HigterFrequency パーティーレポート

ENGLISH PARTY REPORT

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MINILOGUE X MATHIAS KADEN @ TRIANGLE, OSAKA

DATE : 8 May 2009 (Fri)
LIVE : Miniloge
DJ : Minilogue (Sebastian Mullaert & Marcus Henriksson), Mathias Kaden
VJ : Visualogic
PHOTOGRAPHER : High Chee's (Sou & Sai), Eliu*
TEXT : Terumi Tsuji




今やスウェーデンを代表するテクノデュオとなった Minilogue、そして世界中のフェスに引っ張りだこの Mathias Kaden が共演する豪華な一夜がアメリカ村にある Triangle にて開催された。昨年の11月の Minilogue Night 同様、オープンから Miniogue が DJ セットを披露するということで開場と同時に多くの熱心なファンが駆けつけた。

前回はダウンビートを得意とする Seb がオープニングを務めたが、今回は Marcus が一番手を担当。淡いピンクのライティングにスモークという幻想的な雰囲気の中、緩やかなハウスでじわじわとフロアを暖めて行く。昨年原因不明の病に悩まされて以来ヨガや仏教に興味を持ち始めたらしく、外見にこだわるのではなく中身で勝負したいという思いで来日直前にトレードマークの斜め前髪もばっさりカットしたとのこと。DJ セットも以前にも増してシンプルかつ繊細、でも彼特有のセクシーなグルーブ感は今だ健在。流行のテックハウスにエスニック・テイストを取り入れるなど、抜群の選曲センスに思わず聞き惚れてしまう場面が何度もあった。Marucs の貴重なスターターセットも最高だったが、やっぱり彼のセットは終盤に聴きたいものだ。


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あっという間に Marcus の1時間半の DJ セットが終わり、続いて Seb のセットがスタート。「Seb=ダウンテンポ/アンビエント」という今までの概念を180度覆すようなアップテンポなトラックを次々とプレイ。最近は Minilogue の DJ 名義では、彼1人でプレイする機会が多いというのも納得。ファンキーで陽気なディスコハウスから往年のトランス風サウンドまで飛び出すなど、Seb の選曲の幅広さを改めて痛感させられた。Seb の人懐っこい人柄を反映したようなハートウォーミングなセットだった。

そして2時を過ぎた頃、フロアでオーディエンスと一緒に音を楽しんでいた Marcus がステージに再び登場し、念願の Minilogue ライブがスタート。前回の Minilogue Night では変圧器がオーバーヒートしてしまいライブ開始10分で終了してしまったため、今回はオーディエンスそして Minilogue の2人にとってもリベンジセットだ。前回のギグ終了後すぐに購入したという大容量の変圧器を使用しているため、今回は音圧が非常に安定している。一曲目の透明感のあるテックトラックで早くもオーディエンスの心を鷲掴み。3階分まで吹き抜けの開放感のある壁一面に映し出された Visualogic の幾何学的な映像と彼らの音が見事にシンクロし、Minilogue の世界にドンドン引き込まれてしまう。Wagon Repair からの"Birdsong"や Minilogue レーベルの"Doiicie"などの馴染みのあるナンバーを途中挟みつつも、殆どが初めて聴くトラックばかり。これだけ未発表曲ばかりでフロアを盛り上げることが出来るのは流石の一言。中盤から終盤にかけてのアッパーだけれども浮遊感溢れるサウンドスケープには、もはや音に身を委ねることしか出来なかった。終始笑顔でプレイする Marcus と Seb の姿もとても印象的だった。

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フロアの盛り上がりが最高潮に達したところで、トリの Mathias にバトンタッチ。兼ねてから大ファンだったという Minilogue の圧倒的なライブに刺激を受けたのか、のっけからお得意のラテン調のアップテンポなトラックが炸裂。レコード片手に踊りながら楽しそうにプレイする Mathias の姿を見ていると、否応無しにアガってしまう。大ヒットチューン Noze/You Have To Dance の Mathias Kaden Remix のイントロが聴こえてくると、フロアは狂気爛漫。バイナルを叩いたり、スクラッチを入れたりとバイナル DJ ならではのプレイを披露してくれた。その後、終了予定時刻の6時になってもフロアからオーディエンスが引く気配はまったくなく、結局宴は7時まで繰り広げられた。昨年出演した The Labyrinth にインスパイアされて作ったという新曲"Kawaba"が掛かるとフロアからは自然と拍手が沸き起こり、Mathias も「ありがとう」と日本語でファンに応えた。最後の最後まで笑顔が溢れる至福の一夜となった。

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