc Weekender など冬に開催される宿泊施設付きのフェスティバルが人気である。

お世辞でも褒めることができないイギリスの天候に左右されることなく音楽を楽しむことができ、好きな時にシャワーを浴びてベッドで寝れるという事がその理由ではないだろうか。また、宿泊施設にはキッチンも備え付けられており、気の合う仲間達と食事をしたり、お酒を飲んだりと至福の週末を過ごす事ができる。なかにはフェスティバルにあまり参加せず、部屋にサウンドシステムを持ち込んでハウスパーティーをしている輩もいるくらいである。

会場はビートルズの出身地として有名な北イングランドに位置する街 LIVERPOOL から、さらに電車で30分程北上した海沿いのリゾート地 SOUTHPORT。金曜日の朝に眠い目をコスりながら出発、ロンドンからは電車で3時間くらいの距離である。

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歴史を感じる古い宿泊施設に到着後荷物を置いて、とりあえず乾杯。今回で参加するのは2回目だが、会場の建物が古いせいか、参加者の年齢層が高いせいか、現地に着くとタイムスリップしたような懐古的な気分に浸れる。さらに音楽も最新のテックハウスやミニマルとは一線を画したスタイルなので、さらにその懐古的な気分に拍車がかかる。

最も注目すべきポイントは、出演するDJの豪華さである。
上記で紹介している Line up を見てもらえればわかると思うが、最強と言っても過言ではないくらいの強力な出演者のクオリティーと数。 これは連綿と続く20年以上の歴史があるからこそできる偉業である。

今回は各DJの一人一人のプレイについての感想を書き出すとキリがないので書く事はしないが、ベストアクトを
3つあげるなら、HENRIK SCHWARZ の Live、DENNIS FERRER と KERRI CHANDLER の B2B、そして MARCELLUS PITTMAN が最も印象的であった。

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なにかと話題の INNERVISIONS の3人の中で最もお気に入りの HENRIK SCHWARZ。Southport Weekender では異色な漆黒ダビー・ミニマルでクラウドをグイグイと吸いつけるプレイはまさにフューチャー・サウンド・オブ・ハウス。Detroit Experience の 'Think Twice' の Remix をプレイした瞬間のフロアの爆発力は圧巻だった。

そして、ディープハウス界の大御所 DENNIS FERRER のセットも予想通りの極上で、自分の出番を待ちきれない KERRI CHANDLER が途中で乱入してB2Bが始まるという感動のハプニング。Objektivity などのレーベルを共同主宰しているだけに相性もピッタリ。先日、Beatport で1位となり発売前から話題となっていた新曲 'Hey Hey' でフロアを完全にロック。新曲であるにもかかわらず、誰もが前から知っている曲のように感じさせる雰囲気作りは完全にレジェンド。

最後は MARCELLUS PITTMAN。知名度は上記の3人には及ばないが、Theo Parrish や Omar S の楽曲制作においてのパートナーとして知られている。彼の自由奔放に Hip Hop, Techno, House など幅広く Mix したそのスタイルは、自分の世界観を大展開する Theo と共通する部分も多く、デトロイト特有の土臭さがデトロイト好きには完全にツボで何時間でも飽きず聞けるDJである。


世界的にみても豊かな耳を持つと言われる日本人は、世界中のどこのフェスティバルに行っても目にする事ができる。しかし、何故か SOUTHPORT WEEKEND では日本人どころかアジア人すら見ることが少ない。
次回の SOUTHPORT WEEKENDER は5月、日本のゴールデンウィークにあたる期間に開催されるので、この機会にクラブカルチャーの首都イギリスを訪れてはどうだろうか。

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