DATE : 19 May, 2006 (Fri)
DJs : Fatboy Slim, Cagedbaby, Zzz (Live), Tomoyuki Tanaka (Fantastic Plastic machine), Mike McKenna
PHOTOGRAPHER : Masanori Naruse
TEXT : Yoshiharu Kobayashi (HigherFrequency)
昨年の Fuji Rock Festival では2日目のトリを務め、大雨にもかかわらずオーディエンスに満面の笑みを残して帰っていった世界一のパーティー DJ Fatboy Slim こと Norman Cook。世界的にはもちろん、ここ日本でも相変わらずの大人気ぶりを誇る彼が、幕張メッセの巨大なステージに登場して再び日本のクラウドにどこまでもハッピーな一夜を届けてくれた。 Electraglide や Summersonic といったフェスティバルの会場としてもお馴染みの幕張メッセでの開催とあって、通常のクラブ・イベントとは一味違った高揚感が場内に充満していた今回のイベント。ダンス・フロアの隣のスペースには、フード・コーナーやグッズ・コーナーが並んでおり、更には共演アーティストである Cagedbaby や Zzz によるサイン会もあるなど、さながらミニ・フェスティバルといった雰囲気が演出されていた。そんな中、Fatboy Slim がステージ上に登場すると、この瞬間を待ちわびていたと言わんばかりにフロアからは地鳴りのような歓声が湧き起こり、2時間にわたる最高に楽しい Fatboy Slim 流の DJ セットがスタートしたのであった。 | |
一曲目から自身の大ヒット曲 'Praise You' をスピンするという大興奮確実の幕開けでオーディエンスの気持ちをしっかりとつかむと、そこから後は Fatboy Slim の独壇場といった展開となった。Swtich 'A Bit Patchy' といったミニマル/エレクトロ・シーンのヒット曲から、Cream 'Sunshine of Your Love' などのロック・クラシックスまで、ジャンルの枠を超えた名曲を次々に投入し、この日はお祭り騒ぎを期待してきたであろうクラウドを、あっという間に興奮の坩堝へと巻き込んでいく。また、そんな熱狂的な反応を見せる観客を更に煽るかのように、Fatboy Slim 自身もステージ上で終始踊り続けるという、パフォーマーとしても巧みな一面を見せるのであった。 そんな徹底した雰囲気作りの上手さに乗せられて場内の興奮がピークへと登り詰めていくと、それを見計らったかのように、彼の DJ の定番曲 Underworld 'Born Slippy' がスピンされる。そして、そこからはイギリスの新人ロック・バンド Arctic Monkeys 'When The Sun Goes Down'、Beastie Boys 'Che-Check it out' といった大ネタで一気に捲くし立て、最後には再び 'Praise You' の穏やかなヴォーカルで優しくオーディエンスを包み込むようにプレイを終えた。 興奮冷めやらぬ場内からの歓声が鳴り止まない中、自身のトレードマークでもあるスマイル・マークが書かれた大きな旗を持ってステージの前までやってきた Fatboy Slim。それを見た場内からは、彼がステージに登場したときに負けんばかりの大きな歓声が鳴り響き、約一年ぶりのお祭りが大成功に終わったことを告げたのであった。 | |
関連リンク
Fatboy Sim Official Site
Fatboy Slim : Sony Music Official Site(日本語)