DATE : 30 June, 2006 (Fri)
DJs : Atmic Hooligan, Disco Twins (DJ Tasaka & Kagami), Co-fusion, Takayuki Serino
Live : Grand National
PHOTOGRAPHER : Masanori Naruse, Ryota Kawai
TEXT : Yoshiharu Kobayashi (HigherFrequency)
'03年に手がけた Underworld の大ヒット曲 'Born Slippy' のリミックスがクロスオーヴァー・ヒットしたことで一躍名を馳せた
Matt Welch と Terry Ryan からなるブレイクス・ユニット Atomic Hooligan が、約半年という短いインターバルで
ageHa@Studio Coast に帰ってきた。前回はサブ・フロアである Rose Room に登場した彼らであるが、今回はピーク・タイムのメイン・フロアへ堂々の帰還。一回りも二回りもスケール感が増した姿を、会場に集まったオーディエンスに余すところなくみせてくれた。
Atomic Hooligan の登場を前にメイン・フロアでは Co-fusion がアップリフティングなライブ・セットで場内を暖める中、プールが併設されている事でお馴染みの Water Bar では、Sasha や The Glimmers がリミックスを手がけて話題を呼んだ打ち込みデュオ Grand National がアコースティック・ライブを披露する。クラシカルなロックをベースにしたエレクトロ・サウンドに定評がある彼らだが、この日はギターと歌のみのシンプルなセットで、途中から雨が降り出してしまう悪条件であったにも関わらず、しっとりとした歌声で観客を引き込むという通常のクラブ・イベントとは一味違った楽しさを届けてくれた。 | |
そんな Grand National のライブが終盤にさしかかろうという頃に、メイン・フロアには満を持して Atomic Hooligan が登場。まずは前回の来日でも大いに盛り上げてくれたビート・ボクサーの Xander が切れ味の鋭いヴォイス・パーカッションを矢継ぎ早に繰り出し、場内の空気を Atomic Hooligan のカラーに一気に染め上げる。そして、オーディエンスの注目がグッと集まったところで、Atomic Hooligan のターンテーブリスト Terry が豪快なスクラッチを始めると、観客の大歓声と共にライブの幕は勢いよく上がった。 Terry が生み出すロックにも通じる豪快な縦ノリのブレイク・ビーツ、そしてそこに華やかな彩を添えていく Xander のヴォイス・パーカッション。この2つの要素が絡み合うシンプルな構成でありながらも、その押し引きの絶妙なタイミングで、フロアのテンションはグイグイと押し上げられていく。また、マイク片手に Xander がフロアの前方にまで身を乗り出すと、負けじと Terry も DJ ブースから飛び出して一緒にクラウドを煽るという、大会場を相手にする彼らならではの楽しいパフォーマンスもみせてくれた。そして、そんな彼らの巧みさに会場がパーティー・ムード全開の開放感溢れる盛り上がりへと突入していくと、続いて登場する Disco Twins にバトンタッチするまで、フロアからは終わることなく歓声が上がり続けるのであった。 総勢10人によるライブ・バンドでのパフォーマンスを行うこともある彼らであるが、そのうちの2人だけでも AgeHa の巨大なメイン・フロアを自在に操れるだけの実力とスケール感の大きさをみせてくれた Atomic Hooligan。そこにはたった半年の間での目覚しい成長ぶりが感じられ、その姿は以前にも増して頼もしくみえた。 | |
関連リンク
Atomic Hooligan Official Site
ageHa Official Site
Diesel-U-Music 2006 Official Site