DATE : 27 February 2009 (Fri)
GUEST DJ : MIichael Mayer (Kompakt)
DJs : Ryujiro Tamaki (Public Image) ,AKR (Minus Connected, Womb), Naoya Sugimoto
VJ : Film Elephant
PHOTOGRAPHER : Takashi Noguchi
TEXT : Terumi Tsuji
昨年9月にスタートしたハイクオリティー・テクノパーティー Stereo Design が満を持してカンバック。Poker Flat のオーナー Steve Bug を迎えた1回目に続き、今回はワールドワイドで絶大な人気を誇るドイツ・ケルンのエレクトロニックミュージック・レーベル Kompakt のオーナー Michael Mayer が登場。約2年ぶりとなる来阪に胸を時めかせ、Onzieme へと向かった。フロアへ一歩足を踏み入れると、普段のカラフルでゴージャスな空気とは一転したシックな空間が出来上がっていた。青一色のライティングに黒を基調とした幾何学的なVJワークが心地よい。最近メキメキと実力を付けて来ている期待の若手DJ、Naoya Sugimoto に続いてWOMBのレジデント AKR がスタート。昨年末 Luciano @ WOMB で初めて彼のプレイを体験した時にもあまりの迫力に心底驚かされたのだが、今回もWOMB仕込みのライブ感タップリな大箱セットを披露してくれた。フロアが混み合う前の時間帯のプレイだったのが非常に残念だ。次回は彼の本領が発揮できるピークタイムでのセットを聴きたいものだ。
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その後、DJだけではなくファッションブランド Public Image のデザイナーとしても活躍中の Ryujiro Tamaki が音数の少ないミニマルテクノでフロアを一旦クールダウン。そして Superpitcher とのユニット Supermayer で見せてくれたチージーなビジュアルとは打って変わり、ジャケットにマフラーというスマートなスタイルにシルバーのジュラルミン仕様のレコードケースを抱えた Michael Mayer が登場。Ryujiro Tamaki のドライなミニマルから一転して、グルーブ感のある温かみのあるサウンドがフロアに広がっていく。テクノともハウスとも区別しがたいユニークな音のセレクションにオーディエンスも始めは戸惑いを隠せないようだったが、ブース内で踊りながらプレイする Michael の楽しそうなパフォーマンスがフロアにも伝わったのか、オーディエンスのテンションも否応無しに高まっていく。興奮しプレイ中にも関わらず握手を求めてくるオーディエンスにも笑顔で応える姿を見て好感度がさらにアップ。様々なジャンルの音を日々耳にしているレーベルオーナーならではの幅広い選曲にスムーズなミキシング、そしてターンテーブル2台とCDJ2台を華麗に操る姿、全てが格好いい。 プレイ前に何故未だにレコードを回すのか Michael に尋ねてみたところ、彼は一言「バイナルってセクシーだと思わない?」と答えてくれた。そして彼がレコードを選ぶ姿は「セクシー」という表現がピッタリだった。 冷ややかで無機質なテクノをプレイするDJが増えている今こそ、彼のように人間味溢れるアーティストがクラブシーンには必要なのかもしれない。ラストトラックに Michael が選んだのはなんと Nick Cave。ターンテーブルから流れてくる Nick の歌声を聴いていると、何とも言えない懐かしく清々しい気持ちになれた。今後、彼のようなデジタルとアナログのバランスが上手くとれたアーティストが増えて行くことに期待したい。 | |
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